漁業気象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/22 03:19 UTC 版)
漁業気象(ぎょぎょうきしょう)とは操業している漁船が必要とする気象観測及び気象通報。水産気象(すいさんきしょう)ともいう。
概要
漁獲量は天気によって大きな影響を受けるほか、漁船も船体着氷や流氷により転覆したり、暴風に遭遇し、海難事故が起きる可能性がある。そのため、効率のいい漁業を行い、かつ海難事故を防止する観点から、漁業では気象が非常に重要視されており、特に水温、気圧、前線の動向が重要視されている。なお、日本においては日本放送協会(NHK)が1日に1回、漁船用に漁業気象通報を放送している。民放のラジオ局などではスポットで「海の天気予報」などの名称で放送しているケースがある。[1]
参考資料
- 気象の事典(平凡社)[要ページ番号]
出典
- ^ JFマリンバンク海の天気予報 [リンク切れ]
関連項目
漁業気象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 06:42 UTC 版)
漁業気象では、台風・低気圧・高気圧の位置と勢力、進行方向が、前線の場合は位置のみが報じられる。なお、前線を伴った低気圧については、低気圧の位置とは別に前線の位置を放送する場合もある。他には、強風が吹いている海域や濃い霧が発生している海域(海上警報)も報じられる。台風や勢力の強い低気圧(最大風速が25メートル以上)及び勢力が強くなる可能性がある低気圧の場合は予報円の位置と大きさも発表される(12時間後、24時間後 台風と熱帯低気圧の場合は「70パーセントの確率で」というアナウンスも入る)。最後に日本付近を通る主な等圧線の位置を報じる。 (読み上げ例)三陸沖の北緯39度、東経146度には、988ヘクトパスカルの低気圧があって、東北東に毎時45キロで進んでいます。中心から温暖前線が北緯38度、東経151度に伸び、寒冷前線が北緯32度、東経142度、北緯29度、東経138度に達しています。中心から半径900キロの円内では、15メートルから20メートルの強い風が吹いています。南シナ海の北緯20度・東経118度、15度・116度、14度・112度、17度・112度および元の北緯20度・東経118度の各点で囲まれた海域では、ところどころ濃い霧のため見通しが悪くなっています。…華北の北緯41度・東経117度には、1046ヘクトパスカルの高気圧があって、南東に20キロで移動しています。…日本付近を通る1016ヘクトパスカルの等圧線は、北緯16度・東経118度、23度・124度、…の各点を通っています(等圧線が一周りする場合は「…を通って、元の北緯16度・東経118度に戻っています」となる)。 北緯と東経は2つ目以降は読み上げを省略することが多いが、西経は誤認を防ぐため省略せずに必ず読み上げる。2つ以上等圧線を紹介する場合は区切りをつけて紹介する。
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