野辺家の友人たちとは? わかりやすく解説

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野辺家の友人たち

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:10 UTC 版)

君の手がささやいている」の記事における「野辺家の友人たち」の解説

片山 奈保子かたやま なおこ) 美栄子の親友聾学校幼稚部からの深い付き合い美栄子にとってはかけがえのない一番の親友であり、同い年ありながらしっかり者の姉のような存在だった。いつもくっ付いて一緒にいたことで周囲から「レズじゃないか」と思われていたほど仲が良かった。 奈保子父親転勤でしばらく離れ離れになっていたが、東京戻ったことで美栄子と再会することになるが、美栄子が連れてきた博文健常者であることを知ると、美栄子と博文交際反対した(自身過去に同じ経験をして結局別れることになってしまったことがトラウマとなっていた)。しかし、美栄子の「耳のせいにして逃げたくない。ここで博文気持ち応えなかったら一生後悔する」という強い決心聞き博文美栄子を想う人柄に触れてそれ以降温かく見守る側になる。美栄子の結婚から少し遅れて同じ聴覚障害者の茂と結婚し一人息子拓実もうけている。なお「片山」は結婚後の姓であり、旧姓不明。 実は美栄子との付き合い途切れている間に乳癌患い、左の乳房切除した拓実その後誕生した)。その後転勤先の仙台から東京戻ってきた美栄子との交流再開した後に癌が再発し入院手術試みたが既に手遅れな状態であり、覚悟決めた保子はまだ幼い拓実精一杯愛情を注ぐ拓実初め手話使ったのを目にした後、拓実抱きしめ満足げ微笑み浮かべて息を引き取った心を許していた親友の死美栄子に計り知れないほど大きなショック与えてしまう。しかし奈保子死後美栄子に宛てた真新しいプレゼント品以外、彼女が自らの形見となるものを全て生前処分し終えていたことを茂の口から聞かされ美栄子は、そこに「私を忘れて新し人生歩んで」という奈保子の遺した意思感じ取り、深い失意の底から立ち直り心の中改めて奈保子別れ告げた山名 幸男(やまな ゆきお) 美栄の子時代描いた番外編『みえちゃんの手ささやいている』に登場した美栄子の聾学校時代同級生初恋の人。手話調教しているところを美栄子に見られ興味持たれ美栄子はそれを魔法思い込んでいた)、周囲大人達には内緒美栄子に手話教えたその時代の聾学校教育では「口話覚え妨げになる」として手話禁じ風潮があり、それを無視して手話を使う幸男は聾学校でも問題児とされていた。美栄子の母は、美栄子が口話覚えが悪いのは幸男のせいであると主張し美栄子と引き離すために東京へ引越し強行する。だが引越し当日美栄子と幸男がお互い純粋な心で思っていることを理解し美栄子にきちんと別れ挨拶をするように促した。後に足を怪我して入院していたところに千鶴病院連れてきていた美栄子と偶然再会する自動車部品作る小さな町工場勤めていたが、経営難陥ったことでリストラ対象となってしまう。周囲不当なリストラとして幸男に「耳が聞こえないことを武器にして闘うべき」と説得するが、幸男は聴覚障害者である自分快く雇ってくれていた社長への恩を思い退職金受け取らず田舎へ戻ることを決意美栄子との別れ際に「自分たちの聞こえない耳は闘う武器じゃなく、仲良くなるためのもの」との言葉を残し笑顔去っていった。 里美(さとみ) 美栄子の聾学校時代友人。姓は不明既婚者美栄子と同じ頃に子供妊娠子供を作るつもりが無く妊娠したことから、産婦人科堕胎手術を受けに行くつもりで美栄子に付き添ってくれるように頼みにきた。美栄子もまた自分母親として子供をきちんと育てられる自信無く一度堕胎することを決めて産婦人科行ったものの、恐くなって逃げてきたところであり、美栄子は「弱虫になりたくない。子供には健常者の親が良かったって言われるかもしれないけど、それでも産みたい」と己の本当の気持ち里美伝え一緒に頑張ろう説得した菊池 由加里きくち ゆかり) 仙台引っ越した際に近所スーパー出会った聴覚障害者女性。同じ聴覚障害持った夫と暮らしている。かつてパート務めしていた時に健常者同僚から冷たくされたことで、健常者に対して臆病で引っ込み思案な性格になってしまった。美栄子と、美栄子が主催する手話教室生徒である町内会主婦達の協力で、元の明る性格取り戻していく。 沢口 今日子さわぐち きょうこ美栄子と博文旅行先のグアム出会った新婚カップル女性軽度難聴患っており、その事隠して結婚したことを夫に言い出せなかったことで悩んだまま旅行参加していた。美栄子の尽力で夫に告白し一度別れ危機迎えるが、スキューバダイビング最中、夫と共に美栄子と博文の耳のハンデ感じさせない幸せそうなやり取り見て真の幸せとは何か」を感じ取りお互いの愛を再確認する。 後日、父の入院以来東京里帰りしていた美栄子が仙台帰ってきた折りに、仙台駅迷子になっていた千鶴偶然に出会い美栄子と再会子供を身ごもったことで美栄子に出産するべきかどうか相談する出産をすることで耳が聞こえなくなることを心配した夫に反対されて子供堕ろすことを決心しその代わり一度だけ母親として子育てをしてみたいという願い美栄子に申し出て千鶴1日一緒に過ごすが、夜になって母を恋しがり「耳の聞こえる人は千鶴ママじゃない」という泣き出した千鶴言葉から、子供母親ありのまま受け止めることを知り、夫の理解得て出産決意する田嶋 俊一(たじま しゅんいち) 美栄子の聾学校時代同級生写真家になるという子供の頃の夢を叶え美栄子宛に自らが海外撮影した風景収めた写真集送ってきた。 木田文子の母 自分の娘のせいで千鶴いじめられていることを知り文子連れて野辺家へ謝罪訪れる。その際千鶴優しく文子接する姿と、友達出来たことで嬉しそうな笑顔見せる娘の様子に思わず安堵の涙を溢しこれから娘の友達居てくれるように」と千鶴頼み込んだ後日文子誕生日会千鶴のみを招待したが、千鶴音頭を取ってクラスメイト連れてきた事で娘の友達増えていったことを千鶴感謝したその際に娘の将来への絶望感から何度も死のうとまで思い悩んだことを美栄子たち告白している。 晴美(はるみ) 美栄子の聾学校時代友人。姓は不明ひょんな事から美栄子と街中再会その3年前人工内耳手術受けてリハビリの末にある程度聞き取りができるようになっていた。彼女に会った事から聴力回復興味持った美栄子は、博文の母が持ってきた話に乗って、ある怪しげセミナー受講する。しかしそれは大規模な詐欺商法であり、それを知って駆けつけ博文から大目玉喰らうことになってしまった。 公佳(きみか) 美栄子の聾学校時代友人。姓は不明聾学校同窓会前に美栄子が服選び入った店で偶然再会。同じ聴覚障害者幼馴染・徹(とおる)と長い間男女付き合いをしていたが、卒業後に別れる原因公佳取引先会社出会った健常者ある男性に惹かれた事で自ら別れ話持ち出したため。美栄子は、学生時代公佳達の仲の良さから「この2人の関係は永遠」と思っていた。実は健常者男性とも結局上手くいかずに別れてしまい、徹に対す想いを今も持ち続け自ら別れ告げたことを後悔している。それ故に徹と顔を合わせることになる同窓会をただ1人欠席するつもりでいたが、心配した美栄子が自宅訪れて連れ出し、徹と再会。徹が自らの家庭作って幸せ暮らしていることを知り安堵する。 徹(とおる) 美栄子の聾学校時代友人。姓は不明公佳幼馴染にして元彼公佳別れた後に別の女性と結婚し、2人の子供が居る。 真弓(まゆみ) 美栄子の聾学校時代友人。姓は不明聾学校時代は常に優等生だった。聾学校同窓会では幹事務めるも、当日になって会場料金聞き間違い発覚して代金足りなくなり同窓会の中ただ1人資金調達走り回る事情知り心配になった美栄子は、「素直に仲間話して資金集めよう」と真弓告げるも、己の「しっかり者」のイメージ崩したくないという虚栄心だけで拒否する。しかしどうにもならずに失意のまま会場戻ってきた時には美栄子から事情聞いた仲間達資金出し合って代金払い終えていた。「こんな失敗は誰にでもある」「俺たちはみんな聞こえない仲間じゃないか」と励まされ自分経歴などにも嘘をついていたことを告白し、それをも許してくれた仲間たち気遣いに涙を流した高倉先生たかくら美栄子の聾学校高等部時代担任進路指導係として多く卒業生慕われている厳しくも優しい先生美栄子達後輩にあたる羽田という卒業生起こしたトラブルが元で悩んでいたところに同窓会出席していなかったことで高倉急に会いたくなった美栄子達聾学校訪れる。高倉から事情聞いた美栄子達は、高倉一緒に羽田自宅訪問し戻ってきた羽田捕まえるが、羽田は「一生懸命仕事先溶け込もうとしたけど、みんな自分見てくれない。だったら先生俺のになってくれるのか」と自嘲する。高倉はその言葉に「確かに自分はお前が一番欲しいというものを与えてやれない。自分のやってきたことは本当無力だったのかもしれない」と呟くが、美栄子は「健常者ばかりの会社就職したいって希望出した時に先生だけが「すごくいい出会い待ってるかもしれない」って励ましてくれた。それを信じて就職したら、今の主人出会えた」と言い羽田に人との出会い大切さ教える。 新井 麻美(あらい あさみ) 野辺家の近所に住む新婚主婦聴覚障害者。町で美栄子を見かけて、友達なりたい野辺家を訪ねてきた。親が会社経営をしているいわゆる社長令嬢で、その跡取りとして周囲から勧められ社員だった現在の夫と結婚。夫は健常者手話使えずコミュニケーション筆談行なっている。麻美少なからず夫を好いて結婚したが、相手はそうではない、と勝手に思い込んでいた。 美栄子達家族の仲の良さ羨ましく思って美栄子に見せられ家族写真1枚を思わず黙って家に持ち帰ってしまう。その後、家を訪ねてきた美栄子に写真返して謝罪後日美栄子達や夫と一緒にピクニックに出かけた時に美栄子から「だんなさんから本心聞いてみれば」と言われ本心聞いて傷つきたくない」と拒否するが、美栄子の「私達は耳が聞こえないから誰よりも傷ついた人の気持ちがわかる。そういう心は聞こえない耳がくれたもの。傷つくのも悪いことばかりじゃない」という言葉聞いて勇気持ち意を決して夫に本心訊ねると、夫は博文から教わった手話で「愛している」と答えた。実は夫も最初から麻美想い寄せていて、それを上手く伝える術を知らなかっただけであり、夫自身博文達と知り合って今日こそは本心言おう」と決心し博文手話教え受けたのだった田所 加奈たどころ かな) 美栄子の聾学校時代に、部活の関係で知り合った他の聾学校友人両親亡くなり健常者の兄と2人暮ししていたが、突然の自殺未遂起こして美栄子を慌てさせる。原因は、何かと面倒を見てくれた兄が自分のせいで恋人との結婚諦め決心をしていたことを、その恋人からの手紙を読んで知ってしまった事。「自分さえ此の世からいなくなれば…」と思いつめての行動だった。死にきれなかった事から心神喪失状態になった加奈を、事情知った美栄子は加奈退院待って自宅招いて連れ回し、そのバイタリティ溢れる姿を見た加奈は「兄は耳の聞こえない妹が心配なあまり過保護になっていたし自分もそれを知りながら甘えて暮らしていたから今まで就職もしていなかった」と告白。自らの甘え気持ち克服するために自ら就職活動始める。後日洋菓子屋に勤めることになった加奈美栄に連れられて見に来た加奈の兄は、加奈から「お兄ちゃんから卒業する。だからお兄ちゃん幸せになって」と聞かされ涙を流す。 由加(ゆか) 博文美栄子の会社の同僚美栄子に呼び出され博文後輩矢部の下に付いて仕事をすることになり落ち込んでいることを教える。事情知った美栄子は博文心情理解し、「私は人より遠回りすることが多いけど、それでもちゃんとあなたに辿り着いた」と励ます。 菊池(きくいけ) 野辺家と同じマンション住んでいる物静かな女性普段から何かと美栄子を避け行動続き周囲主婦達から障害者差別をしているのではないか噂されていた。マンションボヤ騒ぎ起きた時に、ただ1人手話使って美栄子に知らせて一緒に避難し助ける。実は手話通訳者だったが、ある時病院通訳仕事をしていた時に頼まれていた患者診察中に倒れてしまったことがきっかけとなって手話を使う度に手が震えるようになってしまっていた。打ち解けて以後近所の主婦井戸端会議で、美栄子の通訳買って出ている様子描写されている。 金子(かねこ) 博文同僚同期入社組の独身男性明る性格会社では博文気が合う仲だが、プライベートでは借金をしてでも金のかかる豪快な遊びきとして周囲知られ存在だった。実は10年来付き合っている腐れ縁の彼女が居たが、相手見合いをして結婚するつもりと聞かされてようやく本当の気持ち気付く。しかしプロポーズ決心したものの婚約指輪を買う金もなく、已む無く博文50万円借りられないかと相談持ちかけてくる。我が家家計苦しいことを知っていた博文は、普段明る金子酷く落ち込むほどに悩んでいる姿を見て、断るべきかどうか判断できず美栄子に相談すると、美栄子は「友達お金とどっちが大事?」と問う。博文は、美栄子との結婚前聴覚障害者である美栄子との結婚周囲酷く反対されたことと、障害を持つ女性と結婚することへの不安やプレッシャーから半ば結婚諦めかけていた時があり、しかしその時にただ1人「お前は女の見る目がある」と後押ししてくれたのが金子であった事を思い出し金子50を貸す事を決める。金子は彼女に全ての顛末話したうえでプロポーズし、「そういう友達がいるなら結婚してあげる」と内諾取り付けることが出来た

※この「野辺家の友人たち」の解説は、「君の手がささやいている」の解説の一部です。
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