資金調達
資金調達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/25 10:09 UTC 版)
資金調達(しきんちょうたつ、英: funding; financing)とは、事業に必要な資金(資本)を調達することをいう。
概説
資金調達といえば従来は「銀行から融資を受ける」ことが一般的だった。しかし近年では「クラウドファンディング」という新しい資金調達の方法が注目を集め、活発化している[1]。たとえば日本では世界遺産の法隆寺を(後世にも残してゆくため)境内整備するための資金を調達するのにもクラウドファンディングが使われている[2][3]。
分類、種類
まず、概説でも挙げた、クラウドファンディングという種類がある。
- クラウドファンディング
- (近年では、インターネットを使って)不特定多数の人々から少額ずつの資金を調達する仕組み[1]。クラウドファンディングはさらにさまざまなタイプに分類することができる。
- 詳細は「クラウドファンディング」を参照
2006年に出版された『最新事業戦略と事業計画書がよーくわかる本』では、資金調達は、デット・ファイナンス、エクイティ・ファイナンス、アセット・ファイナンスに分けられる、と分類していた[4]。
- デット・ファイナンス
- 他人資本(借入金など)による資金調達の方法[4]。貸借対照表の負債の部に対応しており元本の返済と金利の負担があるものをいう[4]。
- エクイティ・ファイナンス
- 自己資本を増やす増資、転換社債や従業員持株制度などによる資金調達の方法[4]。貸借対照表の資本の部に対応するものをいう[4]。
- アセット・ファイナンス(オフバランス・ファイナンス)
- 資産売却や売掛債権の売却(ファクタリング)、債権の証券化などによる流動化による資金調達の方法[4]。貸借対照表の資産の部に対応するものをいう[4]。
- "新しい" 調達手法
(「新しい」と言っても、すでに古い本ではあるが)2008年に出版された『資金調達 完璧マニュアル』では、中小企業でも活用できる新しい調達手法としては以下の方法もある、としていた[5]。
- 私募債[5] (private placement bond)
- コミットメントライン[5]
- シンジケートローン[5]
- 動産・債権等担保融資(ABL)[5]
- メザニンファイナンス(融資と出資の中間的な性質のもの)[5] (en:mezzanine finance)
- 資産流動化による資金調達[5]
- 不動産流動化[5]
- 売掛債権・手形債権流動化[5]
脚注
関連項目
「資金調達」の例文・使い方・用例・文例
- メンバーはプロジェクトを自己金融で資金調達した。
- しばしばM&A業界にては、「資金調達」よりも相手を見つける「ファインディング」のほうが困難と言われる。
- 会計ビッグバンによって日本企業の資金調達プロセスは大きく変わった。
- 資金調達のため、現物を売って信用買いを行う金融クロスを行った。
- 財務上の特約は債券保有者に大きな保障を与える特殊な条件により、企業が低コストで資金調達することを可能にする。
- 緊急の資金調達が必要なときには当社にご相談下さい
- でも、仲間たちは志はあっても、資金調達やマネジメントには無知でした。
- 資金調達運動.
- 私たちの前に資金調達という厳しい問題が立ちはだかった.
- 大学のための精力的な資金調達者
- 委員会は、学部長に対して、資金調達のための彼らの計画を説明した
- 戦争(あるいは選挙運動)の資金調達のための積み立て金
- 企業の資金調達が,外部の金融機関からの借入れによってなされること
- 農業手形という,農業共同組合が貸付資金調達のため信用農業協同組合連合会を受取人としてふりだす約束手形
- 同省は,資金調達や事務所経営などのような題目についてのビジネスノウハウを提供する予定だ。
- すでに外国で営業活動を行っているお客様に対しては,資金調達や外国貿易取引の問題点に対する解決策を提案しています。
資金調達と同じ種類の言葉
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