抒情歌 (小説)とは? わかりやすく解説

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抒情歌 (小説)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/05 02:42 UTC 版)

抒情歌』(じょじょうか)は、川端康成短編小説。川端が新境地をみせた初期の代表作の一つで、川端の死生観がよく示されている作品である[1][2][3]。また、川端自身が「最も愛してゐる」作品の一つでもあり[4]、川端文学の基本的なものを内包している重要作品でもある[5][6]


注釈

  1. ^ ちなみにその後、同様にカフェで働いた経験を持つ作家・佐多稲子が、初代をモデルにして1929年(昭和4年)に書いた小説『レストラン・洛陽』が、奇しくも川端から激賞されたが[18]、川端はそのモデルが初代だとは気づかなかったという[19][20]
  2. ^ この頃、馬込文士村尾崎士郎宇野千代らと交友した[4][21]

出典

  1. ^ a b 新感覚派――『文芸時代』の出発」(アルバム川端 1984, pp. 18–31)
  2. ^ a b c d e f g h i j 権 2002
  3. ^ a b c 「川端康成と心霊学」(国語と国文学 東京大学国語国文学会1970年5月号)。基底 1979, pp. 294–335に所収
  4. ^ a b c d 「文学的自叙伝」(新潮 1934年5月号)。評論5 1982, pp. 84–99、一草一花 1991, pp. 246–264に所収
  5. ^ a b c d 三島由紀夫「『伊豆の踊子』について」(踊子・新潮 2003, pp. 188–194)。「『伊豆の踊子』『温泉宿』『抒情歌』『禽獣』について」として三島27巻 2003, pp. 317–322に所収
  6. ^ a b c d e f g 「第一部 第三章 『抒情歌』の意味」(今村 1988, pp. 41–54)
  7. ^ a b c d e 「川端氏の『抒情歌』について」(民生新聞 1946年4月29日号)。三島26巻 2003, pp. 572–576に所収
  8. ^ a b 「解題――抒情歌」(小説3 1980, pp. 581–582)
  9. ^ a b c 上田渡「抒情歌」(事典 1998, pp. 195–198)
  10. ^ 「翻訳書目録」(雑纂2 1983, pp. 649–680)
  11. ^ 森本穫「愛の呪縛―『抒情歌』の意味するもの―」(『川端康成研究叢書 補巻』教育出版センター、1983年6月)。今村 1988, pp. 42–44
  12. ^ a b 「第三章 恋の墓標と〈美神〉の蘇生――自己確立へ 第二節 愛の呪縛『抒情歌』『父母への手紙』」(森本・上 2014, pp. 272–309)
  13. ^ 「篝火」(新小説 1924年3月号)。小説2 1980, pp. 83–104、初恋小説 2016, pp. 100–123、作家の自伝 1994に所収
  14. ^ a b 「第三章 精神の傷あと―『みち子もの』と『伊豆の踊子』―」(川嶋 1969, pp. 65–111)
  15. ^ 「非常」(文藝春秋 1924年12月号)。小説2 1980, pp. 127–152、非常 2015, pp. 27–58、初恋小説 2016, pp. 142–170に所収
  16. ^ 「『川端康成』編 解説」(作家の自伝 1994, pp. 319–325)
  17. ^ 「川端康成・愛の体験」(愛知教育大学国語国文学報 第29号、1976年3月)。基底 1979, pp. 163–185に所収
  18. ^ 「文芸時評 窪川氏の『レストラン・洛陽』」(文藝春秋 1929年10月号)。評論2 1982, pp. 353–368に所収
  19. ^ 佐多稲子「川端さんとの縁」(『近代作家追悼文集成 高橋和巳志賀直哉・川端康成』ゆまに書房、1999年4月)。『白と紫 佐多稲子自選短篇集』(学藝書林、1994年12月)。小谷野 2013, p. 193
  20. ^ 「川端康成 初恋の手紙発見」(読売新聞 2014年7月9日号・22面)
  21. ^ a b c 「第一章 出会い」(秀子 1983, pp. 5–44)
  22. ^ a b 「第三章 千客万来の日々――満州行」(秀子 1983, pp. 75–156)
  23. ^ 「第二章 愛犬秘話」(秀子 1983, pp. 45–74)
  24. ^ 「父母への手紙」(第一信)(若草 1932年1月号)。小説5 1980, pp. 181–232、作家の自伝 1994に所収
  25. ^ 「第五章 ひとつの断層―みち子像の変貌と『禽獣』の周辺―」(川嶋 1969, pp. 158–199)
  26. ^ 「行燈――落花流水」(風景 1964年2月号)。『落花流水』(新潮社、1966年5月)、随筆3 1982, pp. 213–215、随筆集 2013, pp. 114–118に所収
  27. ^ 「故園」(文藝 1943年5月号-1945年1月号)。小説23 1981, pp. 473–544に所収。作家の自伝 1994に「一」から「五」まで掲載。基底 1979、田中保隆「故園」(作品研究 1969, pp. 189–204)に抜粋掲載
  28. ^ 「新進作家の新傾向解説」(文藝時代 1925年1月号)。評論2 1982, pp. 172–183に所収
  29. ^ 「川端康成と万物一如・輪廻転生思想」(国語と国文学 1966年3月号)。基底 1979, pp. 275–293に所収
  30. ^ 川端康成「あとがき 二」(抒情・岩波 1952, p. 200)。評論5 1982, p. 638に所収
  31. ^ 佐伯彰一「バラドックスの文学」(文學界 1968年12月号)。今村 1988, p. 49
  32. ^ a b c d 「美はどこに存在するか」(三枝 1961
  33. ^ 「夢 幻の如くなり」(文藝春秋 1972年2月・創刊50年記念号)。随筆3 1982, pp. 534–542、作家の自伝 1994に所収




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