夜のさいころとは? わかりやすく解説

夜のさいころ

作者川端康成

収載図書愛する人達 78改版
出版社新潮社
刊行年月2006.3
シリーズ名新潮文庫


夜のさいころ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 07:59 UTC 版)

母の初恋」の記事における「夜のさいころ」の解説

旅興行踊子たちを率いている水田は、夜、踊子たちが眠る隣の部屋で、いつも一人寝床で、五つサイコロ振っている若い踊子・みち子のことが気になっていた。みち子の母親芸者サイコロ名人だったらしく、その癖子供のみち子にまで移っていたらしかった水田はみち子にサイコロ捨てさせた。無口なみち子をよく近くで見ると、思ったよりもいい娘だった。水田は、人の化粧品使っているみち子に、化粧品買ってやるついでに新しサイコロ二つ買ってやった。「一が出たら、みち子と恋愛しようか」と水田が言うと、17歳のみち子は恥じらいながらも二つとも“一”にした。けれども水田は「もう一度やってごらん」と茶化す。 みち子のサイコロはまた五つになり、前のように練習していた。一つ一つ順番全部“一”は出せるが、いちどきにみんな“一”にするのは難しかったもう一人、みち子に注目して愛していた男優花岡水田絡んできて、みち子の謎は、子供時に性的いたずらをされたんじゃないかと吹き込み水田不快になった。花岡はみち子にいい役を付けてぱあっとさせてほしいと水田言った。しかし寝床で、みんなの見ている前で、サイコロの目を全部いっぺんに“一”にしたみち子の無邪気な膝小僧見た水田は、花岡観察など真っ赤な嘘だと分かった水田は、全部“一”の揃ったサイコロ美し花火のように思い一座見切りをつけて、「ぱあっと」みち子と2人出ていこうと思った

※この「夜のさいころ」の解説は、「母の初恋」の解説の一部です。
「夜のさいころ」を含む「母の初恋」の記事については、「母の初恋」の概要を参照ください。

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