浅草の姉妹
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1932年(昭和7年)、雑誌『サンデー毎日』臨時増刊新作大衆文学11月10日号(第11巻第52号)に掲載。1934年(昭和9年)12月25日に竹村書房より刊行の『抒情歌』に初収録。 川端の『浅草紅団』の拾遺的作品で、一連の「浅草もの」の一つである。田舎の貧しい家に生まれた三人の姉妹(おれん、お染、千枝子)が、働くために東京の「魔窟」と言われた歓楽街・浅草に来て、門付(三味線を弾いて歌いながら家々を回り、わずかなお金をもらう仕事)や踊子になり、健気に庇い合って生きる姿を描いた短編小説。軽快な調子のタッチやピカレスク小説風味の味わいが、逆に浅草の姉妹たちの悲しさを「鋭利な刃物のように」胸に響かせ、一番上の姉を不良仲間から救い出すラストシーンが感動的だと巌谷大四は評している。
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