ほくろの手紙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 07:59 UTC 版)
小夜子には、右肩の首の付け根に黒豆のようなほくろのあり、子供の頃からそれをいじる癖があった。結婚してからも小夜子は、夫に、「みじめに見える」とたしなまれてもその癖が止められなかった。しかし、夫にぶたれ蹴られても治らなかった癖が、夫が無関心になり何も言わなくなると治った。里に帰った小夜子は、自分がほくろをいじっていたのは、幼い頃に母や姉に可愛がられて、いじられていたことに思い当たり、その癖は愛する人達を思うためだったと考えた。そして幼い頃を思い出そうと、ほくろを久しぶりに触ってみるが、思い出すのはあなた(夫)のことばかりだった。ほくろをいじる癖は、夫の愛情を求めての癖でもあった。小夜子はそのことを夫へ書き綴った。
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