ベルトくどう ベルト駆動 belt driven
ベルトドライブ
ベルト駆動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 16:13 UTC 版)
カムの駆動も、ベルトドライブを採用して、軽量化とコンパクト化とイージーメンテナンスを実現させている。 エンジンは、シリンダーブロックとヘッドの間にガスケットを挟んで、ヘッドを規定トルクで締め付けているが、ガスケットの厚さが締め付け後一定の厚さにはならない。そのため ギアドライブでは、ヘッドをブロックに締め付け後、用意した何組かのバックラッシュの異なるギアを選んで取り付ける必要がある。バックラッシュが大きすぎるとギアトレーンに振動が発生し、ギアを破損してしまう恐れが発生する。 ベルトドライブにするとこのような調整が不要で、単にテンショナーで適切な張りをベルトに与えるだけで対応が可能となる。 通常のベルトドライブでは、クランクシャフトとカムシャフトをダイレクトに結び、かつベルトドライブの中で1/2に減速して駆動させているが、OX66では、一度ギアで1/2に減速後、1対1の速比で左右バンク別々のベルトで駆動している。これは、カム側プーリーをコンパクトにするためである。プーリー径は、ベルトの屈曲疲労とかみ合い山数の関係で、小径側プーリーで決定される。 通常のダイレクト駆動では、カム側プーリー径は、クランクシャフト側プーリー径の倍となり、必然的に大きなプーリーとなる。そこで OX66は、減速はギアで事前に行い、カム側プーリーの小径化を行い、エンジン全幅を狭くしている。 OX66は、片バンクに2個のアイドルプーリーと1個のテンションプーリーを用いて、左右バンクのウォーターポンプと左バンクのオイルポンプ等もベルトで駆動している。 アイドルプーリー(アイドラー)を用いるのは、プーリーのかみ合い山数を増して山部の剪断応力を小さくする手法であるが、その反面、芯体の屈曲疲労を進めるデメリットもある。 主要な補器は、すべてエンジン前端で、ベルトドライブによる駆動系でシンプルに纏められ、エンジン全長の短縮に貢献している。
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