トロン一家
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「遊☆戯☆王ZEXAL」の記事における「トロン一家」の解説
トロン / バイロン・アークライト 声 - 國立幸、バイロン時の声 - 根本泰彦 一家の家長であり、Vたち三兄弟の父親。右手に赤色の紋章を持つ。幼い子供の容姿をしており、身長・体格はハルトと同じ程。鉄仮面で失った顔を隠している。アストラルを目視することが出来る数少ない人物でもある。 使用デッキは【紋章】。使用ナンバーズは「No.8 紋章王ゲノム・ヘリター」と「No.69 紋章神(ゴッド・メダリオン)コート・オブ・アームズ」。 かつては先史遺産の研究者として、Vとともに異世界の研究を行うDr.フェイカーの助手を務めていた。彼を天才と慕って深い友情を抱き、フェイカーを献身的に支え続けていたが、ハルトを救わんとするフェイカーの裏切りによって異世界への扉を開くための生贄にされてしまう。 その後、バリアン世界と現実世界の狭間を彷徨う内に体が縮んでゆき、ついに幼い子供の姿へと変化し、さらには顔の左半分を失った。しかし、裏切られた憎しみを糧に生き延びた末、バリアン世界の住人に助けられ、現実世界へ帰還を果たした。そして、自らを「トロン」と名乗ってフェイカーへの復讐に向けて動き出す。フェイカーと同じく、自らも三人の息子たちと共にナンバーズを集めている。 本来は息子たちを暖かく見守る心優しき父親だったが、トロンとなってからは目的のためには手段を選ばない冷酷かつ無慈悲な性格へと変貌し、狂気の一面を持つようになった。異世界でバリアン世界の住人に助けられたことは恩義を感じており、自分以外には唯一信じる者と呼ぶ。彼の使うさまざまな特殊な力はバリアン世界に由来しており、アストラル世界の力には干渉されない。デュエルの腕に関しては一流であり、並大抵のデュエリストでは束になっても倒すことができない。また、デュエルで倒した相手の魂や記憶を奪っている。 かねてから凌牙をフェイカーを倒すための刺客に仕立て上げようと画策し、そのためにIVを差し向け、妹の璃緒をIVにデュエル中使用させた魔法カード「炎獄の祝福」の効果実体化で意識不明の重体に追い込んだ。だが、IVにはカード効果が実体化することを説明していなかった。 Dr.フェイカーへの復讐のために息子たちと共にWDCへ出場し、本選まで進む。予選中に再びIVを凌牙に差し向けて出場させるようにし、IIIに「No.32 海咬龍シャーク・ドレイク」を渡させた。また、ハルトを誘拐して、紋章の力による儀式で彼の能力の全てを奪った。その際、ハルトの意識に潜り込んで一体化することにも成功した。 WDC決勝予選では、3人がかりでデュエルを挑んできたガルシア・パンサー、ベルリマン・サカタ、ノスフェラトゥ中島に対し、苦戦する様子もなく一度に破っている。 準々決勝では、ドロワとデュエルした。ドロワのフィールド魔法と組み合わせたコンボ戦術に苦戦したが、「No.8 紋章王ゲノム・ヘリター」の効果でそれを崩して勝利し、紋章の力でドロワからカイトへの愛情の記憶を奪った。IVと凌牙の対決ではホログラムとなって割って入っていき、言葉巧みにIVや凌牙を翻弄する。そして凌牙に憎しみを抱かせ、「CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス」を誕生するキッカケを与える。 準々決勝後の夜に凌牙を紋章の力で取り込み、自身の駒にした。準決勝における遊馬と凌牙のデュエルでは、洗脳した凌牙がデュエルを有利に進めたが、遊馬の策により正気を取り戻し、自らのライフを0にして敗北の道を選んだ。凌牙の敗北後、事が自分の思い通りに進まなかったことで、遊馬に対して激しい怒りを見せた。 準決勝では、カイトとデュエルを行った。ハルトの意識に潜り込んで一体化していたことを利用し、ハルトの顔でデュエルを行ったりするなど数々の挑発を行ってカイトを激怒させ、心理的動揺を誘った。怒りの力を蓄積したことにより、真の切り札「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」を召喚し、「超銀河眼の光子龍」の連続攻撃の効果を奪い、圧倒して破った。その際、ライフが0になったカイトに対してさらなる攻撃を行ったが、ハルトによって防がれた。デュエル後、カイトが所持していたナンバーズ全てと魂を奪い、「まずい復讐だったよ」と言い放った。 決勝戦では、遊馬、アストラルとデュエルを行った。デュエル中、遊馬に「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」との力の差は圧倒的であり勝利を諦めるように言ったが、遊馬から「みんな(V、IV、IIIは)信じてたんだ!あんたがいつか元に戻ってくれるって!」「どうしてあんたは帰ってきたとき、あいつらに優しくしてやらなかったんだよ!どうして復讐なんてくだらないこと、やりはじめちまったんだよ!」と涙ながらに言い返され、家族との記憶を思い出して一瞬揺らいだ。その後、ZEXAL化した遊馬とアストラルとの激しい戦いの末、彼らのライフを50にまで削り、「爆風紋章(バースト・メダリオン)」のターン終了時に与える効果ダメージで敗北寸前まで追い詰めた。だが、遊馬たちがその効果で戻した2体のゼアルウェポンで新たなゼアルウェポン「獣王獅子武装」をエクシーズ召喚してホープレイに装備したことで、「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」の効果を無効化されたうえ、攻撃力を半分にされたことで敗北した。 敗北した直後、フェイカーの策略により、ナンバーズを全て回収されてスフィア・フィールドに取り込まれてしまう。だが、身を呈して自分を助けようとする遊馬の、ひいてはかつて自分を救おうとした際の一馬の言動に感化され、彼のデュエルが自分の復讐の先にあることを実感し、改心した。また、自分が遊馬や一馬のように生きることができなかったことを後悔し、カイトや息子たちを含む奪ってきた魂すべてを解放した。スフィア・フィールドに吸収される際、息子たちとの記憶を思い出し、「許してくれ、みんな。今度は忘れない、あの頃を…」、と息子たちに謝罪した。 その後、フェイカーの敗北によってスフィア・フィールドから再び解放され、崩れる塔からフェイカー・遊馬・カイトを最後の力で救出した。その際にフェイカーからの謝罪を受け入れ、再びフェイカーを友と呼んで和解した。遊馬とカイトのデュエルを息子たちと共に観戦し、カイトが自身のデュエルを取り戻すところを確認したが、結果は見ずに去っていった。 『II』ではデュエルはしなかったが、息子たちに紋章の力を分け与え、現実世界・アストラル世界・バリアン世界との融合が始まった際には一馬と共に融合を遅らせた。決着後はVと共にDr.フェイカーのラボに戻り、異世界の研究を再開した。 なお、アストラルは遊馬とのデュエル後、ヌメロン・コードを使用してバリアン七皇らを復活しているが、トロンの容姿はバイロンの頃には戻らなかった。IVの顔の傷もまた元に戻っていないことから、過去そのものを書き換えたというわけではないようである。 最終話では、アストラル世界で発生した問題を解決するため、一家を引き連れて遊馬達とともにアストラル世界へと旅立った。 一人称は「僕」「私」。 V(ブイ) / クリストファー・アークライト 声 - 山本匠馬 一家の長男。20歳。額に青色の紋章を持つ。アストラルの目測によると身長185cm、体重70kg前後。 宇宙に関連した名を持つ機械族モンスターで構成された惑星デッキを使用。他には「奈落」と名の付く魔法・罠カードを使用する。使用ナンバーズは「No.9 天蓋星ダイソン・スフィア」。 愛称はクリス。クールで落ち着いた性格だが、父であるトロンへの非礼に対しては弟であっても怒りを見せる。かつては父と共にDr.フェイカーの助手を務めており、自分たちを裏切ったDr.フェイカーに強い憎しみを抱いている。 父・バイロンが消息を絶った後、まだ幼かった弟たちは施設に預けられ、自身は真相を知るためにフェイカーの元に残った。カイトとハルトの兄弟に弟たちの面影を重ね、カイトのデュエルの師匠になり、カイトからも慕われていたが、フェイカーの裏切りを知った後、カイトに何も告げずに去っていった。 WDCでは、本選まで進んだ。予選中、ハルトの力を得ようとするトロンの命により、その迎えを装ってハルトをさらった。 WDC準々決勝にてカイトと闘う。デュエルの途中に現れた遊馬に、かつて父・一馬を巻き込んだトロンとDr.フェイカーの因縁を話し、トロンが自分たち兄弟の父であると打ち明けた。 デュエルではカイトのプレイングを次々と読んで、ダイソン・スフィアの効果を活用してカイトを追い詰めていく。しかし、カイトが自身も知らないカード「未来への想い」を父とのわだかまりを越えて使用したことにより形勢逆転される。自らを倒したカイトの成長を喜び和解した後、IIIの眠る部屋で共に眠りにつく。 トロンの敗北後、魂を解放されたことで目醒めた。WDC終結後は遊馬とカイトの対戦を見守りつつ、家族と共に去って行った。 『II』では彼を中心にアストラル世界とバリアン世界の研究をしており、トロンの紋章の力が封じ込められたブレスレットと、人間にも使用可能なランクアップマジックのカードを開発した。 バリアン七皇の人間世界への侵攻の際は、IIIと共にミザエルと対戦。「No.9」をランクアップさせた「CNo.9 天蓋妖星カオス・ダイソン・スフィア」の効果ダメージでライフを0にする一歩手前まで追い詰めたが、ミザエルのカオスナンバーズによって敗北し、IIIとともに消滅した。 ナッシュの敗北により復活し、遊馬とアストラルのデュエルを見守る。その後、トロンと共にDr.フェイカーのラボに戻り、異世界研究を再開した。 最終話では、アストラル世界で発生した問題を解決するため、遊馬達とともにアストラル世界へと旅立った。 一人称は「私」だが、初回登場時のみ「俺」も使用していた。 IV(フォー) / トーマス・アークライト 声 - 細谷佳正、幼少時の声 - 古城望 一家の次男。17歳。右手に紫色の紋章を持つ。また、右目から頬にかけて大きな十字の傷がある。 使用デッキは人形をモチーフとした【ギミック・パペット】。使用ナンバーズは「No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー」・「No.40 ギミック・パペット-ヘブンズ・ストリングス」・「No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ」の3体。 西洋の剣をモチーフにしたデュエルディスクを使用する。 デュエルの極東エリアチャンピオンであり、かつ数々の大会で優勝した実力者でもあって、ファンが多い。 普段は紳士的な態度を取っているが、陰では「ファンサービス」と称してデュエルで他人を痛めつけ絶望させることを喜びとする冷酷無慈悲なサディスト。しかし、家族への愛情は強く、また父のために非道な行いをしてきたと語るなど、その冷酷さが本来のものではないと伺わせる場面もある。 かつて凌牙と全国大会決勝戦で戦い、故意に不正を促しデュエルの表舞台から追放した張本人。さらにその際、凌牙を精神的に追い詰めるため、彼の妹である璃緒にデュエルを仕掛け、実体化したカード効果により大怪我を負わせた。ただし、トロンから渡された魔法カードの効力が実体化することは知らされておらず、また右目の傷も彼女を助ける際にできたものである。璃緒をかろうじて救出した際に現れたトロンに対しては、「トロン!」と怒りをあらわにしている。 WDC予選では、ファンサービスの一環として鉄男、等々力とデュエルした。デュエル中、「No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー」の効果で彼ら二人を徹底的に痛めつけ、さらにはライフが0になった二人に対して攻撃を行うなど非情な一面を見せた。 トロンがハルトを誘拐し、遊馬とカイトが奪還しに来た際には、IIIとともにタッグデュエルを行った。デュエル中、カイトを罵倒して挑発し続けたが、ライフを削ろうとした際に遊馬が妨害したことに激怒し、怒りのあまり「ムカつくぜテメェら!!俺のサービスをことごとく拒否りやがって!なんで俺に気持ちよくデュエルさせねぇんだ!俺はお前たちが苦しむ姿を見ていたいんだよ!」と言い放った。その後、ハルトの苦しむ姿を中継するなどしてカイトを追い詰めたが、カイトが得た新たな力である「超銀河眼の光子龍」の連続攻撃により敗北した。 WDC本選にて、凌牙とデュエルした。トロンに凌牙より自分の方が復讐者として優れていることを証明しようと躍起になり、「No.88 ギミック・パペット-ディステニー・レオ」の特殊勝利条件で追い詰めた。だが、新たな力「CNo.32」を手に入れた凌牙に逆転負けを喫する。凌牙にはデュエル後、璃緒を傷つけたことなど今までの行いを詫び、父を救ってくれるよう頼み眠りにつく。 WDC決勝にてトロンが敗北し、トロンが魂を解放したことで目醒めた。WDC終結後、遊馬とカイトのデュエルを見守りつつ、家族と共にハートランドシティを後にした。 『II』では璃緒の入院する病院に訪れたところで遊馬たちと再会。毒に侵された神代兄妹を救うために凌牙の前に現れ、クラゲ先輩を相手どりタッグデュエルを行い、巧みな連携で勝利した。デュエル中、かつて璃緒を傷つけたことは自身の顔の傷とともに一生背負っていくものであり、そして遊馬と凌牙のおかげで家族を取り戻すことができた、と述べた。 凌牙と璃緒がバリアンとして覚醒した際には、友として凌牙を取り戻すべく、ナッシュとなった凌牙とデュエルを行った。Vが作った「RUM アージェント・カオス・フォース」でかつての3枚のナンバーズをランクアップさせた「CNo.15 ギミック・パペット-シリアルキラー」・「CNo.40 ギミック・パペット-デビルズ・ストリングス」・「CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ」で挑み、ディザスター・レオの特殊勝利条件で勝利を目前にしたが、一歩及ばずに敗れる。しかし、ナッシュの本心に気づき、唯一友と認めた凌牙とのデュエルに満足しながら消滅した。 ナッシュの敗北により復活し、遊馬とアストラルのデュエルを見守る。その後は大会にも出場している。 最終話では、アストラル世界で発生した問題を解決するため、遊馬達とともにアストラル世界へと旅立った。 一人称は「俺」だが、紳士的態度を取っていた時は「私」や「僕」を使用していた。 III(スリー) / ミハエル・アークライト 声 - 池田恭祐、幼少時の声 - 大室佳奈 一家の三男。15歳。左手に緑色の紋章を持つ。中性的な容姿をしている。 使用デッキは【先史遺産】。使用ナンバーズは「No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック」と「No.6 先史遺産アトランタル」。 羽をモチーフにしたデュエルディスクを使用する。 かつて父親が研究していた先史遺産(オーパーツ)が大好き。真面目で謙虚な性格だが、一方で勝負に熱くなる負けず嫌いな一面も持つ。トロンの考えに忠実に従うが、誰かを傷つけたり追い詰める事に対しては罪悪感を抱いており、トロンがハルトを苦しめる姿には目を背けようとしていた。 WDC予選では、凌駕とデュエルし、一進一退の末に敗北した。その際、トロンの命により凌駕に「No.32 海咬龍シャーク・ドレイク」を渡している。 トロンがハルトを誘拐し、遊馬とカイトが奪還しに来た際には、IVとともにタッグデュエルを行った。IVがハルトの苦しむ姿を中継したときには、少々やりすぎだと諫めたが、IVからは「お前は俺たちが味わった苦しみを忘れたのか!」と一蹴された。結局、カイトの「超銀河眼の光子龍」の連続攻撃により敗北したが、自身はカイトに敗北したのではなく、仲間を守るために自らを犠牲にする遊馬の強さに負けたのであると実感した。 その後、タッグデュエルで自分とIVを倒した遊馬の強さの秘密を知るために単身接触を図る。昼食を共にした際、彼の強さの根底にある物が「仲間や家族との絆」であることを知るも、自分の家族は彼とは違うという結論に達し、遊馬を倒すべく一対一でのデュエルを申し込んだ。 遊馬とのデュエルでは、トロンから与えられた危険な力を躊躇なく使い、遊馬から「かっとビング」を奪う等、冷酷な戦いぶりを見せた。だが、世界を破滅させかねないカード「アンゴル・モア」の発動をきっかけに自分の過ちを悟り、遊馬とアストラルに自らを倒させた。デュエル後、「最初で最後の友達」である遊馬に自分の家族を救ってくれるように頼み、眠りにつく。 WDC決勝にてトロンが敗北し、魂が解放されたことで目を覚ました。WDC終結後、遊馬とカイトのデュエルを見守りつつ、遊馬との再会を望む言葉をつぶやきながら、家族と共に去って行った。 『II』ではVを中心にアストラル世界とバリアン世界の研究をしていた。その中で遊馬がアストラルを失ったことを知り、その支えになるためにVが開発したトロンの紋章の力が封じ込められたブレスレットを身に着け、遊馬の仲間として再び遊馬の前に姿を現し、遊馬から「マシュ=マック」と「アトランタル」を受け取り、タッグデュエルを行い勝利する。 バリアン七皇の人間世界への侵攻の際は、Vと共にミザエルと対戦。「No.6」をランクアップさせた「CNo.6 先史遺産-カオス・アトランタル」で「No.107 銀河眼の時空竜」を奪い、さらにミザエルのライフを1にまで削るが、カオスナンバーズによって敗北し、Vとともに消滅した。 ナッシュの敗北により復活し、遊馬とアストラルのデュエルを見守る。その後は遊馬と同じハートランド学園に通っている。 最終話では、アストラル世界で発生した問題を解決するため、遊馬達とともにアストラル世界へと旅立った。 最終話を除きハートランド学園の生徒ではなかったが、一部のエンディングアニメーション等で同校の制服を着ている描写があり、114話では遊馬の家に泊まり着替えがなかった為に遊馬の制服を借りる形で本編でも着用した。
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