セラフィムとウォッチャーズ・ネストの人々
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「ダイバージェンス・イヴの登場人物」の記事における「セラフィムとウォッチャーズ・ネストの人々」の解説
ライアー・フォン・エルティアナ 声:木内レイコ 出身:ドイツ 年齢:29歳 身長:168cm スリーサイズ:B94・W59・H88 セラフィムのコマンド・リーダーを務める女性。気さくな人柄で部下からの信頼は厚い。 しかし、三十路を迎えようとしていながら、未だに独身で、何度もお見合いを繰り返しているもののことごとく失敗しており、恋愛面においては悲惨な私生活を送っている。 その事もあってか結婚願望は強く、本人曰く「結婚するまで死ねるか」との事。階級は大尉(司令部部転属後に少佐に昇進)。 みさきから「馬のような食べっぷり」と形容される程の大食漢で、あまり美味ではないとされる宇宙食も平気で何皿も平らげてしまう。 パイロットとしての力量は常人離れしており、彼女がいなければセラフィムは早々と崩壊していたかもしれないとされる程。 最年少参謀として司令部に転属する事になり、それを受けて彼女の代替要員候補として選ばれたのがみさき達である。アニメ エクソダスの後は、殉職した部下の実家に自ら遺品を届け、10年後に再開された惑星移民計画の恒星間宇宙船の船長に就任、再びウォッチャーズ・ネストへと向かう。 到着した時点で既に60年(但し、他2名の乗員と交代で起きるため、ライアー自身が感じていた時間は20年)もの時間が流れていたが、再びみさきと再会を果たす。 改変後の世界では、ケスラープロジェクトの13人目の被験者はライアーとなっている。 ただし、彼女のインテグラルシステムへの適応度の高さや、常人離れしたパイロット能力は改変前後の世界では変わらない(ちなみにライアーの幼少時に関する話は本作では語られていない)。 『みさきクロニクル』では、彼女の視点で物語が進む事も多く、作品の第二のキーパーソンとも言える。小説 アニメと異なり、ライアー自身がみさき達の訓練監督を務めている。みさき達候補生が皆自分より若い女性だった事に対する嫉妬もあり、当初はあまり快くは思っていなかったが、訓練を課し任務を共にこなすうちに、次第に彼女らを部下として認めるようになる。 度重なるグールの襲来により量子障壁を展開するレーザーポストが損傷したため、強化型インテグラルシステムを使用するが、その影響で幾度も人事不省に陥ってしまう事もあった。エクソダスから10年後、恒星間宇宙船の船長に就任。副長を務めるキリと共に、再びウォッチャーズ・ネストを目指し、旅立つ。 第1巻冒頭では、彼女がまだ新米士官だった頃のエピソードが描かれている。 コトコ-01/コトコ-02 声:松来未祐 スリーサイズ:B65・W42・H67(コトコ-01) 身長:135cm(コトコ-01)/146cm(コトコ-02) ※コトコ-00は154cm セラフィム配属のサポートアンドロイド。「コトコ」とは、「コトコ・タイプ」という対テロ戦用を意識した少女型アンドロイドの通称名。 予備戦闘員という扱いではあるが、人間以上の身体能力を持ち、特に、重火器を使用した射撃能力に優れる。 また、破壊されてもメモリーが無事であれば修復が可能。性格(仮想人格)は無邪気で、言動も人間の少女と殆ど変わらない。 『ダイバージェンス・イヴ』終盤で、グールとの戦闘により破壊されてしまったが、『みさきクロニクル』ではバージョンアップしたコトコ-02として登場している。 尚、コトコ-02はコトコ-01の仮想人格や記憶データは受け継いでいるが、ボディはフレームから新調されている。 過去に、「コトコ-00」というタイプが存在するが、製造から間もないため、人間を模倣したしぐさや感情表現は組み込まれていない。 小説では、戦闘で破壊されなかったため、コトコ-01のままである。 プリム・スノーライト 声:佐藤利奈 出身:スウェーデン 年齢:18歳 身長:159cm スリーサイズ:B104・W57・H90 4つの博士号を所持する才媛少女。コンピュータより正確な論理を導き出すセラフィムのブレーンだが、反面、運動能力は極端に低い。 セラフィム内では特殊な位置に配置されており、技術部主任研究員の他、医務局やインテグラルシステムの調整に関する直接の責任者も務めている。 ルブランの片腕的存在で、ケスラー・プロジェクトの被験者であるみさきの研究も行っている。階級は少尉。 遺伝子操作によって生まれたデザイナーズ・チルドレンで、自身の持つ能力もそれによるものであるらしい。 実は後天的な影響でどれだけ差を生じるかを検証するためルブランと同一の遺伝子から作り出された個体であり、ルブランの遺伝上の妹と言える存在。 グールの遺伝子を持たないため、自分の事を不完全な存在だと思っており、グールの遺伝子を持つみさきが未来を見届ける事を希望している。 みさきをモルモットとして扱う事に対し、次第にその事で葛藤や罪悪感、同情を抱き始め、ルブランに服従する事を止めようと決意する。アニメ ルブランの野望を阻止すべくヴェルンスにエクソダス・プロジェクトを提案するが、ルブランにその事を利用されてしまう。 しかし、とっさに機転を利かせインテグラルシステムと同期、エクソダス発動後は行方不明となっていた。 その後、再び現れたウォッチャーズ・ネストから、インテグラル・システムを介してライアー達にみさきの居場所を教える。 システムと長時間同期していたため、助け出された時は昏睡状態となっており、メディカルルームで休ませられていたが、コトコー02によって再びシステムと同期。 ルブランに強い精神的干渉を与え、その隙にみさきに彼を攻撃させたが、その際に脳に強い反動を受け死亡した。 改変後の世界では生存こそはしているものの、ネストには派遣されていない。 しかしながら、ケスラー・プロジェクトには関わっているらしく、ルブラン(ジャラベール)に付き従っている。小説 ルブランに逆らえない自分に葛藤する姿が本編よりも深く描かれている。ルブランと遺伝上の兄妹関係にある事については言及されていない。 エクソダス・プロジェクトが発動する中、一人ネストに留まり、精神体と化したルブランの野望を阻止したが、脱出はせず、そのままネストで死を迎えた。 ジャン・リュック・ルブラン 声:子安武人 出身:フランス 年齢:35歳 身長:182cm ウォッチャーズ・ネスト技術主任で、実質上、ウォッチャーズ・ネスト内の主要な部門を陰で支配している人物。軍における階級は少佐。 常に冷静沈着な性格の持ち主で、それゆえに周囲の人物を苛立たせる事もある。 グールに異常なまでの執着を示しており、そのためにみさきを利用している。 電子出版化(この世界の書籍の大部分は電子メディアで出版されている)が望めない危険な研究記録や秘蔵本の類を所持する。 プリム以外にも公式・非公式を問わず多数の部下や協力者が存在しており、作中でも、その一人と思われる人物と連絡をとっている姿が描かれている。 本名をジャラベールと言い、公式に遺伝子工学を専攻するアルケミーの重要人物として記録されている。 そのため、目立つ事を避ける必要から「ルブラン」という架空の人物に成りすましている。実は遺伝子操作によってどこまで理想的な個体に迫れるかという実験の一環として、無数の遺伝子の中から優れた遺伝情報を持った部分だけ寄せ集めた遺伝子を基に生まれた「人為的な天才」。 実験体として生み出され、純粋に研究対象としてみなされてきたその過去は、現在のルブランの性格に多大な影響を与えており、人間を「在来種」と呼ぶところに、その片鱗が伺える。 しかし、卵子提供者という以上の母という存在を持たずに育ったため、自分の母を神にも等しい英知と考えており、その偶像として自室に置かれたモニュメントを「ママ」と呼び崇拝するなど奇妙な一面も持つ。 みさきを通してグールから宇宙の全ての知識を得る事が真の目的。つまりグールと同一レベルの存在になる事で、神の知識とも呼ぶべきものを得ようとしていた。 しかし獲得できたのはその知識の断片であり、入り口にあたるものでしかなかった。アニメ エクソダスの際に死亡したかと思われたが、実際は情報の奔流によって傷を負ったものの生存しており、身体の一部をサイボーグ化していた。 『みさきクロニクル』にてコンピュータに人格や記憶を転写した、自身の分身と呼べる存在がウォッチャーズ・ネストのクルー達の前にモニターを介して度々登場している。 これは再び多量の情報が流入した時、同じ失敗を繰りかえさないよう、情報量に耐えられるもう一人の自分を用意する必要があったためである。 プリムとみさきにより肉体を失うが、あらかじめ作成していた同位生命体によって変容化する。しかし、最終的には倒されてしまう。 グールによりあらゆる知識を得ると同時に、グールの侵食によって宇宙を消し去ってしまう事を望んでいた。 改変後の世界では本名である「ジャラベール」として活動しており、ケスラープロジェクトにも携わっているが、改変前のように歪んだ野望を抱いているような素振りは見せていない。小説 ストーリー上では不要と判断されたためか、マザコン的一面については言及されていない。 グールの猛攻により窮地に立たされたヴェルンスに、エクソダス計画を提案するが、実はそれは自身がグールの力を手に入れるための利用手段に過ぎなかった。 計画発動の際に、自分の精神を強化型インテグラルシステムに移し、みさきの精神に侵入しようとするものの、一人ウォッチャーズネストに留まっていたプリムによって阻止されてしまう。 ウォルフガング・ヴェルンス 声:沢木郁也 ウォッチャーズ・ネスト防衛部門統合参謀部司令、すなわち基地の軍事部門における最高司令官。階級は中佐。 厳格な性格だが、部下を戦地へ送り、犠牲にする事に対しては心を痛める感情的な一面も併せ持っている。 最高司令官という立場ではあるが、ウォッチャーズ・ネスト内の主要部門の実権を握っていたのはルブランであり、彼には傀儡としてしか見なされていなかった。 ルーク・ウォーカー 声:大友龍三郎 みさき達セラフィム候補生の訓練の監督を務める鬼教官。階級は軍曹。 セラフィム隊員の選抜は非常に特殊なプロセスで行われているため、地球での予備課程からみさき達の教官を務めていた。 最終的に教え子であったみさき達がセラフィムに配属された事により、立場が逆転してしまった(候補生全員が少尉に任官されたため)が、それまでの厳しい態度とは異なり、彼女らに敬語を使うなど、軍人気質の持ち主。女性の涙が苦手らしい。 ブリジット・ユン 声:渡辺明乃 セラフィムの隊員を務める女性で、階級は中尉。主にランパート・キャリアの操縦を担当している。 小説版にも同名の人物が登場するが、こちらは管制官を務める軍曹。 叩き上げの下士官で、ルクサンドラの対グールのシミュレーターを担当した。 アゼベド 声:鈴村健一 セラフィムの男性隊員で、階級は大尉(「魂の解体新書『ダイバージェンス・イヴ』」での表記。作中のクレジットでは中尉)。 小説版ではキリの所属する隊の中隊長を務める。 モロゾフ 声:室園丈裕 ウォッチャーズ・ネストの数理理論主任。 軍部やアルケミーからは中立的立場をとっており、ウォッチャーズ・ネストのオブザーバー的存在。 小説では天文班主任となっているが、オブザーバー的立場は共通している。 ノデラ 声:鈴村健一 ウォッチャーズ・ネストの技術開発主任を務める男性。 ライアーが地球に降下する際には、小規模の量子障壁を展開する銃など様々なツールの開発に携わっている。 司令室のオペレーターを担当している百田凜に気があったらしく、密かにアプローチを掛けていた模様。 その甲斐あってか、エクソダス・プロジェクト発動の後に彼女と結婚し、一人の女児をもうけている。 百田凜(ももだ りん) 声:川崎恵理子 ウォッチャーズ・ネストの司令室オペレーター。 エクソダス・プロジェクト発動後、ノデラとの間に女児を授かっている。 「魂の解体新書『ダイバージェンス・イヴ』」では、趣味は料理であるもののその腕前は殺人的で、本人には自覚がないという裏設定が明かされている。 コムリー・ロートブラット 声:渡辺明乃 ウォッチャーズ・ネストの医務局員。セラフィム隊員及び候補生のメディカルチェックを担当している。 アリス・ポーリング 声:松来未祐 コムリーの部下。普段は軍服だが、たまにナース服を着用している。
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