寓画の解釈とは? わかりやすく解説

寓画の解釈

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教皇 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

その名が示す通り教皇双子聖職者モチーフとされ、教皇人々祝福し、罪を赦す場面慈悲象徴とされる中心の「教皇」、下部二人人物上部二本が、トランプサイコロなどで表される「5」の形をとり、「教皇」が「5」の支配者として揺るぎない立場にいることを表している。 「教皇」は「皇帝」と異なり宗教的な律法司る社会的道徳ではなく宗教的聖性基づいて裁き下す。また「教皇」と「女教皇」は共に教皇であるが、「教皇」は書物持っていない。これは書物による法文確認を必要としない──即ち「教皇自身が法であることを示す。左手掲げ先端には、「霊」を象徴する十字架3つ取り付けられている。このは、特にマルセイユ版では手袋併せて超越的な力を所有するのが個別的な人間の手ではないことを示す」と解釈している。また「教皇」の頭には「女教皇」と同様の三層の冠を確認できる。これらの「3」は霊的要素強調象徴学的な重複表現)を示し、「教皇」の力が(キリスト教三位一体などの)人間精神肉体・魂に及んでいることを表している。 また、マルセイユ版ウェイト版ともに「教皇」と下部二人人物見比べると、明らかに大きさ比率が不自然であることがわかるが、これは神的なもの関わり持とうとする人間努力が、外在的に形を帯びたもの、即ち「教皇」を投影イメージ象徴とする解釈が行われているためとされている(もっとも、前近代図像学図像表現における記号的な決まりごと約束体系においては重要な人物リアルな比率無視して巨大に描くことはごく一般的なことであった)。二人人物聖職者表しマルセイユ版では少々分かり難いが、ウェイト版同様二人ともザビエルのような剃髪トンスラが行われている)、特にウェイト版見られるように判で押したように瓜二つなことから双子解釈される双子象徴的に二面性表し人間宗教的部分、また人生あらゆる場面における二面性表している。 また、全体の構図は「悪魔」と対になっている。「悪魔」のカードでは「教皇」が悪魔となり、下の二人前向き描かれている。対してマルセイユ版の「教皇」はそっぽを向き、下の二人に対してどこか冷ややかな態度である。 ウェイト版マルセイユ版見比べて分かるように、22大アルカナの中でウェイトが(恋人どのように大きく構図変更しなかったうちの1枚である。主な変更点は、人物の向き右手位置を持つ左手の手袋の有無足元にある交差した鍵の有無バチカン市国国旗にもほぼ同様の紋章描かれている)、サイズ位置全体配色レイアウトなどである。ウェイト版では「女教皇」と同様の構図二本描かれるが、「教皇」のはより対称的に描かれている。

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死神 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

マルセイユ版描かれる「死」では他のカードのような下部の名称設けられず、そのまま無記名としたりカードの側部に「DEATH」等と記載するなどの措置が採られる。伝統的に多くデザインでは鎌を手にしており、死神抽象的な死を擬人化したもの)とされるが、これは神話物語などから特定の人物場面モチーフとして採用したものではない。 ウェイト版タロット描かれている死神伝統的な図柄から大胆に改変されているが、これはウェイト独創ではなく15世紀のジャックマン・グランゴヌール版の死神は鎌ではなく軍旗を手にし、馬に乗って死神が行先々人々の魂を刈り取る死の行軍」の様子描かれ疫病の流行連想させるとなっている。ウェイト版ではこの構図採用し、さらに甲冑着せてヨハネの黙示録登場する第四の騎士」とした。 マルセイユ版描かれる「死」はマルセイユ版タロット大アルカナ名を連ねる数種のカードモチーフとして採用されている。まず、大鎌を持つ禍々しいガイコツのような人物(?)は、姿勢棒状の物体(鎌の柄)といった構図から大アルカナの「愚者」であるとされる事実、「愚者」は特定の数字持たないのに対し「死」は特定の名前を持たない実際、このアルカナのみタイトルが無いタロットカードも数種類確認されている。また、暗黒大地いわゆる死後の世界の意)に散乱する手や足に混じって女性頭部王冠をのせた男性頭部描かれている。男性モチーフは「戦車」に登場する若きとされる女性について男性比べ象徴的な情報少なく説も多々存在し、共通の説として「対立としての象徴とされる)。 これらが意味するところは、12番の「吊された男」において「現状変容」を求められ人物の内面における自己変革段階描いた構図であり、「戦車」として行動起こした際の観念(頭)も、拠って立つところ(足)も、活動(手)も、もはや現段階では意味をもたず、前進のためには一度バラバラに「破壊」されることが必要であることを示している。さらに、骸骨性別判断しにくい特性から「両性具有」的であると解釈され、「世界」に描かれる完璧な存在”により近いこの象徴が、「愚者」に比べ「死」が「世界」に近づいていることを表している。故に、鎌を振るうのは(内面的変革促す立場にある)「骸骨」なのである追記として、骸骨片足大地突き刺さった状態で描かれその場回転している状態を表している。回転、即ち「螺旋」は“死の本質螺旋描きながら変容していく”と同時に“死は変化であると同時に静止である”という暗示与えアレイスター・クロウリーデザイン監修行ったトート・タロットなどの一部デッキにおいては大鎌振り回しながらクルクルと「死の舞踏」を舞う死神の姿が描かれている。トランプのジョーカー転じて死神となり、さらに以降作られたとの説がある。

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太陽 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

象徴的に太陽は、朝を告げ、光を与え活力の源であり、陽であり、プラスである。しかし、太陽の熱は時として枯れさせ、大地荒らしあらゆる生命を脅かす脅威ともなる。こういった両面古来より男性を陽として表してきたことを納得させる部分と言えるまた、太陽を神として崇める風習太陽信仰)もエジプトアステカ日本など世界各地多く見られるマルセイユ版では、人の顔を持つ「太陽」と降り注ぐ数多の他に、互いに青い腰布巻いた2人の子供、後方見えレンガ造りの壁、子供足元に置かれ2つの石が確認できる。この太陽は、対立する性質融合表している。太陽から伸びる太い16本の光線は、鋭角的尖ったものと柔和的にくねくねしたものとが交互に描き表されているが、これは太陽肯定的エネルギー否定的エネルギー両方併せ持っている事を表しており、あらゆる対立する力の究極的な結合によるエネルギーを持つと解釈される。さらに「太陽」の顔は(「月」が横向きなのに対し正面向いている。これは太陽影響力広大であり、また恒常的に行われていることを表す。即ち、太陽地球をはじめ太陽系惑星中心であり、たとえ夜であってもその活動止まることはなく、人間内外におけるリズム果ては宇宙リズム欠かすことのできない偉大な存在であることを暗示している。 この「太陽」だけを見ると、まさに完成され究極存在であり、一連の大アルカナ最後に位置すべきカードのようにも思える。しかし「太陽」は19番で、後に2枚控えている。19番たる所以2人の人間描かれる事によって表されている。この2人子供である。しかしそれ以外身体的特徴描かれていない。ただ一つ明らかな点は2人が非常によく似ていることで、これは双子象徴である。この点を踏まえるなら、象徴的に腰部分を隠すことを「互いに異性同士である」と強調していると解釈できる双子象徴は「太陽以前カードにも多々登場した象徴であるものの、確立され個別人間として現実的に描かれるのは初めてである。さらに対存在直接的に干渉しあう描かれ方も初めてである。これは「太陽」に至り相反する2つ性質初め別個として区別されあらゆる対立物、即ち、男と女、霊と肉、心と身体などが直接的人間的な方法関わることが出来ようになったことを暗示している。加えて後方の壁は、2人の子供の立つ場所が、あらゆる外的要因から隔絶され極めて安全な領域であると保証しこの段階における対立同士接触何者にも邪魔されることなく太陽仲介の下に行われていることを表している。さらに足元の石は黄金色であり賢者の石連想させる。つまり破壊することのできない本質を表すと解釈され、この「太陽」における接触が、極めて重要な本質的変革第一歩であることを暗示しこの後控え最終段階への第一歩であることを暗示している。故に、「月」によって蓄えられ大地放出され、再び大地活性化させるウェイト版では、命の連鎖司る太陽の下で、日の光を浴びながら裸の子供が白馬またがり大手広げている様子描かれている。この裸の子供は「初々しさ天真爛漫さ、無邪気さ」を表し無防備に振る舞い開けっ広げで何も包み隠すともなくありのままの心を見せていることを示す。背景には堀とヒマワリ描かれており、この子供がいる場所が、庭や家の敷地内、つまり「庭園」であることがうかがえる。人の管理が行届いた安全な庭園で、周囲花咲ヒマワリ取り囲まれながら、よく飼いならされた馬から振り落とされず、両手放しギャロップする子供図柄描かれていると解釈できるヒマワリ英語名直訳すれば「太陽の花」と呼ばれるため、そのエネルギー象徴するものとしてこのアルカナ図像を一層強調する役割果たしている。背景4つ四方向、四周期を表すと伝えられる)、子供の頭に乗せている花冠には6つヒマワリ見られ合計した10は、運命の輪触れた完成完全性象徴する円を表す数字であるため、ここに美しき完成含み解釈することができると言われている。子供乗っている馬は、生きるための本能生命力象徴であり、同じ馬が描かれている死神異なり、人と飼いならされ本能が完全なる一体化遂げた絵柄がこの「太陽とされる生と死切って切れない関係性うかがえるとなっている。

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恋人 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

15世紀頃の初期タロットでは複数男女人生謳歌する構図で、単純に恋愛そのもの表してたようにみえる。 マルセイユ版タロット注目すると、2人女性1人男性両側に立ち、その頭上天使らしき1匹(?)を確認できるがこれはクピドキューピッド、またはエロース)であり、(人間的な生臭い男女の関係表していると言える向かって左側に位置する女性は(頭の被り物から見てある種権力持っているようであり、我が物顔男性の肩に手を置いている。一方向かって右側の女性は年も若くアプローチ情熱的であろうことが男性心臓に近い部分当てられた手から窺い知ることができる。どことなく頭上天使この女性は協力関係あるよう見える。中心若者明らかに優柔不断であると見て取れるが、それは2人女性両方彼にとって大切な何かであることを表している。具体的には、彼の頭は(彼自身から見て右側意識理性)の威厳ある人物へと向けながら、残り身体は(彼から見て左側本能無意識)の金髪人物へと向けられていることから、まるで万力挟まれかのように身動きすらままならないようである。そこで「優柔不断」という解釈や「選択決断」という意味がうまれる。 ウェイトは無駄を省いて均衡取れた1組男女書き表したウェイト版描かれている人物は、旧約聖書アダムとイヴユダヤ教聖典タルムードイブリリス又は女神アプロディーテーイリオス王子パリスとも)がモチーフとされるクピド代わる天使ラファエルモチーフしたもの変更されている。イヴらしき女性後ろには善悪を知るための知恵の樹アダムらしき男性後ろには永遠の命司る生命の樹描かれる知恵の樹には、エデンの園エピソードの中で、邪悪な物、人を惑わす存在として巻き付いている。は、錬金術においては地上を這う低俗なのであるが、そこに留まらず進化遂げサソリとなって消化し、天に上がってワシ変成するとされている。なお、このは「10 運命の輪」のにも描かれており、「9 隠者」のカード一部には、巻き付いている様子描かれているものもある。絵柄男女の間の奥に映る山は、聖者修行する場所、険し岩山は神の峻厳と人の試練象徴である。 アダムとイヴエピソードによれば2つ生っている実は「死んでしまうから」食べてはいけないと神に命じられていたが、知恵の樹が「その実食べると目が開け、神のように善悪を知ることができるから禁じているだけ」とイヴ唆すことで、共に盲目イヴアダムその実食べてしまい、目が見えて自身が裸であることを恥じイチジクの葉綴り合せ身体覆ったのだとされる。後に2人神の怒りを買い、エデンの園から追放されてしまうのであるキリスト教における人間の「原罪」の思想描き出されたのはこの2人犯した罪からであるといわれている。

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運命の輪」の記事における「寓画の解釈」の解説

タイトル通り運命対自意志」を提示している。輪は周期性永続性象徴とされるマルセイユ版タロットでは輪に絡まるようにして2匹動物が、輪から独立した台座の上1体生物確認できる通説として、輪の右側(上を向いている方)の動物アヌビスとされ、転じて善玉解釈される対して輪の左側(下を向いている方)の動物テュポンとされ、転じて悪玉とされる。2体の動物向きから輪は左回転行っているものと思われ、吉と凶は変則的ありながら規則的に訪れることを暗示している。輪の回転を操るかのように鎮座する黒色禍々しい生物は、一見すると悪魔との関連想像させるが、ライオン胴体人面の頭、大きな羽といった外見加え黄金の冠神聖な力を示すことからスフィンクス解釈されるのが一般的である。 ウェイトによるウェイト版タロットでは、輪の周囲四大元素司る人間ワシ牡牛獅子天使囲んでいる様子描かれている。これらはそれぞれ黄道十二宮では水瓶座蠍座牡牛座獅子座であり、いずれも不動宮」に属している事が分かる。なお、この天使達は「世界」に向けて勉強中である事を示す。輪の頂上生物スフィンクスとして描かれている。輪の中央は、車輪の輻になぞらえて8本の放射線があり、これは仏教用いられる法輪」を彷彿とさせている。8本の放射線のうち縦横四方向には錬金術記号施されており、上側は「水銀(☿)」、右側は「硫黄」、左側は「塩」という三元素、下側は「(♒)」(宝瓶宮水瓶座象徴溶解を表す記号)を意味しており、三元素とそれを統合するものとい四つ組構成採用されているようである。円の縦横四方向に書かれている文字様々に読むことができ、時計12時位置から90度ずつ時計回りに読むと「TARO(T)」(タロット)、反時計回りに読むと「TORA」(女教皇持っていた書物の名前と一致)、6時位置から時計回りには「ROTA」(輪の意味)と読める。さらに斜め四方向にある各ラテン文字の間にあるヘブライ文字左上から反時計回りに読むと「יהוה」(ヤハウェ)となる。このヘブライ文字の1文字目と3文字目「ヘー」は同じであるが、これらの意味は、王と王妃から生まれ王子元に外から新たに妃が嫁ぐという構造表しており、王と、そしてそこで誕生した王子2度にわたる結婚であるとされている。マルセイユ版でも悪玉として描かれテュポンウェイト版でも描かれているが、マルセイユ版とは位置異なり輪の右側存在し、左への回転沿って上昇していく様子見られるまた、輪の左側にはテュポン対照的に輪の左への回転沿って下降する描かれている。この邪悪な物、人を惑わすものの象徴であるが、ヨーロッパ中興した錬金術においては、地を這う低俗なが、進化する過程でその姿をサソリ変え、さらに魂が昇華され結果、翼を宿し天に上がってワシ変成するものとされ、邪悪ながらも変成遂げるもの、進化変容象徴とされた。絵柄右上描かれているワシこそその象徴とされ、不動宮である蠍座例えられたのもここから来ている。

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吊された男」の記事における「寓画の解釈」の解説

イタリアの古いタロットカード中には、この逆さ吊り人物に金の入った袋を持たせ反逆者」というタイトルをつけるものもある。即ち「ユダ」である。 マルセイユ版構図注目すると「恋人」のカードと同じ構図確認できる象徴的に樹木母性であり、この2枚ともが「2本の2人の)樹木女性)に挟まれ身動き取れなくなっている男」を表している。また両側伸びる樹木切り揃えられており、切り口は1本につき6つ合わせて12」となる。樹木の下に地面(らしきもの)が見られ吊られている男の頭部は谷のような深さ不明な為、掘られた穴とも、樹木と土自体地面より高い位置にあるとする説もある)場所で両側の地面のような部分)より低い位置描かれている。こうした危機的状況にもかかわらず、男の表情素直にこの状況受け入れているかのように凛としたものであり、この男自身望んでこの状況招き入れたことを暗示している。つまりこの絵に描かれているのは単純な辱め為の刑罰ではなく通過儀礼儀式であろうことが伺える。組んだ足の形はカバラにおいて物質世界を表す「4」、同じく手は精神世界を表す「3」になっており、現状は「物質精神の上置かれた状態」を表し精神物質越えた「XXI 世界」と対比されるまた、このカード逆さまいわゆる逆位置構図)に置き換えて眺めてみると、追い詰められ状況にいた男の姿が一転してほんのり笑み浮かべた表情へと変わり、その姿は片足超絶的なバランスをとりながらダンス踊っているように見える。このことから、男はやがて通過儀礼儀式終え更なる高みへと進むであろうことが暗示されており、この絵の状況決し避けて通ることのできないのであることを示す1つ要因となっている。 ウェイト版タロットでは描かれている人物北欧神話最高神オーディンモチーフにしている。オーディンルーン文字解読方法を知るために世界樹・ユグドラシルから9日間にわたり首を吊り続けたが、縄が切れて一命取り留めた神話では伝えられている。実質吊された場所は処刑場ではなく生命息吹感じさせる物として芽吹いているタウ十字された木々のため、吊された人物自身何らかの希望持っており、それを見出すために瞑想していると解釈する人もいる。ウェイト博士曰く、足の形は「4」ではなく「卍」を形作っており、ここには神と人間の世界についての関係が示されているとのことである。また、人物の頭の後ろ光るものは「光輪」であり、吊されている人物の光輪が、その吊るしている木々芽吹き促進させているほどの行為成し遂げ、それを悟ったことが表し示されていると言われる。この光輪は、「14 節制」の天使の頭の後ろにも描かれていて、「13 死神」を挟んだ前後2枚光輪は、生死狭間体験するものには既に栄誉与えられている可能性があると信じられている。

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節制 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

羽の生えた人物超絶的な業をもって杯(或いは水差し)から杯へ移し替えている様子描かれるこの人物は大天使ミカエルであるとされ、規律節度慈愛献身表している。また、タロットカード22大アルカナ錬金術における不老不死霊薬エリクシール製造過程を寓画に起こしたものとする説があるが、この「節制」描かれる移し変える作業はまさに錬金術基本調合そのものである。マルセイユ版描かれる「節制」には、青い髪の額部分に赤い花をつけた羽の生えた人物が、青い壺から赤い壺へ白い液体注いでいる姿が描かれている。この壺(杯、水差しをもって、オズヴァルド・ヴィルトはこのカード水瓶座関連付けた。この対極にある2つの壺の中身は、男性性女性性、陰と陽、火と、霊と肉、意識無意識といった相反する要素象徴し、それらが混ざり合う液体白色であり純粋な本質象徴していることから、『相反する要素結合に至る様子』を表している。有翼人物は、この相反するもの同士結びつける仲介者」として描かれている。衣服頭部配色は、赤と青のどちらにも偏ることなく公平な立場にいることを示し、羽をもった姿は人智を超えた存在、即ち天使として解釈され世俗的な些細なことがらを超越した存在であることを暗示している。また額の花は、五弁の花びら円形でありマンダラ即ち第五元質を象徴しているとされるのが、今なお有力な説である。 ウェイト版でもマルセイユ版のものとそれほど絵柄変わっていないが、描かれている天使そのもの四大元素一つにまとめあげ、調和されデザインをより強調したものとなっている。天使背中の羽は風を、につけている右足を、地につけている左足は地を、胸にある上向きの赤い正三角形は(錬金術における)火をそれぞれ象徴している。また背景着目すると、天使背後には、栄誉の印とされる光輪」が描かれている。吊された男にも描かれていて、死神挟んだ前後2枚光輪は、生死狭間体験するものには既に栄誉与えられている可能性があると信じられている。左側山から出る「日の出」は、死と再生経て新し生命獲得した人の産声上がろうとしていることを象徴している。この日の出は、前述マルセイユ版での錬金調合成功したことを表す太陽として描かれており、新し生命の誕生想起させる図柄となっている。背景右側咲いている2つの花はアイリスである。アイリスは、ギリシャ語「虹」を表す女神イリス語源したものであり、このには描かれていないものの、このアルカナ情景が、虹の橋かかっていてもおかしくはない、地上あらゆる生き物たちと天界の神々とが共に微笑穏やかな晴天一日であることが伝わるでもあると言われている。

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審判 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

この場面新約聖書巻末ヨハネの黙示録由来するとされ、ラッパを吹く天使最後の審判に基づき大天使ガブリエルモチーフにしたとされるマルセイユ版描かれる審判」には、をまとい空中から現れ巨大な天使が、鋭角的な光を放ち右手ラッパ吹き口持ち左手十字紋章入った旗を指差した姿で描かれ地上には、向かって右側に老人一人左側女性一人中心にからよみがえった人物後ろ向きに立った状態で描かれている。 この天使人物達の関係は、非常に意識的な接触であると解釈される。つまり「恋人」に登場した天使どのように地上人物達のあずかり知らぬ所で活動しているのではなく人物達がその存在確認し何らかのコンタクトとってい様子描かれている。このことを強く象徴するのが天使の持つラッパギザギザの光である。ラッパとは即ち「音」であり、この天使による干渉は光と音の両方よるものであると暗示している。旧約聖書創世記記される神が最初に行ったとされる創造行為「光あれ」通り「光」である。しかし神が発した言葉」は「音」であり、創造前に「音」が存在したことになる。「音」は人間(あるいは動物生物)にとって「光」よりも即物的直接的であることは、「音」による空気振動聴覚だけではなく身体全体震わせ超音波ガラス破壊すること等に例えることが出来る。また、「光」も人間視覚大きな影響与えるものであり、これら「音」と「光」の両方による干渉からは何者逃れることが出来ないことを暗示している。 地上に立つ3人の人物達は、この天使から逃れるどころか厳粛に受け入れている様である。この人物達の中心に立つ後ろ向き人物は、今まさに甦った瞬間であると解釈される。しかし、この人物が男性なのか女性なのかは定かではない。わかるのは、この人物が若々しくエネルギー満ち溢れている様子である事と両脇男女復活祝福されている事である。この人物は「吊された男」のように孤独でもなければ「塔」のように危機的状況に居るわけでも無い、まさに通過儀礼儀式遂げ新たに生まれ変わった姿であると解釈される。また人物が「3人」であることから、地上における三位一体完成を表すとされる。さらに、これに天使加えることで天と地をつなぎ新たなる概念の誕生を表すとする説も存在し天使の持つ旗に記される十字をもって裏付けとしている。

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女帝 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

2番の「女教皇」が純粋に霊的な女性像少女)を表すのに対し、このカードでは「霊的世界の中の現世的要素としての女性像母親像)を表す。 マルセイユ版タロットには王冠被り玉座腰掛け黄金錫杖紋章入った盾を手にしている構図描かれている。黄金錫杖には「地上的な現実」を表すとされる球体と「霊」を表すとされる十字架取り付けられている。また、玉座自体女性背中から生え一対の羽のように見えることから、他版のカードでは翼を持った女神として描かれるケースもあり、このカードが「皇帝」のカード等と比べ特に「霊的要素」を強調していることが読み取れる。 盾に描かれ黄金王家の紋章として広く採用されるモチーフであり、王冠とともに権力象徴として描かれている。また、女性右手胴体を抱くようにして抱えていることからを「生き物」として捉え左下隅に生え若草とともに生命力暗示するカードとして扱われることから大地母神象徴とされ、しばしば農作物収穫経済的な利益結び付けられ考えられるウェイト版タロットには、黄道十二宮宇宙生みの親象徴する12個の星が散りばめられた王冠被り女性性豊穣象徴である果実描かれ衣服纏い右手錫杖振り上げたような状態で、大自然中にある王座腰かけている構図描かれている。王座右側立てかけられているものは「♀」のマーク書かれハート型の盾であり、ハートは心や心臓象徴しマーク金星惑星記号表している。

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寓画の解釈

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星 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

ウェイト版マルセイユ版の両版とも、天空ひときわ大きな星とその周りを囲む7つ小さな星が、地上には大地に壺から液体注いでいる女性描かれている。この星が何なのかは、シリウス説、金星説、木星土星会合説、北極星説、七惑星説、水星説、北斗七星説がある。ウェイト版マルセイユ版との主な相違点は、女性姿勢、星の形と位置樹木数と位置、あとは全体配色程度に留まっている。マルセイユ版では、小さな星赤・青・黄色の3色で描かれ、その配色ある程度規則性則っているものの、形の方はフリーハンド描かれかのように歪で、一つとして同じ形のものは無い。一方中心大きな星は幾何学的な正確さをもって描かれている。この大きな星の黄色八芒星には黒い線が引かれており、星の先端中心へと繋いでいる。その中心黒点車輪車軸を思わせ、この2つの星が天に留められ、そこに留まったままであることを示している。加えて、赤と黄色交互に入れ替わるように描かれている事から、この星は自らの軸をもって回転している巨大な車輪暗示している。象徴的に黄色は霊や直感などを表し、赤は肉体人間的感情表している。即ち、この大きな星は「霊的な直観力」と「身体」との“統合”を表していると解釈されるまた、小さな星々を個人内面における多種多様なパーソナリティ断片捉え車輪回転と共にもうすぐ意識にとって利用可能になるということ暗示している。だが、そのためには仲介者が必要である。「星」カードには裸体女性描かれている。女性二つの壺から液体注いでいる。この壺は形・色大きさにおいて非常によく似ているが、一方液体水の流れに、もう一方液体大地注いでいることから、その用途において異なっていることが読み取れる流れ出した水の一方大地落ちて地中に眠るあらゆる種子育む。もう一方は共通の水流へと戻り、再び流れを生み、満たす大地種子育む生命の母であり、全ての生命の源であり、樹木得て大地より生え生命象徴である。二つの壺は「節制」との親近性表しこの女性が人間ありながら仲介者としての力を持っていることを表している。また、身体的象徴である「赤」と、女性裸体であることは、「星」段階においてこれら自然と接触、即ち「塔」において求められ変容が、女性仲介者によって自己の内面において即時的直接的に行われていることを表している。「星」描かれる樹木は、伸び伸び生い茂り天と地をつなぐ象徴として描かれている。それらは離れた位置ありながら大地根ざすことによって同一目的与えられており、が木から木へ飛び移ることによって更に強く結び付けられるこのように強く関連する2つ類似物象徴するのは双子である。双子は、無意識の中で存在するあらゆる性質本質互いに混じり合っており、それを意識として気付くときの初期段階における象徴として現れるこの段階を表したのが「教皇」に描かれ双子である。だが、「星」表される双子象徴するものは、より意識的に段階進み、像として類似するもの同一内容や形をもたない2つのものとして現れていると解釈されるウェイト版マルセイユ版見比べて分かるように、22大アルカナの中でウェイト大きく構図変更しなかったうちの1枚である。

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寓画の解釈

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魔術師 (タロット)」の記事における「寓画の解釈」の解説

マルセイユ版タロットなどの伝統的なものでは、描かれている姿は奇術を行う大道芸人であったマルセイユ版魔術師奇術師)ではかなり胡散臭い人物描かれている。先端金色巻き髪異様な形の帽子かぶって派手な衣装に身を包み右手コインいじくり左手ステッキ棍棒)をくるくる回している。また、この男が立っている場所は原っぱであり、今にも壊れてまいそう3本足テーブルの上雑多な道具引っ張り出してステージ開いている。テーブルの上にはナイフや数コイン賭博などもやるのだろうかサイコロコップなどが並べられ、それらが入っていたと思われるカバン置かれている。カバンからは布のようなものが飛び出し中にまだ何か入っているらしいことを伝えている。このテーブルの上並べられ如何わしげな道具類一部と、魔術師奇術師)の掲げは、それぞれ小アルカナスート剣・杖・カップ・コイン)に相当するこの内の「」を魔術師奇術師)が左手掲げていることは、象徴学的側面から彼に備わった「力」が勉学修行によってもたらされたものでは無く無意識的に、生まれつき備えられた「力」であると解釈される対して右手捏ね繰り回すコインは、常に人の世ついてまわるお金」を象徴しこの人物の意識的な部分文字通り商売」へと向いていると解釈される。またサイコロは、6面記され数字の和が「21」であることは、大アルカナ居並ぶカード付記され数字最大数であると同時に、(マルセイユ版では)数字持たない愚者除いた枚数一致する。これらの品々が並ぶテーブル四角形四つ目の角はやはり隠されているものの、一般的に四角形と見られる)であるものの、テーブルの足は3本奇妙な描かれ方をしている。このテーブル3本足であることについては諸説存在するが、代表的なものとして、三次元四次元三位一体四位一体、第四のものは常に隠されるといった神秘思想秘教原理、等といった事柄関連付け解釈が行われる。また、この魔術師奇術師)の奇抜な衣装は見る者に胡散臭い印象与えるが、愚者のようにおよそ規則性感じられないものではない。その衣装には一分乱れ見られず、配色左右非対称になるよう対照的に構成されている。即ち、この人物はこういった奇抜な衣装身に着けることによって意図的に自らの能力覆い隠し大衆欺く計算高い人物であることを窺い知ることが出来る。現にこの人物は身体を右(象徴として未来)に向けながらも左(同様に過去)を振り返り反省することを忘れない。この魔術師奇術師)は、その外見的特徴トリックを行う職業柄などから愚者などのトリックスター比較照合されことがあるが、彼のトリック失敗許されない仕事であり、計算され上でのものであり、作品であり、芸術である。故に彼は様々な奇跡起こし万能の神のごとく立ち振る舞い観客驚かせるが、あくまでステージの上限定される補足として、この人物の両足の間から伸びる一際目立つ1枚葉っぱ生命力象徴であり、この後20続くカード始まりたる「1」そのものであり、男根である。 黄金の夜明け団ではより神秘的に解釈され絵柄もそれに準拠したものへと変更された。同団のデザインによる黄金の夜明け団タロットでは祭壇上に祭具献納する術士描かれており、「力の術士 (Magus of Power)」という称号与えられている。これは精神によって統御される元素力の結合均衡を表す。ウェイトデザインによるウェイト版タロットでは、聖衣を身にまとった若い魔術師描かれている。頭上「∞」は「三位一体」を、腰帯は自らの尾を食する大蛇ウロボロス象徴しており、共に無限性・永劫性を表す。魔術師天上掲げる聖大地を示す指は万能神の力地上降ろすことを意味するテーブルの上置かれている剣(ソード)・ワンド)・杯(カップ)・護符ペンタクル)は小アルカナ構成するスートであり、四大元素との接触交信象徴する

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寓画の解釈

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愚者」の記事における「寓画の解釈」の解説

描かれているのは一人旅人らしき男と一匹である。この「愚者」は(伝統的に)数を持たないカードであることや、「愚者」という単語から連想される象徴ジョーカー宮廷道化師民間信仰におけるグリーン・マンなど)とその意味合いや、22大アルカナの中で唯一移動している人物描かれている絵札であることなどから、しばしば特別視されるカードであり、「世界」などと並んでその解釈注解者ごとに(とりわけ千差万別である。 マルセイユ版タロット描かれている「愚者」は、派手な衣装と冠を身に着け右手持ち左手には先端に袋のようなものを取り付けた棒を右肩担いだ人物が、生い茂る荒野歩いている姿が描かれている。また人物の後方からは追従しており、その前足人物の右足付近に寄せている。マルセイユ版の「愚者」はその抽象的な絵柄の為、見方によっては後ろ歩きをしているようにも見える。これは「愚者」の持つエネルギー無意識的なものであり、一定の方向性持たず自由気まま放たれていることを表している。しかし、同時にそれ自体目的であるとも解釈されており、このカード二面性を示す要因として扱われている。 「愚者」が移動している姿で描かれていることに関しては、「1」から「21」までの各カード順を追って渡り歩く何らかの目的持った旅人解釈する説と、他の21大アルカナを、または他のカード意識すらせず全くの自由気まま歩き回る完全に無計画な放浪者解釈する説の二通りの説が存在しており、これらの説は両立する形でさまざまな解釈用いられている。この二つ解釈如実に象徴するのが愚者身に纏う衣装であり、その配色装飾、特に首と腰に鈴が取り付けられている衣装奇抜さは、さながらピエロ思わせるものとなっている。この配色奇抜ありながら統一取れた魔術師」の衣装のように計画性感じられるものではなく、鈴に関してこの人物の輪廻転生の数である」などと神秘的に解釈する場合除けば特別な意味合いはない。加えてこの人物の持つは旅の補助としてだけでなく、道化としての道化棒(鈴などが取り付けられている場合もある)と関連づけての解釈除けば特別な意味合いはない。 つまり、この人物は自分衣服さらには自分の持つ棒や荷物果ては進んでいる方向やその目的自分取り巻く環境いっさいについて特にこだわり興味などは持ち合わせていないのである故にこの人物は、後方存在すら認知しておらず、ズボン右足よるもの破かれたままとなっている。しかし象徴的な観点から照らし合わせると、この人物は決して「無能」な人物ではない。 この「愚者」は黄金の冠被っているのである。冠は象徴的に王の持ち物であり権力象徴とされ、黄金の冠天上の神との交信を図るための霊的要素兼ね備えた象徴とされるこのような象徴を「愚者」が身に着けているのは、この人物がある種霊的な力を備え過去には権力を持つ階級居たであろうことを表している。加えてこの人物が右肩に担ぐ荷物とその棒は「男根」の象徴であり、繁殖豊饒象徴である。これらの象徴は「トリックスター」との関連強調しており、この「愚者」が道化などと同様に相対する二つ持っていることを表している。つまり、この人物の愚行象徴するもの、計算高くしたたかな側面象徴しているものである。これらのことから、この人物はいっさい計画性持ち合わせていないが全くの無計画という訳ではないとやや矛盾した結論付けられるウェイト版タロットの絵に描かれている人物は若い旅人で、若さ未熟さ現す旅人パートナーで、前進意味する。しかしこの若者左側向いている(象徴的に左は過去精神世界などとされている)。旅人自分目の前に崖が迫っていることにまだ気づいていない。ウェイト版の「愚者」は今まさに崖に向かって歩こうとしていることが明らかであるが、この先、崖から落ちるか、踏みとどまるか、それは旅人次第である。思想家エリファス・レヴィによれば、「審判」と「世界」のカードの間にこの「愚者」を置いて特殊な切り札として相応扱っており、エジプト人の死生観導入させたとも考えられる[要出典]。

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