タウンエース/ タウンエース・ノア/ ノア
英語のtown(町・都会)と、トヨエース、ハイエースなどのace(第一人者、最も優れたもの、切り札)を結び付けた合成語。ライトエースとは双生児車の関係。このクルマは1976年10月にスタートしたが、当時の主力モデルはバン仕様だった。もちろん乗用ワゴンタイプもあり、8名乗車が可能でレジャー用途に適していたことから、好セールスを記録、ヒット作となった。
82年11月、フルモデルチェンジ、2代目となった。ホイールベースが2195mmから2235mmになり、エクステリアでは角2灯のヘッドランプが新型を特徴付けた。エンジンは1.8L、ミッションはOD付き4速Tだった。83年4月に2Lディーゼルエンジンを、5月にはガソリンの燃料噴射タイプ2Lエンジンを加えた。85年8月、ガラス製スカイライトルーフを新設。チルトアップ、脱着機能付きだった。室内ではサードシートを左右分割折りたたみ式スペースアップタイプに変えた。この時、2Lディーゼルエンジンの性能アップを図り、同時にターボ仕様を追加。10月、パートタイム4WD車設定。2LガソリンエンジンをEFI仕様にグレードアップした。
86年8月、2列シートで、2列めシートを折りたたみ荷室が広くできるモデルを設定。4WD仕様の最上級グレードにも2Lガソリン車新設。87年8月、ディーゼルエンジンをすべてターボ仕様に換装した。88年8月、マイナーチェンジによってフロントとリヤのスタイルを変え、室内ではシート形状と表皮を変更。サスペンションをコンピューター制御のTEMS仕様に切り換えた。89年8月、2WDディーゼルターボ車に新グレード追加。
93年8月、2Lディーゼルエンジンを、2.2L・3C-T型にアップした。同時に4WDのフィールドツアラーを設定。95年8月、新色のボディカラーを追加、室内ではシート/トリム生地を変更した。
96年10月にライトエースとともにフルモデルチェンジ、ノアのサブネームが付いた。ノアとは、ノアの方舟の、古代イスラエルの族長の名前と同じだが、やさしい語感の人名に由来した。キャブオーバータイプの1ボックスから、ミニバンタイプヘと大きく変わった。5ナンバーサイズの4ドアボディで、ノーマルルーフと背の高いスペーシャスルーフがあった。エンジンは直4・2Lと、2.2Lディーゼルターボの2種。3列シートの6/7/8人乗り。
98年12月にフロント関連のグリルやバンパーのフェイスリフトを行い、室内では最前部からサードシートまでのウォークスルーを実現した。エンジン関係では、従来型ディーゼルに新開発インタークーラーや電子制御燃料噴射を採用、排ガス中の粒子状物質低減をはかった。NAの2Lエンジンも新ATとの組み合わせで燃費を改善した。このとき、外観を専用エアロパーツなどでドレスアップしたロードツアラーというモデルを設定。
2001年11月、ノアとして新しく生まれ変わった。5ナンバーサイズのミニバンで、駆動方式をFRからFFに変更し、低床、フラット化をはかった。ホイールベースが+110mmの2825mm、全長+85mmの4560mmと延び、オーバーハングを縮小した関係でゆとりの室内空間を確保した。両側スライドドアを採用して乗降性もよくなった。エンジンは2L直4のD-4タイプをフロントに横置きする。ミッションはコラム式4速ATだけ。駆動方式はFFとアクティブコントロール4WD。EBD付きABS、ブレーキアシスト、運転席&助手席SRSエアバッグなど安全装備も充実する。ネッツトヨタ店用のヴォクシーは兄弟車。
2002年8月、装着率の高いオプション装備品、ディスチャージヘッドランプやスライドドアイージークローザーなどを標準設定したモデル3タイプを追加。ラインアップの充実をはかった。
トヨタ・タウンエース
(Townace から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 03:28 UTC 版)
タウンエース(TOWNACE)はトヨタ自動車が1976年(昭和51年)から生産・販売している、キャブオーバーまたはセミキャブオーバーのワンボックス商用車、ならびに派生車種の乗用車(いわゆるミニバン)、および小型トラックである。
注釈
- ^ のちにエスティマの同市場への輸出名にこの名が引き継がれる。
- ^ タウンエースより車格でひとつ上級となる同社のハイエースと、その競合車である日産・キャラバンとの競争はさらに熾烈であり、車の本質としては商用バンのままでありながら、考え得る限りのありとあらゆる装備が満載されていた。
- ^ ハイエースとキャラバンでは、高級化と装備充実の競争が始まっていた。
- ^ そのボンゴは2020年にグランマックスのOEMに切り替わったため、本車種の兄弟車となった。
- ^ なお、トヨタではこれらの予防安全装備群は「Toyota Safety Sense」として展開しているが、タウンエースはダイハツ工業が生産するモデルのため、軽商用車のピクシス バン及び2代目ピクシス トラック同様、「スマートアシスト」となる。
出典
- ^ “タウンエース(トヨタ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月13日). 2020年1月13日閲覧。
- ^ “タウンエースバン(トヨタ)1988年8月~1996年9月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月13日). 2020年1月13日閲覧。
- ^ “タウンエースノア (トヨタ) のカタログ 1996年10月~2001年10月生産モデル”. リクルート株式会社 (2020年1月13日). 2020年1月13日閲覧。
- ^ “タウンエースバン (トヨタ) のカタログ 1996年10月~2008年1月生産モデル”. リクルート株式会社 (2020年1月13日). 2020年1月13日閲覧。
- ^ 『TOYOTA、タウンエースならびにライトエースをフルモデルチェンジ』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2008年1月9日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ ただし先代までの曲線を多用したボディ形状から直線的なボディ形状に変わったため、実際に積める荷物の量は減っていない。
- ^ 『TOYOTA、タウンエースならびにライトエースを一部改良』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2009年11月24日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ 『TOYOTA、タウンエースならびにライトエースに4WD車を新設定』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2010年7月1日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ 『TOYOTA、タウンエースならびにライトエースを一部改良』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2012年4月23日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ 『TOYOTA、タウンエースならびにライトエースを一部改良』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2014年4月22日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ 『TOYOTA、タウンエース、ライトエースを一部改良』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2015年6月1日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ 『TOYOTA、タウンエースならびにライトエースを一部改良』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2018年5月8日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ 『TOYOTA、タウンエースをマイナーチェンジし安全装備を充実』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2020年6月22日 。2020年6月22日閲覧。
- ^ ダイハツ 国内外すべて販売停止 新たに25車種の試験 174の不正発覚(AUTOCAR JAPAN、2023年12月20日更新、閲覧)
- ^ 国交省、ダイハツ認証不正でグランマックス・タウンエース・ボンゴのトラック 型式指定取り消しへ バンは対象外(日刊自動車新聞 電子版、2024年1月16日)
- ^ 国交省 ダイハツ5車種の出荷停止指示を解除“基準の適合確認”(NHK NEWS WEB、2024年1月19日)
- ^ a b “トヨタ自動車75年史|車両系譜図”. トヨタ自動車. 2024年3月1日閲覧。
- ^ 事業報告書
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