萩尾家
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岐阜県・東美濃市の由緒正しい家柄。同じふくろう商店街の「つくし食堂」から徒歩5分の場所で、老舗の「萩尾写真館」を営んでいる。 萩尾 律(はぎお りつ) 演 - 佐藤健(幼少期:高村佳偉人) 鈴愛の幼なじみ。乳児期を含め、律の心情を語る場面は佐藤健がナレーションを入れている。 鈴愛と同じく1971年7月7日、彼女より5分先に14時20分、出生時体重3086g、同病院の廊下で誕生する。喘息の持病(高校入学後は克服)があり、物理好きかつ理知的な性格で友達が少ないが、鈴愛とは馬が合う。自宅に遊びに来る鈴愛から、9歳の誕生日に自身がプレゼントした木彫笛(父・弥一の蓼科撮影旅行の土産)を3回吹いて呼び出されマグマ大使のように頼られて続けており、彼女を守ることを自負している。ただし恋愛感情はなく、鈴愛はドラえもん(世界の扉)のような存在だと、友達の正人には語る。 東海地方の一番の難関といわれる名古屋の私立男子校「海藤高校」の受験を断念(試験当日に怪我をした犬を助けたため)。鈴愛らと同じ朝露高校へ進学し、バスケットボール部のエースとして活躍。社交的な性格に変わり女子に人気となる。高校3年時の1学期、部活の練習試合で朝露高校に来校した清に一目惚れする。和子に教えられた秋風作品の少女漫画を愛読しており、夏休みに、暇を持て余す鈴愛のために貸し出す。 整った容姿をしており、秋風から「タジオ」と評された。受験は当初東京大学を志望するが模擬試験の合格判定が散々で、京都大学へ志望校変更する。しかし、センター試験前日に誤って受験票を入れたファイルを鈴愛に渡し、取り返そうとした試験当日の朝に道端で倒れた仙吉を助け、その間に鈴愛が気づかないままファイルを持って東京への下見旅行に出かけたために受験を断念。鈴愛にはその後、周りの期待に焦りもあったことを打ち明ける。 滑り止めとなった東京の名門私立大学「西北大学」の理工学部(機械工学科)に進学。自室で飼育していたカメのフランソワ(和子が縁日で買ってきて名付けた)を連れて、新宿区の高級ワンルームマンションに入居し、正人と知り合う。ピアノを弾くロボット「ロボヨ」との出会いとロボットの起源を聞いたことによって、ロボット工学に興味を持ち、宇佐川の研究室に所属。時同じくして学内で再会した清と交際を始める。1990年7月、清を傷つけたくないために鈴愛と距離を置くことを鈴愛に告げ、転居する。3年後には清と破局。大学卒業後、宇佐川を追って京都大学工学部大学院に進学。1995年に宇佐川の研究チームの一員として学会で受賞、大手企業である菱松電機の大阪の中央研究所への就職が内定し、地元で再会した鈴愛にプロポーズするが、彼女からの「無理」との返事で失恋と判断する。その後、フランソワの死で落ち込むなか、職場でより子と出会い、1999年4月に結婚、都島区に一軒家を構える。2002年末の時点では、子供の教育を巡ってより子と不和が生じている旨をブッチャーにより語られている。2008年時点では和子の病状が落ち着くまでの間、大阪本社のロボット「イーリス」研究チームのリーダーとして籍を残しつつ、名古屋支社へ単身赴任で梟町の実家から通勤する。トルク制御の研究が専門であり、9月に直属の中川部長から、スタンフォードへの共同研究による海外赴任を打診され迷うが、通う小学校に翼が将来編入可能と分かって応じる。 リーマン・ショックの余波で菱松電機のロボット部が閉鎖された2010年6月、妻・より子との離婚が成立。杉並のアパートで一人暮らししながら東京本社の経営企画部技術課の課長として予算管理などを担っている7月、正人の計らいで約2年ぶりに鈴愛と再会する。高層ビルの職場環境に慣れないこともあって管理職でなくエンジニア現場への復帰を渇望する中、花野による玩具カニ作りや、7月17日のオープンオフィスフェアでの南村との再会および恵子からの勧めなどから、「なんでも作るよオフィス」での起業を検討。鈴愛が発想したそよ風の扇風機に賛同し、会社を辞めて「株式会社スパロウリズム」を2人で立ち上げる。鈴愛が最初に描いたデザイン画から二重構造の羽根で渦を消すことには成功。5か月経って鈴愛から開発をもう諦めようと提案されたある日、DCブラシレスモーターを用いて風を弱めることに気づき、着手から約7か月の2011年2月、納得いく試作品を完成させる。3月11日のプレゼンで投資家3人から1000万円ずつの資金を得て、量産にこぎつける。そんな中、東日本大震災に見舞われ、仙台に住む裕子の安否で気をもむ鈴愛を励ましながらそよ風ファンの部品集めに奔走し、裕子の死を知った鈴愛が仕事に手が付かないほど気落ちした際も鈴愛の生きる力を信じ、その帰りを待ち続けた。そよ風ファンの発売を目前にして鈴愛から商品名を「マザー」にすることを提案されて同意し、「マザーにした方が5倍売れる」と津曲を説得して商品名変更に踏み切った。 萩尾 和子(はぎお わこ) 演 - 原田知世 律の母。家族からの愛称は「和子さん」。 晴と同時期に産気づくが、陣痛の自覚が弱いために病職員から見過ごされる時間が続いたことと、晴が難産で分娩室が空かなかったことから、律を病院の待合廊下で出産する。 美人でおっとりとした性格。話が長いのが欠点。マグマ大使に登場するゴアや金八先生のものまねを得意とするなど、ユニークな面を持つ。 普段は写真館の仕事をたまに手伝いながら、得意のピアノや製菓に興じている。自身が当選した1989年11月の秋風羽織のトークショーのチケットは、就職試験合格祝として鈴愛と律の手に渡った。 祖父は東京大学出身。子育てについては芯が通っている。律を当初はベートーベンのような天才音楽者に育てようと夢見るが、彼自身がピアノに興味が無かったため断念。その後は彼をノーベル賞受賞者に育て上げることを目指している。 律が大学入学のための上京の際には、彼が羽を伸ばして遊び回ることを危惧し、晴と相談の上、あえて鈴愛の目が届くように港区に近い新宿区のマンションに、律の部屋を借りる。上京後は空の巣症候群となり薬に頼るほどに滅入るが、キミカ先生に誘われてボクシングジムに通い改善する。 2008年時点では拡張型心筋症を患っており、家族と晴にだけは直接伝えた。晴からも、鈴愛の大きな転機(片耳失聴、漫画家を目指す、2号店出店)ごとに相談を受け、ママ友のような関係である。鈴愛がセンキチカフェに設置した「岐阜犬」の声をインターネット回線を通じて担当するように依頼され、快諾。その後、鈴愛には、母子手帳そして遺書を挟んだ育児日記を律に自身の死後渡すよう託した。同年7月、満月の夜に拡張型心筋症により61歳で亡くなった。 萩尾 弥一(はぎお やいち) 演 - 谷原章介 律の父。 穏やかな人柄で、鈴愛からは「(言っていることが)もっともらしい」と思われている。 朝露高校の卒業アルバムを長年にわたり制作している。お笑いコンビ「オードリー」や、写真家「BROAD BEAN」のファン。和子の死後、2010年時点では写真教室も始めた。 萩尾 より子(はぎお よりこ) 演 - 石橋静河 律の妻。旧姓「日野」。 菱松電機の受付嬢をするなか律と出会い、1999年4月に結婚する。 後述の通り、上昇志向の持ち主で、律や息子の翼は彼女には何も言えなかった。 2002年の年末の時点では既に長男が誕生している。子供を幼稚園から受験させようと塾通いさせる姿勢から、「教育ママ」とブッチャーから評されている。 また「部長夫人以上になる」のが目標で、律がスタンフォード行きを断った時はそれを責めていた。 萩尾家とは空気が合わず、萩尾家にいると「息が詰まる」と言う。息子の翼を連れて来た時は用事が済むと翼を置いて自分はサッサと帰ってしまう。和子の葬儀の時は火葬場で待つ間にあくびをしていた。 だが律が自分に何も言ってくれず、寂しい思いをしていたと、2008年に律のスタンフォード赴任前に二人で話し合った時は語っている。 律の赴任に合わせて渡米するが環境が合わず、翼を連れて半年で帰国し、大阪に戻って生活。2010年6月に律と離婚が成立。7月には別の人と再婚の見込みとなる。 萩尾 翼(はぎお つばさ) 演 - 山城琉飛 律とより子の長男。2008年1月時点で7歳(2010年夏時点で小学4年)。自宅から大阪にある名門の小学校に通う。同年5月、萩尾写真館で花野と初めて会う。この時、花野の写真を撮ったことがきっかけとなり、カメラマンを目指すことを決意する。2011年の弥一の発言によると、写真で入賞したという。
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