秘密結社エゴス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 05:01 UTC 版)
「バトルフィーバーJ」の記事における「秘密結社エゴス」の解説
サタンエゴスを神と崇めるエゴス教を信仰する秘密結社。首領であるサタンエゴスの言葉は、神官を務めるヘッダー指揮官を通して一般構成員に伝えられる。現代科学の枠組みを超えた原始科学を崇拝し、様々な怪人を生み出す。主に親子の信頼関係を破壊したり、子供たちを怠け者にしたりするなど人間社会を混乱させる作戦を行い、人間の欲望を煽り、エゴス教の信者を増やして「呪われた科学の産物」である現代文明の破壊を目的とする。サタンエゴスを信じるようになった人間は額に赤いXの文字が浮かび、エゴスの忠実な下僕になる。 バトルフィーバーたちの正体に最初は気づいておらず、物語初期は一般市民を勧誘して悪用したり、毒入りの食べ物を撒いたりするなどの無差別的な攻撃や、新兵器や宝を所持する者(主に科学者)を誘拐・殺害して横取りするなどの作戦が多かった。物語中盤で全員の正体を知ってから(後述)は、毎回メンバーの誰か1人をつけ狙う作戦をよくとるようになった。 各キャラクターの身長・体重などの設定はない。 サタンエゴス 神として崇められる正体不明の像で、エゴスの首領。黒い頭巾とローブで包まれている。怪人製造カプセルに遺伝子伝達光線を発することで怪人を誕生させる。 基本的には部下たちに命令や叱咤するのがもっぱらの役回りであるが、作中で敵司令官の鉄山将軍について分析した際、判断力と行動力について敵ながら高い評価を与え警戒する、またバトルフィーバーたちの殺気と怪人の慢心を見抜くなど、首領としてただ闇雲に攻撃命令を出すだけではない冷静な分析力も持つ。第15話では、食べ物を利用した作戦の失敗(第13話)を繰り返すことを懸念するヘッダーに「失敗を恐れてはならん」と諭している。 最終話では自ら巨大化してバトルフィーバーロボと戦う。クロスフィーバーをあっけなくはじき返し、強大な超能力で猛烈な風を発生させて大いに苦しめたが、電光剣をロケット噴射で投げつける技・電光剣ロケッターに敗れ、同時に世界各地に残る全てのエゴス信者たちも絶命。緑色の血液を持つその正体は謎のまま明かされることはなかった。デザインを担当した久保宗雄は、手前の水晶体が本体で黒い人型の方は崇拝のための偶像と想定していた。 ヘッダー指揮官 第1 - 51話に登場。サタンエゴスに絶対の忠誠を誓う神官にして剣術邪神流の達人。邪神流は、倉間鉄山将軍の一光流と対立関係にある流派。怪人より格下であるため、彼らの無理難題に振り回されることも多かった。普段はサタンエゴスの立案した作戦を実行に移す役割を担い、本部内でカットマンやエゴス怪人に行動指示を与えるが、たまに前線に出てバトルフィーバー隊と直接戦うこともあり、19話では、サイを両手に持って戦い、BF隊を苦しめた。常備した短剣は、16話で正夫を牽制する際に使用した。武器は目から出す怪光と剣。 師匠である鬼一角を殺害し、「二代目鬼一角」を襲名。その後、夜にパトロール中のフランスとケニアを襲い負傷させ、暗殺団を率いて鉄山の恩師である藤波白雲と兄弟弟子である尾上竜山を殺害。駆けつけたバトルフィーバーは「雑魚に用はない」と切り捨て、味方のオニヒゲ怪人ですら邪魔者呼ばわりし、鉄山と一騎討ちに挑み一時的に失明させるも最終的には敗れる。その後ヘッダー怪人として復活するもペンタフォースによって敗北。しかし、目玉だけがフィーバー基地に潜入し、再び蘇る。時限爆弾で基地を爆破しようとした寸前、九太郎の冷凍ガスで凍結させられ、バトルコサックの熱線銃で消滅した。弟のヘッダーロボットはクロスフィーバーや唐竹割りに敗れても即座に蘇りロボを苦しめるも、唐突に編み出したバトルフィーバーパワーで倒される。エゴス内ではかなり慕われていた人格者のようで、彼が死亡した際にはサロメや多くのエゴス隊員が号泣した。潮建志版と石橋雅史版では頭部の装飾の形状の他、雰囲気や言葉遣いが異なっている。スキンヘッドにしていた潮と異なり石橋はかつらを着用するため、継ぎ目を隠すために装飾が追加された。 衣装は潮が演じることを想定してデザインされた。数珠を持たせ、アジア的な要素が取り入られており、デザインを担当した久保はコンセプトを「メカニック袈裟」と称している。 ヘッダー怪人のデザインはエゴス怪人の一体として描かれていたラフデザインを基にしており、完成デザイン時に顔をヘッダー風に描き変えている。 サロメ 第19 - 52話に登場。ヘッダー指揮官の弟子である女幹部。アメリカ支部にその人ありと言われていながら、日本支部着任までその存在はサタンエゴスに知られていなかった。レスリングを主体とした格闘術で戦う。変装の名手で、ペンタフォースに耐える強靭な身体の持ち主。「世界最強の美女」の異名を持ち、時に「御子」である怪人を見下すような言動も見せる。彼女の持つ手鏡は光線を発射可能な上、打撃武器としても使用可能で、発信機も内蔵されている。 最終話で一乗寺綾子という探偵に変装し、エゴスを裏切ったと見せかけてバトルフィーバーを罠にかけるも、サタンエゴスの脱出によって発生した瓦礫の下敷きになり、その死による基地爆発により死亡した。デザインはアメリカンコミックの『ヴァンピレラ』を意識している。デザインを担当した久保は、マキ上田が演じるとは知らされていなかったため、イメージとは異なるものになったと述べている。 エゴス怪人 サタンエゴスによって生み出される怪人たち。彼らはサタンエゴスの息子(娘)として扱われ、サタンエゴスを「父上」と呼ぶ。名称は「○○怪人」。組織内ではヘッダーやサロメより上位で、ヘッダーたちからは「御子(みこ)」として崇められているが、青すじ怪人などはヘッダーに敬語を使っていた。また、ネンリキ怪人、ハイド怪人、ゲンソウ怪人など人間を改造した怪人や、人間体とは別に怪人バラリンカ、格闘技怪人のように怪人形態でも人間とほぼ同じ姿をした怪人もいる。また、ツララ怪人は出撃まで百万年間眠り続けていたと自称している。初期は古代の仮面や民芸品をモチーフとしていたが、何の怪人かわかりにくいというスタッフの指摘や脚本でのモチーフの指定があったことなどから、徐々にモチーフのわかりやすいデザインへと変更された。 怪人製造カプセル サタンエゴスが怪人を誕生させる際に使う大型装置。実は装置自体が生物であり、会話したり飛行したり、体から機関砲を出したりすることも可能。誕生したエゴス怪人の能力を解説することもあるが最終話で会話をするようになった。あらゆる熱エネルギーを吸収する性質があり、外部からの攻撃は一切通用しない。最終話でバトルフィーバーを体内に取り込んで、バトルフィーバー怪人を作ろうと企むが、バトルフランスに弱点である心臓を発見され、そこをペンタフォースで破壊されて消滅した。デザインは心臓をモチーフとし、人工子宮のイメージも加えられている。デザイン画での名称は「人工カプセル」。 怪人製造機のコンセプトは、映画『デモン・シード』が参考にされている。 カットマン 一般戦闘員。黒とグレーに彩られた覆面と服を着ている。日本語を話す場合もある。分子細胞を振動させ壁などを通り抜ける特殊能力を持つ。主な武器は剣とマシンガン。第27話では軍服とヘルメットを装備したエリート部隊・特務軍団員が登場。劇中で「ミミズの化身」と説明され、事実、彼らの怨念が合体して生まれたミミズ怪人はその親玉的存在であり、カットマンの頭部と酷似した頭部となっている。第33話ではバトルコサックこと謙作を射殺することに成功している。マスクは東映版『スパイダーマン』のスパイダーマンと同じ素材を使用しており、形状もスパイダーマンと同じものになっている。デザイン画ではマスクに目がなく、スチール撮影会ではフェイスペイントで表現されたが手間がかかったため変更された。 特殊部隊 第21話に登場したサロメ直属の特殊部隊で、頭にストッキングを被っている。
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