構造および機構とは? わかりやすく解説

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構造および機構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 22:28 UTC 版)

フォード・マローダーV8」の記事における「構造および機構」の解説

ガソリン燃料とするオットーサイクル機関である。総排気量は6.28リットル (L) から7.57 Lまでの4種類である。 2組直列4気筒が1本のクランクシャフト共有し、各列がそれぞれ外方45度づつ傾いたV型8気筒配置である。5か所のメインベアリングクランクシャフト支持している。エンジンバレーを挟んで対となるシリンダー (ピストン) のコネクティングロッドは、共有するクランクジャーナル前後隣接して配置されているため、右4気筒左4気筒コネクティングロッド端部の厚み量だけ前後千鳥配置となっている (右前、左後) 。全シリンダーウォータージャケットクランクケース (スカート) と共に鋳鉄で一体鋳造されシリンダーブロック形成している。基本的に実用化4年先行しているサンダーバードV8スモールブロックの設計拡大したものであり、エンジン軸線方向から眺めた時、V字型のシリンダーと、その下に深く伸びるスカート (ディープスカート式) によりY字型を形成する「Yブロック」("Y-Block") が踏襲されている。この様式により捩れ剛性優れているクランクシャフトクロスプレーン式である。 シリンダーヘッドブロック同様に鋳鉄である。吸気排気とも各1本のポペットバルブを上から下へ (オーバーヘッドバルブ式) 全て平行配置し、エンジンバレー側に10度傾倒させている。バルブ開閉制御はエンジンバレーの底に配置されサイレントチェーン駆動されるカムシャフト油圧式自動間隙調節機構備えたバルブリフターシリンダー沿って上下動するプッシュロッドヘッド頂部運動反転させるロッカーアーム構成されている。吸気ポート断面入口縦長長方形であり、プッシュロッド迂回して燃焼室へ向かうまでに円形となる。エンジンバレー側から吸気し、同方向排気するターンフロー式であるが、排気ポートヘッド内を反転してエンジン外側排気マニホールドへ向かう。設計基礎であるスモールブロックからボアピッチが拡がったことで、スモールブロックでは前後2気筒ずつの吸気ポート入口縦並びさせていたものを無理のない横並び変更し、さらに各気筒排気ポート同士隣接しない交互配置を採り、熱の分散図られている。 燃焼室形成においてブロック内燃焼 (In-block combustion) が採用されている。これはピストン冠面に対してエンジンバレー側から10度勾配をもったシリンダーデッキと、窪みのない平らなシリンダーヘッド面を組み合わせることでシリンダー内に形成される楔形円筒空間燃焼室とする手法である。これにより燃焼堆積物蓄積個所排除するとともにシリンダーヘッド温度抑制できるスキッシュエリアピストン冠面のエンジンバレー側円弧10度斜面にして形成している。点火プラグ排気ポート側から挿入されるシリンダー冷却加圧強制循環させ、ラジエーター大気熱交換する水冷式であり、3段冷却システム (3-stage cooling system) が採用されている。これはエンジン始動時から冷却水はまずシリンダーヘッドと新採用され水冷式吸気マニホールドの各ウォータージャケットのみを循環する華氏140度 (摂氏60.0度 ()) に達するとシリンダーブロックサーモスタット開きシリンダーウォータージャケットにも循環開始され華氏180度 (82.2 ) で冷却水出口サーモスタット開きラジエーター熱交換する手法である。これにより気温が低い時の暖機運転短縮し水冷式吸気マニホールド気温が高い時の始動不良削減している。 燃料供給装置ダウンドラフト (降流式) の2バレル1ステージまたは4バレル2ステージキャブレターであり、オートチョーク備えている。吸気マニホールド鋳鉄であり、クランク角が180度位相となる4気筒2組それぞれ独立したプレナム室スロート (2ステージでは1次2次の両スロート)を与えている (デュアルプレーン式)。また吸気系には温度制御空気導入システム (Temperature contorolled air induction system) が装備されている。これは排気マニホールド熱交換した空気導管を、直上位置するエアクリーナー空気摂取導管中ほど接続するもので、寒冷時の暖機運転短縮する装置である。暖機終了する接続部シャッター自動閉鎖され外気のみの導入となる。 2バレルキャブレター 4バレルキャブレター 点火装置ポイント式で、進角装置遠心式真空式併用である。 フォード・モーター乗用車用エンジンとしては最大排気量であり、単体重量は補器類による差異はあるが、概ね740ポンド (336キログラム) 以上となる。 基本諸元サイクルオットーサイクル シリンダーブロック形式90V型8気筒5ベアリング排気バルブ機構OHV (プッシュロッド式)、ターンフロー2バルブ ボアピッチ4.90インチ (12.45 cm) クランクシャフト形式一体式クロスプレーン 潤滑方式ウェットサンプ 冷却方式加圧強制循環式水冷 燃料ガソリン

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構造および機構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 15:34 UTC 版)

フォード・チャレンジャーV8」の記事における「構造および機構」の解説

ガソリン燃料とするオットーサイクル機関である。シリンダー冷却加圧強制循環する水冷式採用している。 二組の直列4気筒が1本のクランクシャフト共有し、各列がそれぞれ外方45度づつ傾いたV型8気筒配置である。全シリンダーウォータージャケットスカートと共に一体鋳造されシリンダーブロック形成している。シリンダーヘッドブロックとも素材鋳鉄であるが、各所大型被覆部品にはアルミニウム合金用いられている。ブロック最新鋳造法により非常に肉薄であるのに加えフォード・モーターがYブロック称してV型8気筒10年来採用している裾が深く剛性なディープスカート式から一転して、裾がメインジャーナル (クランクシャフト回転中心軸) の高さまでしかないハーフスカート式を採用し大幅な軽量化達成している。これら軽量化手法剛性との交換関係にあるが、適所適度にリブ設けたり各部形状工夫により十分な剛性確保されている。ヘッド吸気ポート排気ポート交互に並べて熱の分散均等化を図るとともに排気ポート周囲ウォータージャケット配して排気熱が周囲与え影響抑制している。 燃焼室シリンダーヘッドを窪ませたウェッジ型であり、シリンダー直径寄せられているため、スキッシュエリアシリンダー両端分け合うように形成されている。吸排気バルブポペット式で、1気筒当たり吸気排気各1本が並行配置され、全16組となるプッシュロッドシーソー式ロッカーアームを介して1本のカムシャフト開閉制御している (OHV)。カムシャフト直下クランクシャフトからサイレントチェーン駆動される混合気吸気装置はエンジンバレーに位置し排気系気筒外側となるため、ターンフロー式ではあるが出入口対極となる。バルブはエンジンバレー側へ傾倒しているため、排気シリンダーヘッド内を反転して外側誘導されるクランクシャフト5組プレーンベアリング支持されている。メインジャーナルと接す部位素材バビットメタルであり、厚い油膜維持するためキャップ側にはオイル構を設けていない。クロスプレーンクランクであり、比較的重いカウンターウェイト備える。 潤滑方式ウェットサンプであり、オイルポンプには当時としては最新トロコイド式を採用している。ウォーターポンプは高効率の逆湾曲ベーン式で、素材フロントカバーと共にアルミニウム合金である。 共通諸元サイクルオットーサイクル 気筒配列90V型8気筒 ボアピッチ インチ (cm)4.38 (11.13) クランク軸5軸受クロスプレーン 潤滑方式ウェットサンプ 冷却方式加圧強制循環式水冷

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構造および機構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 15:33 UTC 版)

フォード・インディアナポリスエンジン」の記事における「構造および機構」の解説

ガソリンまたはメタノール燃料とするオットーサイクル機関である。気筒冷却には水冷式用いている。開発基礎となったチャレンジャーV8基本構成継承している。プッシュロッドインディアナポリス」とDOHCコンペティション差異は主にシリンダーヘッドであり、その他は基本的に共通である。 二組の直列4気筒が1本のクランクシャフト共有し、各列がそれぞれ外方45度づつ傾いたV型8気筒配置である。シリンダーブロックは全気筒スカートと共にアルミニウム合金で一体鋳造されている。ロッカーカバーフロントカバーおよびサンプにはマグネシウム合金用いられている。シリンダーブロックチャレンジャーV8のハーフスカート式を踏襲しており、ボアピッチ同一寸度のままである。ドライデッキ式を採用しているため、気筒周囲デッキ上には水路孔が全くない完全なクローズドデッキとなっており、ブロックかヘッドへの冷却水路は気筒後端に2孔あるのみである。横に幅広い4ボルトメインベアリングキャップ等が採用されている。 潤滑油ポンプもとより冷却水ポンプ、組込オルタネーターギア駆動され、両ポンプハウジングはアルミニウム合金である。潤滑方式ドライサンプ式であるが、掃油ポンプクランクシャフト下に配置しているため、サンプオイルパンからオイル溜まり省いた程度深さがある。点火方式は無接点トランジスタ式である。 エキゾーストマニホールド4気筒一纏めにする集合方式であるが、クランクシャフトクロスプレーン式であるため、クロスオーバーチューンと呼ばれる気筒列の2気筒づつ (合計4本) を1本に纏める集合方式採用し排気干渉避けながら掃気効率高めている。 共通主要諸元サイクルオットーサイクル 気筒配列90V型8気筒 総排気量4184立方センチメートル シリンダー内径×ピストン行程3.760インチ×2.875インチ (95.50ミリメートル (mm) × 73.03 mm) クランク軸クロスプレーン 点火方式接点フルトランジスタ 潤滑方式ドライサンプ 冷却方式強制循環加圧水冷

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構造および機構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 08:16 UTC 版)

フォード・サンダーバードV8 (ミディアムブロック)」の記事における「構造および機構」の解説

この項では基幹機である量産型について記述する要目異な特殊型個別項目参照のこと。 ガソリン燃料とするオットーサイクル機関である。シリンダー冷却加圧強制循環させ、ラジエーター大気熱交換する水冷式採用している。 総排気量最小5.44 Lから最大6.99 Lまでの8種類であり、排気量小さ4種大き4種ではシリンダー肉厚異なる。また近似排気量の6.96 L型と6.99 L型併存しており、前者ピストン行程が短い競技運用前提とした特殊型である。 2組直列4気筒が1本のクランクシャフト共有し、各列がそれぞれ外方45度づつ傾いたV型8気筒配置である。5か所のメインベアリングクランクシャフト支持している。エンジンバレーを挟んで対となるシリンダー (ピストン) のコネクティングロッドは、共有するクランクジャーナル前後隣接して配置されているため、右4気筒左4気筒コネクティングロッド端部の厚み量だけ前後千鳥配置となっている (右前、左後) 。全シリンダーウォータージャケットクランクケース (スカート) と共にダクタイル鋳鉄で一体鋳造されシリンダーブロック形成している。基本的に実用化4年先行しているスモールブロックの設計拡大したものであり、エンジン軸線方向から眺めた時、V字型のシリンダーと、その下に深く伸びるスカート (ディープスカート式) によりY字型を形成する「Yブロック」("Y-Block") が踏襲されている。この様式により捩れ剛性優れているシリンダーヘッドブロック同様にダクタイル鋳鉄である。吸気排気とも各1本のポペットバルブ燃焼室の上 (オーバーヘッドバルブ式) から全て平行配置し、エンジンバレー側に傾倒させてウェッジ型の燃焼室形成している。バルブ直径吸気2.04インチ (5.18センチメートル (cm))、排気1.57インチ (3.99 cm) である。バルブ開閉制御はエンジンバレーの底に配置されカムシャフト油圧式自動間隙調節機構備えたバルブリフターシリンダー沿って上下動するプッシュロッドヘッド頂部運動反転させるロッカーアーム構成されている。シリンダーヘッドは幅が非常に狭い設計であるためプッシュロッド支持部を持たず、その支持吸気マニホールド依存している。吸気ポート断面入口縦長長方形であり、プッシュロッド迂回して燃焼室へ向かうまでに円形となる。エンジンバレー側から吸気し、同方向排気するターンフロー式であるが、排気ポートヘッド内を反転してエンジン外側排気マニホールドへ向かう。設計基礎であるスモールブロックからボアピッチが拡がったことで、スモールブロックでは前後2気筒ずつの吸気ポート入口縦並びさせていたものを無理のない横並び変更し、さらに各気筒排気ポート同士隣接しない配置を採り、熱の分散図られている。ポート対象配置であるため、中央2気筒吸気ポート隣接している。なお、実用化初年度燃焼室容積均一化堆積物を減らすため機械加工形成されていたが、翌年度から鋳造変更された。これは当時プレミアムガソリン品質不均一であったことから、プレミアムガソリン指定機種圧縮比下げて対応したため、機械加工するほどの精度不要となったことによる燃料供給装置ダウンドラフト (降流式) の2バレル1ステージまたは4バレル2ステージキャブレターである。吸気マニホールド鋳鉄であり、クランク角が180度位相となる4気筒2組それぞれ独立したプレナム室スロート (2ステージでは1次2次の両スロート)を与えている (デュアルプレーン式)。 2バレルキャブレター 4バレルキャブレター ピストンアルミニウム合金鋳造のフラットトップソリッドスカート型、コネクティングロッドは鋼鍛造クランクシャフト鋳鉄精密成型である。この他、ターボアクション点火プラグ鋼鈑プレス成型クランクシャフトダンパータイミングチェーンカバー採用されている。カムシャフトサイレントチェーン駆動される配電および点火方式真空進角装置付きブレーカーディストリビューターである。また、当機を動力とする場合のラジエーターキャップは13重量ポンド毎平方インチ (約90キロパスカル (kPa)) の新型となる。 当時常識照らして乗用車用エンジンとしては非常に大型であるが、当型からシリンダーブロック最新薄肉鋳造法製造されているため、乾燥重量650ポンド (295キログラム (kg)) 程度であり、大排気量の全鋳鉄エンジンとしては比較軽量に仕上がっている。また、鋳造アルミニウム合金吸気マニホールド採用した型はさらに50ポンド (23 kg) 程度軽量であった基本諸元サイクルオットーサイクル シリンダーブロック形式90V型8気筒5ベアリング排気バルブ機構OHV (プッシュロッド式)、ターンフロー2バルブ ボアピッチ4.63インチ (11.76 cm) デッキハイト10.17インチ (25.83 cm) クランクシャフト形式一体式クロスプレーン 潤滑方式ウェットサンプ 冷却方式加圧強制循環式水冷 燃料ガソリン

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