キングボンビー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:58 UTC 版)
「桃太郎電鉄シリーズの登場人物」の記事における「キングボンビー」の解説
声 - デーモン閣下(『CR桃太郎電鉄』のみ) 『II』から登場(『WORLD(携帯版)』を除く)。五大ボンビーの一人で基本的な変身形態。登場は原則的に4年目以降(『X』以降は3年目の12月から)。ターン終了時に非常に大きな損害を与える悪行を行なうが、とりついていないプレイヤーに被害が及ぶ悪行は基本的に行わない。一人称は「オレさま」(『II』のみ稀に「わたし」)であり、「グェッヘッヘ!」という高笑いが特徴。テーマ曲は「悪夢のキングボンビー」(関口和之作曲)。なお変身中はマップ全体が薄暗くなり、では海(『III』以降)や大地(『11』以降)が紫色に変わる。また、『II』〜『HAPPY』のみ、変身中にマップ上に描かれている各地域の特産品のオブジェが変化するようになっており、『II』では貧乏神の顔に、『III』以降はオブジェがすべて燃え盛る炎に変化してマップ上のあちこちが炎に包まれる(あくまで演出であり、実害はない)。『11』以降の作品では画面に表示されるサイズが大きくなっており、初変身時に巨大化する演出が入るようになっている。『16』からはキングボンビーが悪行に使用するサイコロが専用のサイコロ(色が黒地に白色の目で、1の出目のみ赤色)に変化している。 『III』から『12』までは「メカボンビー」と総称されるロボットで撃退可能(詳しくは後述、『USA』で廃止)。『15』『16』では「九死に一生カード」を使えば1回だけ攻撃を防げる。 原則的に変身ターンに悪行は行わないが、例外として、『II(PCE)』(必ず行う)や、『USA』以降の作品(一定確率で行う)、特定のカードで強制的に変身した場合(必ず行う)など変身ターンから悪行を行う場合もある。 白い顔で歌舞伎の隈取りのような模様があり、貧乏神の目を強調したような目、大きな唇と2本の上歯、赤銅色の体が特徴。作中でも下ぶくれの白い悪魔と形容されるシーンがある。他のデザイン上の特徴としては紫色の尖った髪型で頭に「び」と書かれた三角巾を、腰に王冠を模したふんどしを着けており、お尻から悪魔のようなしっぽが生え、風呂敷風の無地の緑色のマントをつけている。キャラクターデザインを担当した土居孝幸によると「貧乏神の面影を残しつつ、怖さを表現するため歌舞伎の隈取りをモチーフにし、白塗りの上に目と口を強調したデザインにした」という。また当初のデザインでは貧乏神に角が生えた程度のデザインであったが、これじゃ違うと言われ、決定稿にたどり着くまで何度もリテイクしたという。 名前のモチーフはテレビ番組『とんねるずのみなさんのおかげです』のコーナー『仮面ノリダー』に登場する「キング・ジョッカー男」。さくまあきらによるとコーナー内で石橋貴明演じる「キング・ジョッカー男」が「キ〜〜〜〜〜ング ジョッカー!」と叫んでいたのを聞いて「キ〜〜〜〜〜ング・ボンビー!」というセリフを発想したのが命名の理由だという。キングボンビーも作中で「キ〜〜〜〜〜ング・ボンビー!」というセリフを発する。 大部分の作品のパッケージに桃太郎と並んで、もしくは彼よりも大きい扱いで表示されたりと、シリーズの影の主役とも言える存在である。 さくまあきらによると、このキングボンビーの容赦ない性格のモデルは鳥嶋和彦としており、悪行の熾烈さは『ドラゴンクエスト』で全滅すると持ち金が半分失われる恐怖をボードゲームで再現したい狙いがあったことから。キングボンビーとスリの銀次(後述)は、弱者と強者の実力差を縮めるための存在とのこと。 また、さくまあきらが開発に関わっていない作品ではあるが、『桃太郎道中記』に登場するボンビー大魔王(声:デーモン閣下)はキングボンビーの先祖という設定になっている(キャラクターデザインは土居孝幸が手掛けている)。デザイン上の変化としては頭が「び」と書かれたちょんまげになっており、ふんどしも的を模したものとなっている他、マントの色がオレンジ色になっている。「ボンビーバリアー」や「大魔王分裂」などキングボンビーには見られないボンビー大魔王独自の悪行も存在する。ボンビー大魔王の悪行の詳細については桃太郎道中記#ボンビー大魔王の悪行を参照。 『2017』ではデザインが変更され、歌舞伎の隈取りをモチーフとしている点は土居のデザインと同じであるが、口が小さくなり体の色も黄色を基調としたデザインとなった。また「び」と書かれたベルトを着けてズボンを履いており、マントも唐草模様の風呂敷に変更された。足が長くなっているのも特徴である。悪行については従来と同様に複数の悪行から毎回ランダムで選定されるパターンもあるが、『12(全国)』初出のハリケーンボンビーの悪行がキングボンビーに統合され、そちらの行動パターンを取ることもある(そちらはハリケーンボンビーを参照)。『2017』の物件飛ばしモードの場合のテーマ曲は「破壊のハリケーンボンビー」(池毅作曲)で、ハリケーンボンビーに使用される曲と同じである。ハリケーンボンビーは顔より下の部分が高速で回転するのに対し、『2017』のキングボンビーは顔を含めて全身が回転する(回る速度もハリケーンボンビーほど速くはない)。 『令和』では再びデザインが変更され、土居のデザインをモチーフ・参考にしていた部分があった『2017』とは異なり、青い肌を持つ不動明王を思わせる新規のデザインとなった。同作では更なる最凶形態として「デストロイ号」への二段階変身も登場した。また『2017』のキングボンビーとは異なり、ハリケーンボンビーの悪行を行わなくなった。同悪行は息子として『令和』より登場した「ポコン」に引き継がれた。 キングボンビーの悪行 携帯版の悪行については、桃太郎電鉄シリーズ#携帯アプリ版シリーズの特徴を参照。お金捨て系 サイコロを振って、出目に応じた金額を捨てる。サイコロ10個振り。『III』以降は年数の経過にしたがって振る回数が増える(最大3回)。『G』までは全ての回数を振り終わってから・『15』以降は1回振るごとに持ち金を表示する。『II』の「保険カード」や、『7』『jr.』の「ゴッドカード」で半額が補填される。(全作品) サイコロ1個振り。(『15』) サイコロ30個振り。(『2010』『タッグマッチ』『2017』『令和』) サイコロを2つか3つ振り、出た目で掛け算した金額を捨てられる。例えば、5が3つ出た場合、5×5×5=125億円となる。(『2017』『令和』) 今までに赤マスで奪われた金額の10倍のお金を奪われる。(『2017』『令和』) 1兆円を捨てる。7年目までしか発生しない。(『G』 - 『16』) 最寄りの物件駅を指定して、その駅に到着するまで毎月損害が出る状態になる。貧乏神に戻っても効力は続く。(『DS(JAPAN)』) カード系 手持ちカードを全て捨てる。損害系カードも含む。(全登場作品) デビル系のカードを入手する。(『7』 - )『7』 - 『V』ではサイコロ1個の出目の数だけ入手。 『X』以降はカード袋の空き分の入手。 サイコロを3個振り、出目の数のターンだけカードが封印される。全部6が出た場合、副賞として損害系カードを3枚セットでプレゼントされる。(『16』〜『WORLD(DS)』) 1種類のカードを、サイコロの出目の数だけ買ってくる。代金は払わされるが、カード自体もカード欄に入るだけ手に入る。サイコロ5個振り(『2010』『タッグマッチ』) サイコロ10個振り(『令和』) 便利系カード欄を「…に行け!カード」で埋め尽くす。(『2010』『タッグマッチ』)カード欄を「…に行け!カード」で埋め尽くす。(『2017』『令和』) カードバンク駅に保存しているカードを全て吹き飛ばす。カードバンク駅が登場していない15年目(『2017』『令和』) 時限爆弾カードを8枚入手する。(『2017』『令和』) 物件系 未購入の物件を金利付きの8回払いで購入させ、物件自体は他人にプレゼントする。最後の年には発生しない。(『II』) サイコロの出目の数だけ物件を捨てる。(『II』 - 『DX』、『DS』)『II』ではサイコロは2個で固定、物件は捨てずに半額で売却。 『III』『DX』ではサイコロ2-4個(年数で増加)。 『DS』ではサイコロは3個で固定。 1つの独占駅の物件を全て捨てる。(『II』 - 『DX』、『20周年』)『II』では半額で売却。 『20周年』ではサイコロ1個の出目の数の独占駅が対象。 農林物件を10件捨てる。(『DS(JAPAN)』) プレイヤーが5個、キングボンビーが10個のサイコロを振り、出た目の合計で勝負する。負けると1ジャンルの物件を全て捨てられる(『DX』『HAPPY』では闇のバイヤーから購入した美術品も含まれる)。ジャンルの優先順位は、初期の作品では件数が少ない順、最近の作品では総額が安い順。引き分けの場合、『HAPPY』までは再勝負、『7』以降は負け扱い。(『DX』 - ) 次の決算の時に全ての物件・鉄道路線・みらい超特急の収益率を0%にする。3月にしか発生しない。(『16』) 数ターン、ハリケーンを巻き起こしプレイヤーの物件を大量に吹き飛ばす。(『2017』) 移動系 休暇と称してマップ上の端まで飛ばされる。候補地は『11』までがハワイ・沖縄、『12』および『G』 - 『16』がハワイ・沖縄・グアム、『20周年』 - 『タッグマッチ』がハワイ・那覇・グアム。対象が目的地だった時や、既にそのマスにいた場合は、それ以外の都市に飛ばされる。(『III』 - )『X(九州)』での行き先は壱岐・対馬。 ひとつ前の目的地に行く。(『12』『USA』) 現在の目的地から最も遠いマスに行く。(『DS(JAPAN)』『WORLD(DS)』) サイコロを1個振って、出目の分だけ移動できるが、出目に応じて持ち金を捨てられる。停まったマスの効果は通常通りだが、移動後に再度悪行をすることはない。キングボンビーの中では唯一情けがある悪行であり、本人も「オレさまにも情けくらいはあるぞ」と述べている。(『HAPPY』) サイコロ1個の出目(4 - 6)と同じターン数動けなくなる。(『USA』) サイコロを破壊し、数か月間サイコロコマンド及びサイコロを使う類のカード(急行系カード、たらればカードなど)が使えなくなる。この悪行は他のプレイヤーになすりつけたり貧乏神に戻ったりしても続く。(『15』『16』) 最寄りのワープ駅からワープさせられる。持ち金(借金も含む)が0になるうえ、行き先のワープ駅もルーレットでランダムに決定。(『20周年』) キングボンビーの故郷「ボンビラス星」に連れて行かれる。赤マスのボンビラス駅と出口3か所で構成され、正解の出口は1か所で、ハズレの出口に入るとスタート地点に戻される。悪行や他のプレイヤーへの移動は行わないが、メカボンビーなどの出動も不可能になる。帰還時には特定の駅に移動し、キングボンビーは貧乏神に戻る。ボンビラス駅の詳細は桃太郎電鉄シリーズを参照。(『HAPPY』 - 『16』、『2010』『WORLD(DS)』『2017』『令和』)『HAPPY』ではキングボンビーがマップ上に寝転んでおり、カーソルで口の部分を調べるとその度にボンビラス駅と同額の損害が出る。 『HAPPY』 - 『V』では、場所がえカードによって他のプレイヤーが入れ替わりでボンビラス星に移動した場合、ボンビラス星に来たプレイヤーにキングボンビーが移る。 『X』以降では牛歩カードなどの一部の攻撃系カードが効かない。特にボンビラス星から強制帰還するタイプ(主に「みなぶっとびカード」と「サミットカード」)は全て無効。 『15』以降では絶好調が強制終了する(滞在中に絶好調にもならない)。 『2010』以降ではお金を取られるだけでなく副賞としてもれなく損害系カードを1枚引かされる。『令和』ではハズレが追加され運が良ければ副賞を受け取らずに済む他、強力なカードもルーレットに混ざっているが絶対入手できない仕様になっている。 『WORLD(DS)』『2017』『令和』では到着時に手持ちカードを全て捨てられる。 帰還後の位置は、『HAPPY』ではワープ駅(苫小牧・館山・室戸・阿蘇)、『7』以降はカード売り場/物件駅(いずれも下田)。ただし『15』『16(GOLD)』の日本列島分裂中および『2010』のその場所が目的地である場合は珠洲、『X(九州)』は高千穂、『12(西)』は出雲大社、海外編の『USA』はマイアミ・ウィニペグ、『WORLD(DS)』ではノヴォシビルスク。なお、その場所が目的地だと別の場所に帰還する。 銀河鉄道マップと同様に地球外に存在するため目的地からもっとも遠い場所として扱われるが、ボンビラス星の方が地球より遠い設定になっている。そのため、ボンビラス星に飛ばされたプレイヤーと銀河鉄道マップに移動したプレイヤーが同時に存在した場合、ボンビラス星の方が目的からもっとも遠い場所となる。よって、他プレイヤーが先にゴールした時点でボンビラス星に取り残されたプレイヤーに貧乏神が引き続きとりつくことが確定する。 作品ごとにほぼ毎回風景が変わり続けているのも特徴。 ボンビラス星のマップ曲は『HAPPY』〜『V』は「ザ・ボンビラス・スター」(宮路一昭作曲)、『X』〜『2017』は「最凶のボンビラス星」(池毅作曲)、『令和』は「ボンビラス星へようこそ!」(関口和之作曲)となっている。 キングボンビーにとりつかれている間、一切行動不能になる。(『2017』) くじ引き系 サイコロ10個の出目の合計を当てる。失敗すると大金を捨てられる。『15』では1だけずれると、持ち金は捨てられずに「キングデビルカード」入手となる。(『12』『USA』『15』)当てることができた場合はただ純粋に褒められる(勿論ごほうびはなし)。 パネルアタック。1から6までの全ての目を、重複せずに続けて出したらセーフ。重複したらその時点で持ち金を捨てられるが、それまでに当てた回数が多いほど多額になる。(『V』 - 『G』) あみだくじ。8本のくじから1本を選び、「キ」「ン」「グ」「ボ」「ン」「ビ」「ー」の各文字が入った当たりを引いた場合はサイコロを5個振り、出た目に応じて他の全員にお金をあげる(『DX』では対象はランダムに1名)。1本だけある空欄のハズレならセーフ。(『DX』 - 『V』) スロットマシン。3つのドラムが「キ」「ン」「グ」の順番に揃えばセーフで、1か所は必ず当たるため、残り2か所を揃えさせられる(ドラムは手動で停止する)。2か所とも外すと参加料を単純に取られ、1か所だけ外すと参加料を他のプレイヤーに渡される。(『X』) 神経衰弱。1から4を順に引く。失敗すると持ち金を捨てられる。(『X』) スプリットゲーム。サイコロを6個振って全て違う数字ならばセーフ。同じ数字があればお金を取られる。(『20周年』) その他 貧乏神に戻るまでの間、プレイヤーを気に入り、無条件にキングボンビーを他人に移せなくなる。終了後に続けてもう1つ悪行を行う。(『12』 - ) 貧乏神に戻るまでの残りターン数をリセットする。終了後に続けてもう1つ悪行を行う。(『DS』) ロボット研究所を1か所破壊して数か月間利用できなくする(マスに停まることは可能)。唯一、プレイヤーには直接被害が全く及ばず、他のプレイヤーも影響を受ける悪行である。(『DX』) 所有する対キングボンビー用ロボットを1台壊される。『7』『jr.』ではサイコロ2個の出目の合計を当てられなかった場合のみ。(『HAPPY』 - 『jr.』) 取り付いたプレイヤーの番だけほとんどの駅の色を変える。目的地・物件駅・港・空港・ワープ駅以外の全てを赤マスにするうえ、効果中はイエローカードや☆に願いをカードが使えなくなる。期間は貧乏神に戻るまでなので、他人になすりつけてそのプレイヤーがボンビラス星行きとなった場合、その相手が地球上に戻ってくるまで持続する。(『11』) 「ボンビラス星を地球で体験」と称して、目的地・物件駅・港・空港以外の全てをボンビラス駅(紫マス)にする。サイコロ2個の出目のターン数有効。(『20周年』) カード売り場のポイントを0にする。(『2010』『タッグマッチ』) 「空しくすごせ!」と言い、しばらくの間マイナス駅以外のほとんどの駅のイベントが発生しない。(『WORLD(DS)』) プレイヤーに加勢している歴史ヒーローを1人を、仲間から外させる。(『WORLD(DS)』) プレイヤーの操作をしばらくの間、最弱のCOMキャラである「まめ鬼」に強制的に交代させる。(『WORLD(DS)』) ギーガボンビーを誕生させる。カウント(後述)が1の時のみ発生。『7』『jr.』では他の悪行を行なわず強制的にこれを発生させる(本来貧乏神に戻るターンでも強行する)。 『15』では貧乏神に戻らず他の悪行を行なってカウントが減った場合のみ、追加で発生。 女湯イベントで出現し、持ち金を奪われる。取り付いている相手・貧乏神の状態に関係なく発生。(『7』)
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