「千年伯爵」関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 09:11 UTC 版)
「D.Gray-man」の記事における「「千年伯爵」関連」の解説
AKUMA(アクマ) 千年伯爵によって造られる生きた悪性兵器。絆の深かった者に死者の魂を喚び出させて、ダークマターから造られた魔導式ボディの原型に取り込み、拘束することで生まれる。一度取り込まれた魂はイノセンスによってAKUMAを破壊されない限り自由はない。自爆などによりエクソシスト以外に破壊されると魂はダークマターごと消滅する。 死者の魂を喚ぶのに利用された人間はその場でAKUMAに殺され、その死体はAKUMAが人間に擬態するために被る皮として利用される。体のどこかに素体となった人間の顔の皮がある。擬態中はほぼ完全に正体を隠すことが可能で、特殊な場合(アレンの左眼など)を除いて人間と見分けられることはまずない。 製造者である伯爵に絶対服従であり、空腹に似た強い殺人衝動を持つ。人を殺すことで進化し、自我を有するようになり、形状や能力を変化させるという特性を持つ。この自我は取り込んだ魂と別の人格であり、AKUMAの自我は殺人のたびに快感を覚え強くなる一方、魂のほうは苦しみ傷つけられる。取り込まれた魂はAKUMAの進化と共にその原形を失っていく。人の皮を被った状態のまま体を部分的に武器へと変形させて戦闘することもある。 AKUMAの血(オイル)は生物にとって猛毒であり、これを弾丸に成形して撃ち出すことができる。AKUMAの血の成分が体内に入った生物はみるみるうちに黒いペンタクルに侵され、そのまま黒い霧状になって霧散(ノアの一族には無効)。回避するにはAKUMAの血が全身に行き渡る前に吸い出すしか無いが、現実的にはほぼ不可能である。 通常AKUMAは人を殺害するものだが、ある地区内でAKUMAの密度が異常に濃いときは殺人衝動を抑えるために共食いし別のAKUMAの能力を奪うことがある。 進化の最終形態は未だ不明。Lv1 最も数が多く、頻繁に登場する。本体は基本的に逆向きのタマゴ型で、ボディ中央部に顔がある。まだ未発達なため人格を持たず、知性が低く言葉も片言のものが多い。エクソシストとして訓練を積んだ者であれば、単独で複数を撃破することもそれほど難しくない。Lv2の前兆になるとボール型になる。 組み込まれた魂は生前の格好をしているが顔は老人のようにしわがれた仮面に覆われており、首を鎖で繋ぎ止められて涙を流している。 Lv2 Lv1と比べ、個体によって形状がさまざまになり、それぞれに固有の能力を持つようになる。また新たに発達した人格感情(芽生えた心)を持って自律的に行動するようになり、変化した状態でも流暢に喋る。基本的に無名であり名乗ることもないが、アニメのEDクレジットでは一部のものに便宜的に名前が付けられている。 組み込まれた魂は手足を括られたミイラのような状態で、年齢も性別も全く分からない。 Lv3 鎧を纏った大男のような姿で全体的に似た形状をしているが、細部の違いはLv1よりも顕著である。時々、顔面にいくつもの目を開かせることがある。頭部の中に皮となった人間の顔が隠れている。固有の能力を持っている所はLv2と同様だが、接近戦などいくつかのタイプに特化するようになり、格段に強力になる。また登場当初はそれぞれ特徴的な形の羽(エシの蜘蛛の巣のような羽など)を持っていたが、本部襲撃の際などLv3が大量にいるときには、どの個体の羽も同じ形状(天使の羽を縮小したようなもの)で統一されて描かれるようになった。 魂の状態はLv2時よりもさらに悪化し、輪郭が崩れて、不定形のおぼろげな姿となる。 融合体(仮称) 複数のLv1 - Lv3が合体して変形した姿。3つの顔を持つ巨人のような姿をしており、破壊力や防御力もかなり増大している。主に踊りながら行動する。 Lv4 幼い天使のような姿で、ひらがなを喋る。光線で攻撃したり、身体の一部を武器に変形させることも可能。初登場の個体はLv3から妊婦の女性型が脱皮するように現れた。その戦闘力は元帥クラスでも容易く倒せる物ではない。教団で誕生したLv4は人間の神経を揺さぶる雄叫びを不意打ちで放つことで、元帥たちの動きを封じるとともにイノセンスとのシンクロを弱めて一時的に退けさえもした。 長い裏歴史を記録しているブックマンも知らない存在であり、ルル=ベルによる本部襲撃において教団にとっても初の接触となった。 魂の状態は目もあてられないほどに崩壊し悪化しており、様々なAKUMAの魂を見てきたアレンでさえ嘔吐するほどである。 ダークマター 通称は「暗黒物質」。作中ではAKUMAを構成する物質を指す。イノセンスと相反する物質で、AKUMAが人を殺せば殺すほど強化されていく。ダークマターの能力による影響はAKUMAが倒されると解除される。個々のダークマターは特有の能力を有する。自爆するとダークマターと魂が一緒に吹き飛ぶ。ダークマターは伯爵の魂によって生み出された。 ゴーレム(千年伯爵側) 千年伯爵によって作られる(それ故趣味が入っている)。人間の言葉を理解することができる。種類こそは少ないが、伯爵およびロードが使用する傘型ゴーレム(レロ)、ティキ・ミック使用の食人ゴーレム(ティーズ)、同じくティキ・ミック使用のカード(リスト檻の囚人、セル・ロロン)が確認されている。ティーズ ティキ・ミックが使用しているゴーレム。伯爵の趣味によって蝶型である。羽の種類は様々で、主にトランプのマークが付いており、それぞれ異なる。人を主食としており、人間を喰えば喰うほど繁殖し増えていく。巨大化し武器になったり口内から破壊光線を放ったり出来る。 ノアの一族 人類最古の使徒、「ノア」の遺伝子と記憶を受け継ぐ超人達。ロード曰く「神に選ばれた本当の使徒」。歴史の分岐点にたびたび出現しているがどの文献や書物にも記されておらず、歴史の裏でしか語られることはない。千年伯爵と共に“家族”を形成している。身体的特徴は肌が灰色であることと、額に十字架の聖痕が7つあること(前述の特徴を意識的に隠し、ほぼ普通の人間と変わらない姿になることも可能)。千年伯爵同様イノセンスと対極に位置する存在であり、イノセンスを破壊できる力を持つ一方で、体内に直接イノセンスの力を流し込まれると死亡する。 全部で13人(千年伯爵含む)存在することが確認されている。ノアの一族はそれぞれ13個(14番目を含めれば)のノアの記憶と感情を司っている。第1使徒・「千年伯爵」 第2使徒・「裁(トライド)」 第3使徒・「快楽(ジョイド)」 / ティキ・ミック 第4使徒・「欲(デザイアス)」 / シェリル・キャメロット 第5使徒・「智(ワイズリー)」 第6使徒・「蝕(フィードラ)」 第7使徒・「恤(マーシーマ)」 第8使徒・「怒(ラースラ)」 / スキン・ボリック 第9使徒・「夢(ロード)」 / ロード・キャメロット 第10・11使徒・「絆(ボンドム)」 / ジャスデビ(デビットとジャスデロ) 第12使徒・「色(ラストル)」 / ルル=ベル 第13使徒・「能(マイトラ)」 第14使徒・「破壊<ネア>」/アレン・ウォーカー なおノアメモリーの名がノアとしての本当の名である。 ノアの一族の出現は7000年前にハートとの戦いで第1使徒「千年伯爵」が倒れた際に生き残った十二使徒達が、大洪水で滅びた世界で第二のアダムとなり、現在の人類の祖先となったことに由来している。全ての人類は「ノア」の遺伝子を有し、一つの時代に12人の遺伝子が覚醒しノア化するのは千年伯爵を守るため十二使徒が転生していることの証。彼らは7000年間数多くの人間に転生しイノセンスと戦い続けてきた。なお7000年生き続けている千年伯爵と脳を覗ける魔眼を持つワイズリー以外のノアの一族は、「ノア」の使命を受託しても自身の自我がメモリーに飲まれることを拒絶するため、無意識の内にメモリーを抑えている。ワイズリー曰く人間らしい反応とのことで、もしも解放すれば自我を失いイノセンスを破壊するためだけに行動するメモリーの人形になり果てる。そのため、自分の先代のノアの記憶や7000年前の記憶と本来の力を抑え込んでいる。 ノアの方舟 ノアの一族が作り出す移動手段。空間を越えて移動できるが、詳細はいまだ不明。外見は巨大な立方体のような外見で、全く舟の形をしていない。千年伯爵は動けなくなった古い方舟の代わりに新しい方舟を建造した。空間が次元の狭間に吸収されて消滅しても心臓部さえ無事なら、奏者が鍵盤を弾くことで空間を元通りにすることが出来る。旧方舟 「14番目」の仕掛けにより長い間江戸に固定されていたが、新方舟製造にあたり不要になったため、アレンらエクソシスト達を幽閉し新方舟にプログラムをダウンロード、消滅に向かっていたが、クロスの助力により奏者として方舟を操ったアレンとティムキャンピーにより完全に復活。その後は各地への人員派遣や本部と各支部をつなぐ移動装置として使われている。 新方舟 伯爵が新たに製造した方舟。AKUMAの生成工場(プラント)もダウンロードされる予定になっていたが、アレンの妨害により失敗している。 奏者(そうしゃ) 方舟に影響を及ぼす存在。千年伯爵と、ノアの長子であるロード、14番目の宿主であるアレン、ティムキャンピーが確認されている。 生成工場(プラント) アクマのボディを生成するための工場(卵)。ダークマターの塊であるため、元帥でも破壊は難しい。千年伯爵がクロスに妨害されながらも新方舟にダウンロードを終えたかに見えたが寸前にアレンとティムキャンピーが奪い、その後黒の教団の第5研究室に運ばれた。黒の教団に侵入したルル=ベルらが奪い返そうとしたが、クロス元帥らとアレンにより破壊される。ルベリエの命令により、極秘でリンクが卵の欠片を回収。その後その欠片は北米支部へ届けられた。現在伯爵は新たな卵を製造中。 守化縷(スカル) 千年伯爵によって造られた分厚いコートを着用した骸骨たち。魔術により体を改造された元人間。寿命は約200年。体が丈夫で銃弾程度では死なないが、対AKUMA武器やAKUMAによる攻撃は有効。仕事はアクマ製造手伝い、方舟清掃、伯爵の衣服の縫製など雑務全般。生まれたては動作が鈍いが、慣れると魔術が使えたり話したりできる。死ぬと砂と化して消滅する。 協力者(ブローカー) 人間でありながらノアに従属し、AKUMAの材料(魂と皮となる人間)を提供する者達のこと。基本的に報酬となる多額の金銭目当ての私欲で伯爵に従っている。ただし身の安全が完全に保障されているわけではなく、AKUMAの攻撃の巻き添えになり殺される場合もある。
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