製錬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/19 18:05 UTC 版)
製錬(せいれん、smelting)とは、熱エネルギー等を利用して鉱石その他の原料から有用金属を取り出す過程のこと[1][2]。電気分解や化学処理により金属の純度を高める「精錬」とは異なる[2]。ただし、一般図書では「製錬」と「精錬」が厳密には区別されていないと指摘されている[2]。
- ^ a b c d e 住友金属鉱山 統合報告書 2019 用語集 住友金属鉱山、2023年10月19日閲覧。
- ^ a b c 足尾銅山跡調査報告書3 日光市、2023年10月19日閲覧。
- ^ ふくしま鉄ものがたり 公益財団法人福島県文化振興財団、2023年10月19日閲覧。
- ^ a b c 中村 威一「最新選鉱技術事情鉱種別代表的プロセス編(1)―銅―」 金属資源レポート2013年5月号、2023年10月19日閲覧。
- ^ 若松 貴英「銅鉱物の分離・選別技術」 一般社団法人 エネルギー・資源学会、2023年10月19日閲覧。
製錬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/09 02:26 UTC 版)
1943年の開発時には製錬は行われず、個人経営時代の1951年になってレトルト炉を用いた製錬が開始された。しかし、ほどなくして操業休止となっている。 1954年の大牟田鉱業取得後は、ロータリーキルンを用いた製錬が開始された。しかし、設備不備などを理由として、数年で休止。採掘された鉱石はイトムカ鉱山に売却された。 北進鉱業が買収後、大牟田鉱業時代同様に重油を燃料としたロータリーキルンによる蒸留製錬が行なわれた。最高温度700℃で加熱された水銀鉱石から蒸発した水銀ガスを脱塵したのちにコンデンサに送り込み、冷却して粗製水銀を採取した。粗製水銀は精製工程を経て精製水銀となり、34.5キログラムのボンベ(日本ではフラスコと呼ばれる事が多い鉄製の容器)に充填して市場に出荷した。 水銀収集後の廃ガスは石灰による脱硫を経て煙突から大気に放出された。 また、製錬の際に出る焼き滓はロータリークーラ(ロータリーキルンと同じ形の回転式冷却装置)で空冷され、前述のように坑内の充填材に用いられた。
※この「製錬」の解説は、「竜昇殿鉱山」の解説の一部です。
「製錬」を含む「竜昇殿鉱山」の記事については、「竜昇殿鉱山」の概要を参照ください。
製錬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 17:44 UTC 版)
「トリックスター (オンラインゲーム)」の記事における「製錬」の解説
製錬は、鍛冶屋マックスに手数料であるゲルダと、鉱山で採れる鉱石を渡し、装備アイテムを鍛えてもらうことにより、ステータスを上昇させる事ができるシステム。 ただし、失敗すると、通常アイテムだと、それ以上製錬できず、装備もできない。マイショップ装備の場合、製錬失敗すると製錬はできないが、装備はできる。成功率は、精錬システムの変更によりどの種類も同じになり、製錬Lvをあげるたびに、次に精錬するときの成功率は落ちていく。また、製錬は精錬する装備の精錬LVが13になるまでできる。たびたびキャンペーンが行われており、その場合手数料や成功確率が変動する。またサプライズスポットで入手できる鉄敷の石や、マイショップに売られている各鉄敷を使用して成功確率をあげることができる。なお、各鉄敷は 精錬する装備の次の精錬Lv分だけ必要となる。
※この「製錬」の解説は、「トリックスター (オンラインゲーム)」の解説の一部です。
「製錬」を含む「トリックスター (オンラインゲーム)」の記事については、「トリックスター (オンラインゲーム)」の概要を参照ください。
製錬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 06:49 UTC 版)
銅鉱石中の銅濃度は平均して0.6 %ほどでしかなく、商業利用される鉱石の大部分は硫化物(特に黄銅鉱 CuFeS2、少ない範囲では輝銅鉱 Cu2S)である。これらの鉱石は粉砕され、泡沫浮選もしくはバイオリーチング(英語版)によって10–15 %程度にまで銅濃度が高められる。こうして銅が濃縮された鉱石に燃料としてのコークスのほか融剤として石灰石とケイ砂を加えて乾式精錬(溶錬炉で溶融)することで、黄銅鉱中の鉄の大部分はスラグとして除去される。この方法は鉄の硫化物が銅の硫化物よりも酸化されやすい性質を利用しており、銅よりも先に鉄がケイ砂と反応してケイ酸スラグを形成し、低比重のケイ酸スラグが溶融原料上に浮上してくることで鉄が分離される。また、ケイ砂と石灰石からケイ酸カルシウムが生成し、これが融剤として銅の融点を下げる。 4 CuFeS 2 + 9 O 2 ⟶ 2 Cu 2 S + 2 Fe 2 O 3 + 6 SO 2 {\displaystyle {\ce {4CuFeS2 + 9O2 -> 2Cu2S + 2Fe2O3 + 6SO2}}} 2 Fe 2 O 3 + C + 4 SiO 2 ⟶ 4 FeSiO 3 + CO 2 {\displaystyle {\ce {2Fe2O3 + C + 4SiO2 -> 4FeSiO3 + CO2}}} SiO 2 + CaCO 3 ⟶ CaSiO 3 + CO 2 {\displaystyle {\ce {SiO2 + CaCO_3 -> CaSiO3 + CO2}}} その結果得られた硫化銅から成る銅鈹(マット(英語版))を空気酸化しながら焙焼することで、銅鈹中の硫化物は酸化物へと変換され、硫黄は酸化除去される。 2 Cu 2 S + 3 O 2 ⟶ 2 Cu 2 O + 2 SO 2 {\displaystyle {\ce {2Cu2S + 3O2 -> 2Cu2O + 2SO2}}} 得られた酸化第一銅は2000 °Cを越える高温で加熱されることで還元され、粗銅(銅含有率は約98 %)となる。 2 Cu 2 O ⟶ 4 Cu + O 2 {\displaystyle {\ce {2Cu2O -> 4Cu + O2}}} サドバリー鉱山で用いられているマット法では、硫化物の半分だけを酸化物とした後、酸化銅を酸素源として硫化銅と反応させることで硫黄を除去する方法が用いられている。このようにして得られた粗銅は電解精錬によって精製され、副生する陽極泥からは金や白金が回収される。この工程は銅の還元されやすさが利用され、このように電解精錬によって得られた銅は電気銅とも呼ばれる。 Cu 2 + + 2 e − ⟶ Cu {\displaystyle {\ce {Cu^{2+}{}+2{\mathit {e}}^{-}->Cu}}} そこからさらに不純物を除いて純銅を生産するための方法としては、電気銅をシャフト炉で溶解製錬を行う(タフピッチ銅)、リンなどの脱酸剤を加えて残留酸素を除去する(脱酸銅)、高真空中で溶解させることで酸素を除去する(無酸素銅)などの方法が挙げられる。
※この「製錬」の解説は、「銅」の解説の一部です。
「製錬」を含む「銅」の記事については、「銅」の概要を参照ください。
製錬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:41 UTC 版)
鉄の製錬はしばしば製鉄と呼ばれる。簡単に言えば、鉄鉱石に含まれるさまざまな酸化鉄から酸素を除去して鉄を残す、一種の還元反応である。アルミニウムやチタンと比べて、化学的に比較的小さなエネルギー量でこの反応が進むことが、現在までの鉄の普及において決定的な役割を果たしている。この工程には比較的高い温度(千数百度)の状態を長時間保持することが必要なため、古代文化における製鉄技術の有無は、その文化の技術水準の指標のひとつとすることができる。 製鉄は2つ、もしくは加工まで加えた3つの工程からなる。鉄鉱石とコークスから炭素分の多い銑鉄を得る製銑、銑鉄などから炭素を取り除き炭素分の少ない鋼を作る製鋼、さらに圧延である。製銑には古くは木炭が使われていたが、中国では、前漢時代に燃料として石炭の利用が進み、さらに石炭を焼いて硫黄などの不純物を取り除いたコークスを発明、コークスを使った製鉄が始められた。文献記録としては4世紀の北魏でコークスを使った製鉄の記録がもっとも早い。以来、華北では時代とともにコークス炉が広まり、北宋初期には大半がコークス炉となった。それから1000年以上経ち、森林が減ったことから1620年ごろにイギリスのダッド・ダドリー(英語版)(Dud Dudley)も当時安価に手に入った石炭を使うことを考えて研究を進めた。石炭には硫黄分が多く、そのままでは鉄に硫黄が混ざり使い物にならなかったため、ダッドは石炭を焼いて硫黄などの不純物を取り除いたコークスを発明し、1621年にコークスを使った製鉄方法の特許を取った。しかし1709年からエイブラハム・ダービー1世(英語版)が大々的にコークスで製鉄することを始めるまでは、コークスを使った製鉄の使用は少数にとどまっていた。 日本では古来からたたら吹き(鑪吹き、踏鞴吹き、鈩吹き)と呼ばれる製鉄技法が伝えられている。現在では島根県安来市の山中奥出雲町などの限られた場所で、日本刀の素材製造を目的として半ば観光資源として存続しているが、それと並存し和鋼の進化の延長上にもある先端的特殊鋼に特化した日立金属安来工場がある。 韮山反射炉などの試行はあったが、鉄鉱石を原料とする日本の近代製鉄は1858年1月15日(旧暦1857年(安政4年)12月1日)に始まったと言われ(橋野高炉跡)、幕末以降欧米から多数の製鉄技術者が招かれ日本の近代製鉄は急速に発展した。現在の日本では、鉄鉱石から鉄を取り出す高炉法とスクラップから鉄を再生する電炉法で大半の鉄鋼製品が製造されている。高炉から転炉や連続鋳造工程を経て最終製品まで、一連の製鉄設備が揃った工場群のことを銑鋼一貫製鉄所(もしくは単に製鉄所)と呼び、臨海部に大規模な製鉄所が多数立地していることが、日本の鉄鋼業の特色となっている。日本では電炉法による製造比率が粗鋼換算で30 %強を占める。鉄が社会を循環する体制が整備されており、鉄のリサイクル性の高さと日本における鉄蓄積量の大きさを示している。鉄スクラップは天然資源に乏しい日本にとって貴重な資源であり、これをどう利用するかが、注目されるべき課題とされている。 なお第二次世界大戦後には高炉内壁の磨耗を調べるため、使用する耐火煉瓦に放射性物質コバルト60を混入し、産出する鉄製品の放射線量を測定する手法が用いられているが、これらの鉄は微量な放射線を測定する現場など放射線の影響を排除したい環境に不向きであるため、戦前に生産された放射能を持たない鉄が求められるケースがある。大戦時に建造された軍艦がおもな供給源であり、日本では陸奥から回収した「陸奥鉄」が有名である。
※この「製錬」の解説は、「鉄」の解説の一部です。
「製錬」を含む「鉄」の記事については、「鉄」の概要を参照ください。
製錬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 04:28 UTC 版)
亜鉛鉱としては閃亜鉛鉱 (ZnS) や菱亜鉛鉱 (ZnCO3) が主要であり、日本の亜鉛鉱山は閃亜鉛鉱が主である。細かく破砕された鉱石から浮遊選鉱などで脈石・銅鉱物・鉛鉱物などを分離したものは亜鉛精鉱と呼ばれる(亜鉛含量 50-58 %)。亜鉛精鉱は焼結により団塊とされることが多い。亜鉛精鉱は焙焼により酸化亜鉛(亜鉛焼鉱)とされた後に、乾式製錬法もしくは湿式製錬法(電解精錬)により金属亜鉛に製錬される。 2 ZnS + 3 O 2 ⟶ 2 ZnO + 2 SO 2 {\displaystyle {\ce {2ZnS + 3O2 -> 2ZnO + 2SO2}}} 閃亜鉛鉱にはカドミウムが、菱亜鉛鉱には鉛が随伴するため、亜鉛精錬においてはこれらの有害金属が環境放出されないように制御される。
※この「製錬」の解説は、「亜鉛」の解説の一部です。
「製錬」を含む「亜鉛」の記事については、「亜鉛」の概要を参照ください。
製錬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 09:35 UTC 版)
原料は方鉛鉱が最も重要であり、焙焼工程および還元を経て粗鉛が取り出され、ついで湿式法または乾式法により精錬される。まず選鉱により純度を高めた方鉛鉱を焙焼により酸化鉛とし、ついでコークスにより還元して粗鉛を得る。 2 PbS + 3 O 2 ⟶ 2 PbO + 2 SO 2 {\displaystyle {\ce {2PbS + 3O2 -> 2PbO + 2SO2}}} PbO + C ⟶ Pb + CO {\displaystyle {\ce {PbO + C -> Pb + CO}}} PbO + CO ⟶ Pb + CO 2 {\displaystyle {\ce {PbO + CO -> Pb + CO2}}} また直接製錬法では、焙焼により一部を酸化鉛とし、これを残りの硫化鉛と反応させるもので、エネルギー的に有利な反応であるが選鉱の度合いを高める必要がある。 2 PbO + PbS ⟶ 3 Pb + SO 2 {\displaystyle {\ce {2PbO + PbS -> 3Pb + SO2}}}
※この「製錬」の解説は、「鉛」の解説の一部です。
「製錬」を含む「鉛」の記事については、「鉛」の概要を参照ください。
「製錬」の例文・使い方・用例・文例
品詞の分類
「製錬」に関係したコラム
-
銅は、熱や電気を伝導したり、腐食に耐えられるなどの特性から工業用の金属として用いられています。銅の主な用途は送電線や電気製品などが挙げられます。銅は、工業用金属としては鉄、アルミニウムに続く消費量です...
- >> 「製錬」を含む用語の索引
- 製錬のページへのリンク