黄銅鉱とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 鉱物 > 鉱物 > 黄銅鉱の意味・解説 

おうどう‐こう〔ワウドウクワウ〕【黄銅鉱】


黄銅鉱(Chalcopyrite)

黄銅鉱
秋田県仙北郡協和町荒川鉱山
CuFeS2 画像の幅約1.2cm

母岩上に水晶と共に黄銅鉱の結晶付いた標本です。
三角式黄銅鉱と呼ばれる結晶で、耳付き双晶見られます。

黄銅鉱(Chalcopyrite)

黄銅鉱
秋田県北秋田郡阿仁町阿仁鉱山
CuFeS2 標本の幅約4.5cm

ちょっと表面変色していますが、黄銅鉱の耳付双晶付いている標本です。

重晶石/黄銅鉱(Barite/Chalcopyrite)

重晶石
Dreislar,Sauerland,Germany
BaSO4/CuFeS2 標本の幅約4.5cm

白色の重晶石に虹色錆色)に輝く小さな黄銅鉱が付いた美し標本です。

黄銅鉱

作者井伏鱒二

収載図書井伏鱒二全集24巻
出版社筑摩書房
刊行年月1997.12


黄銅鉱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 19:56 UTC 版)

黄銅鉱 chalcopyrite
分類 硫化鉱物
化学式 CuFeS2
結晶系 正方晶系
へき開 なし
モース硬度 3.5 - 4
光沢 金属光沢
黄銅色
条痕 緑黒色
比重 4.2
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
テンプレートを表示
酸化により青~赤紫色を呈する。

黄銅鉱(おうどうこう、: chalcopyrite[1]、チャルコパイライト、キャルコパイライトの表記あり)は硫化鉱物の一つ。

英名である「カルコパイライト」は、ギリシャ語で銅を意味する「χαλκός(chalcos): カルコス」と、の~を意味する「πυρίτης(pyrites): ピュリテース」とが組み合わさったものである。「黄銅」鉱という名前だが、これを精錬して黄銅(真鍮)をとる訳ではない。

成分・性質・特徴

銅と硫黄からなり、化学組成 CuFeS2 で表される。微量の亜鉛などを含み、少量のニッケルセレンを含むものもある。最も重要な銅の鉱石鉱物

色は普通、真鍮様の黄色であるが、かなり黄色味の薄いものも珍しくはない。そのようなものはしばしば黄鉄鉱と見分けることが難しい。金属光沢を持つ。表面の色は時間とともに変わりやすく、黒みを帯びていく。条痕色は緑黒色。外見は黄鉄鉱と似るが、黄鉄鉱よりも黄色味が強い傾向があることや条痕色により区別できる。

比重: 4.28、モース硬度: 3.5~4、晶系: 正方晶系。主に正四面体様の結晶形を示す。結晶の形は普通、6面体、5角12面体、8面体を基本に、2個の結晶がくっついた双晶になっていることが多い。しかし、結晶は比較的まれである。結晶形になりやすい黄鉄鉱に比べて黄銅鉱は塊状になりやすい[1]

その他の大きな特徴としては、硝酸に溶ける、炎にあてると緑色の炎色反応を示す、などがあげられる。

酸化して青色に、あるいは孔雀石藍銅鉱に変化することがある。

産出地

熱水鉱床スカルン鉱床斑岩銅鉱床などに広く産出する。河川砂礫中に上流の鉱脈から洗い出された黄銅鉱が堆積することもあり、しばしば砂金と間違われる。米国コロラド州・アリゾナ州・カンザス州トライステート鉱山地域、他に国別ではイギリス、ドイツ、カナダ、スペイン、日本、中国など産出地として知られている[2]

日本では各地の熱水鉱床黒鉱鉱床、キースラーガー鉱床等で産出し、栃木県足尾銅山愛媛県別子鉱山等で大規模に採掘が行われた。また、秋田県荒川鉱山の特産であった“三角式黄銅鉱”は世界的に著名である。

黄銅鉱グループ

  • 黄銅鉱 (: chalcopyrite): CuFeS2
  • eskebornite: CuFeSe2
  • インジウム銅鉱 (: roquesite): CuInS2
  • gallite: CuGaS2

脚注

  1. ^ a b ギリシャ語で銅を意味する khalkos と黄鉄鉱 pyrite を組み合わせた言葉(ロナルド・ルイス・ボネウィッツ著、青木正博訳 『ROCK and GEM 岩石と宝石の大図鑑』 誠文堂新光社 2007年 134ページ)
  2. ^ ロナルド・ルイス・ボネウィッツ著、青木正博訳 『ROCK and GEM 岩石と宝石の大図鑑』 誠文堂新光社 2007年 134ページ

参考文献

関連項目

外部リンク


「黄銅鉱」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



黄銅鉱と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「黄銅鉱」の関連用語


2
カルコパイライト デジタル大辞泉
100% |||||

3
キャルコパイライト デジタル大辞泉
100% |||||

4
チャルコパイライト デジタル大辞泉
100% |||||

5
銅鉱 デジタル大辞泉
100% |||||






黄銅鉱のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



黄銅鉱のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
Kato's CollectionsKato's Collections
Copyright(C) 1996-2025 Shinichi KATO All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの黄銅鉱 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS