ティーカップとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 工業製品 > 日用品 > 食器 > ティーカップの意味・解説 

ティーカップ【teacup】

読み方:てぃーかっぷ

紅茶茶碗

遊園地などにある遊具の一。1模したベンチ付き乗り物円盤の上複数配置され、盤の回転同時に個々カップハンドルによって回転する


ティーカップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/21 16:30 UTC 版)

スコットランドのティーカップ

ティーカップteacup)とは、洋食器の一種で、紅茶を飲むためのコップである。漢字では紅茶茶碗(こうちゃぢゃわん)と表記する。

概要

ティーカップの形状は、紅茶を美味しく飲めるように様々な工夫が行われてきた。21世紀においては把手が付いた状のものが主流であるが、17世紀中頃までは把手がなく状であった。カップに付属するソーサー(受け皿)も深く、そこに紅茶を移して飲むのが正しい作法であったと言われる[1][2]。熱いものを飲む習慣がなかったことから冷ますためと、茶殻が口に入らないようにするためにソーサーに移して飲んでいた[3]。この飲み方は現代でもアイルランドの一部地域で残っている[3]。また「フット」(別名「スカート」)と呼ばれる、ソーサーとカップの底との間に密閉された空間を作る部分が存在するティーカップが正式なものであり、それがないと略式なものとなる。「フット」はティーカップに入れられた紅茶の保温に役立つ。

材質は陶器磁器ガラスが主流で、紅茶は熱湯で抽出を行うため、100℃の温度に耐えられるようになっている[1]

歴史

磁器の登場

ヨーロッパでは磁器製のカップが輸入されるようになるまで、王侯貴族は薄く平たい「ポリンジャー」という器をハーブティー内服薬の服用に用いていた[2]。銀製のポリンジャーは戦争があると資金にするため供出されたり、溶かされて新しい銀器に作り替えられたため、当時のものはあまり現存していない[2]

17世紀には、日本の磁器である伊万里焼の器が長崎平戸からモカ港を経由してヨーロッパへ大量に輸出された[2]。『平戸商館日記』によれば、1659年には伊万里製のカップ5万客が輸出されている[2]

当初、ヨーロッパに輸出されるカップには把手がなかったが、これは中国圏の紅茶の飲用のスタイルを受け継いだためといわれる[2]。しかし、イギリスの王侯貴族はカップから直接飲むことを下品と考え、オランダ東インド会社に依頼してカップとソーサーで一客とするカップが作られ、ソーサーに移してから飲まれるようになった[2]

紅茶用とコーヒー用の区別

元々は、西欧に紅茶やコーヒーが入ってきた頃は、紅茶用とコーヒー用の区別は特にされていなかった。また、当時はサイズも小型であったが、これは紅茶が高価であったからとされる。

紅茶は高温ので抽出しないと良い味にはならないため、非常に熱い状態で出来上がる。そのためカップの口径を大きくし、紅茶の液面付近の温度が下がりやすいようにした。また紅茶は、カップに注がれた際の水色(すいしょく)や香りも重要な要素であり、広く浅くすることで水色を見やすくし、香りが立ちやすくなっている。そのため紅茶用のカップは一般的に、コーヒー用のカップより扁平な形状になっていった。

これに対し、コーヒーは紅茶ほど高温の水で抽出しなくても味に変化がないとされるため、紅茶よりは低い温度(飲みやすい温度)で出来上がる。そのためカップの口径を小さくし、コーヒーの液面付近の温度を下がりにくくした。そしてカップの高さを高くすることで容量を増やしたため、コーヒー用のカップは一般的に、紅茶用のカップよりも背が高くなっていった。

また、コーヒーは基本的に濃い飲み物であるため、本来は大量に飲むべき飲料ではない。したがって、紅茶用のカップよりもコーヒー用のカップの方が容量が小さい傾向にある。

このような理由で、当初はコーヒー用と紅茶用の区別が特になかったものが、次第に区別されていき、ティーカップとコーヒーカップが区別されるようになった。また、紅茶とコーヒーの兼用カップも販売されている。

ティーセット

次のような道具とともに、ティーセットを構成する。アフタヌーン・ティーでは、ティースタンドが用いられることがある。

場合により、次の道具も含まれる。

脚注

  1. ^ a b 日本紅茶協会編『紅茶の大辞典』成美堂出版
  2. ^ a b c d e f g 世界の食文化雑学講座”. キッコーマン. 2020年4月10日閲覧。
  3. ^ a b フジテレビトリビア普及委員会『トリビアの泉〜へぇの本〜 6』講談社、2004年。 

参考文献

関連項目


ティーカップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 14:38 UTC 版)

ミラージュランド」の記事における「ティーカップ」の解説

チケット2枚

※この「ティーカップ」の解説は、「ミラージュランド」の解説の一部です。
「ティーカップ」を含む「ミラージュランド」の記事については、「ミラージュランド」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ティーカップ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

ティーカップ

出典:『Wiktionary』 (2020/05/23 03:42 UTC 版)

名詞

ティーカップ

  1. 紅茶を飲むためのカップ紅茶茶碗

語源

英語: teacup


「ティーカップ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



ティーカップと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ティーカップ」の関連用語

ティーカップのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ティーカップのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのティーカップ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのミラージュランド (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのティーカップ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS