正山小種とは? わかりやすく解説

正山小種

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/21 14:51 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
ラプサン・スーチョン
ラプサン・スーチョンの茶葉
各種表記
繁体字 :立山小種
:正山小種
簡体字 :立山小种
:正山小种
拼音 Lìshān xiǎozhǒng
Zhèngshān xiǎozhǒng
注音符号 ㄌㄧˋㄕㄢ ㄒㄧㄠˇㄓㄨㄥˇ
ㄓㄥˋㄕㄢ ㄒㄧㄠˇㄓㄨㄥˇ
発音: ラプサン・スーチョン(粤)
チェンシャン・シャオチョン(京)
広東語発音: Laap6 saan1 siu2 jung2
Jing3 saan1 siu2 jung2
日本語読み: りゅうざんしょうしゅ
しょうざんしょうしゅ
英文 Lapsang souchong
テンプレートを表示

正山小種ラプサン・スーチョン (立山小種、Lapsang souchong)、煙茶 / 烟茶(エンチャ)[1]は、紅茶の一種である。

紅茶の茶葉葉で燻して着香した[1]フレーバーティーの一種で、癖のある非常に強い燻香が特徴である。産地は中国福建省武夷山市周辺の一部で、正山(しょうざん / チェンシャン、北京語:Zhèngshān)あるいは立山(りゅうざん / ラプサン、広東語:Laap6 saan1)は武夷山の俗称である。現地では半発酵茶の岩茶類と区別し、単に紅茶とも称する。小種 (xiao-zhong,souchong) は岩茶の原料ともなる茶樹の一種だが、紅茶の等級を表すスーチョンの語源でもある。

同じ製法で生産地が異なる外山小種(Tarry Souchong、タリー・スーチョン)なども存在する。

生産茶のほとんどはイギリスへ輸出[1]され、日本もイギリスから輸入しており中国茶と扱われない場合もある。

日本にウィスキー樽材や桜材を燃料に使用した燻香和紅茶である静岡産の富士山小種(フジサンスーチョン)が存在する。

発祥

正山小種の発祥は紅茶の成り立ちとも関連する伝承がある。武夷山の桐木村では古くから岩茶が作られていたが、明代から清代へ移行する17世紀の混乱期に、軍隊がこの村へ進行して駐屯中は茶を製造できなかった。軍隊の退去後、茶葉乾燥の効率向上を目して松を燃焼させたところ茶葉に香りが定着し、正山小種が生まれた。軍隊の駐屯で作業が停止して茶葉の発酵が進み、最初の紅茶となったとも言われるが、紅茶の成立は未だ諸説が存在して明確な結論にはない。

特徴

淹れたラプサン・スーチョン

日本でしばしばその香りが正露丸にたとえられるが、松葉の燻香と正露丸の主成分であるクレオソートの香りが酷似しているためである。硬水で淹れると風味や香りが軽くなる[2]。香りに強い特徴があり嗜好が分かれるが、魅せられる紅茶愛飲家も多い。

欧米へ輸出する商品は燻香が強く、中国国内向け商品は燻香が淡く燻香を含まないものもある。

参考文献

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c 楊品瑜『台湾茶の楽しみ方とおいしい料理』三心堂出版社、1999年、36頁。ISBN 4-88342-313-1
  2. ^ 磯淵猛『一杯の紅茶の世界史』文藝春秋文春新書〉、2005年、40頁。

正山小種(ラプサン・スーチョン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 03:30 UTC 版)

紅茶」の記事における「正山小種(ラプサン・スーチョン)」の解説

欧米への輸出用のものは茶葉松葉燻して着香した着香茶正露丸にもたとえられる強い燻香がある。中国国内向けのものは燻香が淡いものが多く中にはまったく燻香を含まないものもある。ミルクティー淹れるときに、この茶葉一摘み加え使い方もある。

※この「正山小種(ラプサン・スーチョン)」の解説は、「紅茶」の解説の一部です。
「正山小種(ラプサン・スーチョン)」を含む「紅茶」の記事については、「紅茶」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「正山小種」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「正山小種」の関連用語

正山小種のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



正山小種のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの正山小種 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの紅茶 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS