軍艦、宇宙船(輸送船など)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 21:27 UTC 版)
「タイタニア」の記事における「軍艦、宇宙船(輸送船など)」の解説
固有名を持つ艦艇は(イドリス艦隊旗艦ファイアー・バードを除き)原作にも登場するが、艦形や色、兵装などはアニメ版での設定。 「正直じいさん」号(オネスト・オールドマン号) ミランダの夫コンプトン所有の密輸船。全長330メートル、ビーム放射誘導砲×4門、中射程連装ビーム砲×2基計12門、ビームクラスター砲56門。外装は全体的に青色。老朽船だが、内装は旧カサビアンカ公国の高級ホテルを模している。愛称は「OO(ダブルオー)号」。 密輸という仕事上、速度と機動性を重視した船。武装はタイタニアの駆逐艦にやや劣り、タイタニアの特務艦より上。船本体の機動性が高く、コンプトン・カジミールの操船技術も高いため、ヒット・アンド・アウェイのような、アクロバティックな戦闘も可能。 搭載されているビーム砲は、出力の問題で船体の装甲板(セラミックタイル)を剥離させる程度しか破壊力はない。アニメ版では、一撃で船体を貫通するぐらいの威力があり、隕石に金属を吹きつけレーダーを攪乱させる装置などもついている。 バルガシュの砂漠でタイタニアの特務艦と戦闘中、2発被弾し破棄せざるを得ないほどのダメージを受ける。不時着・放棄された後、見せしめとしてザーリッシュ艦隊の集中攻撃を受け破壊される。 「正直じいさん2世」号(オネスト・オールドマン・ジュニア。正式な艦名は不明) いんちき戦争でファン・ヒューリック一党が乗り込んだ艦。乗員229名。通称OOJ(ダブルオー・ジェイ)。 元々はバルガシュ正規軍の巡航艦で、表向きはファン・ヒューリック一党が奪ったことになっている。バルガシュ政府としては、タイタニアとの戦いで旗色が悪くなれば、艦ごとタイタニアに差し出すか、艦を破壊して皆殺しにすることもできるように彼らの収容所代わりにこの船を与えた。 バルガシュの深海でアリアバートらと戦った後、バルガシュ艦隊とは別行動を取る。原作3巻の終盤で、ファン・ヒューリック一党がエルマン伯の誘いに応じて宇宙へ出ることが語られており、その際全員が同じ艦に乗ることになっているが、それがOOJのことかどうかは不明。 タイフーン ザーリッシュ・タイタニアが搭乗し指揮を執る旗艦。艦名は原作2巻では「タイラント」になっている。アニメ設定では、全長は1キロメートルほどあり、アリアバート、ジュスラン、イドリスらの戦艦が横に少し平たい三角錐のような艦型をしているのに比べると、唯一縦長で直方体のような艦型である。艦中央部の舷側部分に翼のような構造物が張り出しており、サブエンジンを備えている。全体的な色は落ち着いた緑色。艦前部の舷側側に上下にスライド可能な単装ビーム砲を複数並べている。また、艦首にも武装を集中しており、正面でのビーム斉射は他の旗艦よりも破壊力がある。 バルガシュ正規軍との戦闘中、地中に隠れていたドクター・リーとファン・ヒューリックが率いる武装商船の一点集中砲火を浴びせられ、撃沈される。 アニメ版オリジナルの監獄衛星クロノスがドクター・リーの手により、タイフーンへぶつけられるという事態があったが、回避もままならないとして敢えて前進してぶつけたこともある。その際に監獄衛星は一部の構造物が大破してしまったが、タイフーンは無傷に近かかった。タイフーンの最期は原作と違い、「正直じいさん」号の最後の攻撃を受けて撃沈される。 朝焼けの女神(アウストラ) ジュスラン・タイタニアが搭乗し指揮を執る旗艦。アニメ設定では1キロメートルほどの戦艦であり、全体的な色は紫色。丸みを帯びた平たい三角錐型、あるいは紡錘型の艦型をしている。艦側十八連砲×2、大型対艦四連ビーム砲×2等を装備。なお、舷側に取り付けられている砲群は、前後にスライドすることで、互いの砲が射線に入らないように、真正面にも砲撃が可能である(これは、アルセス・タイタニアの戦艦オーロラも同じと思われる)。 遠距離支援に特化した大型戦艦で、ビーム砲のほとんどが遠距離砲撃に使われている。反面、近距離に対しての装備は極力少ないと思われる。 原作では、通常の戦艦の設計に強引に貴賓室を設けたため、物資貯蔵庫が犠牲となり、船体の大きさの割に物資貯蔵庫が小さいため、補給艦を同行させないと長距離航行が出来ないとされている。バルガシュ派遣直前にアリアバートの元部下エドナ・フレデリックスが艦長に就任する。 アニメ版では通常戦艦ではなく、大型な専用旗艦になっている。 黄金の羊(ゴールデン・シープ) アリアバート・タイタニアが搭乗し指揮を執る旗艦。アニメ設定では全長1キロメートルの戦艦で、艦型は比較的に直線的な、平たい三角錐型に近く、全体的な色は金色。対惑星攻撃ビーム砲、大型対艦ビームランチャー、対艦ビーム砲、艦側三十連砲×2、近接防衛ビーム砲、艦橋防衛ビーム砲を装備。 四公爵の乗る戦艦の中で、最も武装の種類が豊富で、遠距離、近距離、対惑星攻撃など、あらゆる場面に対応出来る戦艦であり、さらには水中航行機能も持っている。 艦橋にオペラの観客席を思わせる優雅な座席がしつえられ、アリアバートと幕僚たちはそこで戦を「観賞」しながら指揮を執る。 ファイヤー・バード イドリス・タイタニアが搭乗し指揮を執る旗艦。アニメ設定では1キロメートルほどの戦艦で、平たい三角錐の様な艦型であり、艦表面は他の戦艦に比べてのっぺりとしている。全体的な色は茶色。艦軸線八連主砲、艦側七連主砲×2基計14門、艦側五連副砲×2基計10門、近距離防衛ビーム砲クラスターを装備。ただし、アニメ版ではオープニング以外の本編では一度の登場で終わっており、高い戦闘能力を持つ戦艦だが出撃機会は少ない。アルセスの護衛で出撃した際も、戦闘に加わることなく帰還し、実際に砲撃するシーンすらなかった。 原作にはイドリスの旗艦の名前が記述されておらず(アルセスを囮にヒューリックらを討とうとした時は、高速巡航艦とフリゲート艦のみで構成された小艦隊を率いている)、アニメ版を制作するにあたり原作者本人に取材を行ったところ、当時の資料の山から名前を発見した。 黒太子(ブラック・プリンス) 通常の戦艦と比べて全長、全幅ともに3倍以上を誇る巨艦。全長は1キロメートルを超す。 巨体に合わせ、火力も桁違いに大きく、防御シールドの出力も桁違いに強力で通常戦艦数隻による集中砲火でようやく砲塔1基を破壊できる。 アリアバート・ジュスラン艦隊が「天の城(ウラニボルグ)」を攻めた際には、イドリスはウラニボルクの戦闘指揮所で指揮を執ったため出撃することなく停戦を迎えたが、アリアバート謀殺後の戦闘再開の際にはアジュマーンの命によりラドモーズが指揮官として乗艦。味方を巻き込むような攻撃でアリアバート・ジュスラン艦隊および「天の城(ウラニボルグ)」駐留艦隊を半壊させる。その後、ラドモーズの命で「天の城(ウラニボルグ)」に砲撃を加える。 オーロラ アルセス・タイタニアが搭乗する賓客用の宇宙船。武装は最低限の物しか装備しておらず、「正直じいさん」号との一騎討ちに敗れ撃沈される。 アニメ版では、全長670メートルの中型戦艦で、少し丸みを帯びた平たい三角錐型の艦型。全体的な色はピンク。遠距離用軸線固定主砲×6門、艦側十二連砲×2基計24門、近接防御用ビーム砲多数を装備しており、遠距離戦・近接戦の両方に対応出来る万能艦。一番似た造りとしては、黄金の羊(ゴールデン・シープ)を小型化して、多少丸みを帯びた姿(ブースターの配置や艦橋周りの造りはもちろん異なる)。 黄金の羊(ゴールデン・シープ)のように、多様な戦闘が可能である戦艦であったが、本戦闘においてそれらが発揮されることは無かった。同乗していたベルティエ大佐は「海賊船如きに沈められるはずはない」とアルセスに公言していたが、ファン・ヒューリック指揮するドクター・リーの14隻(オーロラの索敵手の報告による推測)の武装船団と「正直じいさん」号の部隊相手には、幾ら戦艦といえども単艦の戦闘は酷であったと言える。結局、まともな打撃を与えることさえ適わずして、壮絶な袋叩きにあい、最後は「正直じいさん」号の砲撃で真っ二つに分断されて轟沈した。 なお、艦前部あたり(前部ブリッジ付近)は切り離しが可能で、それ自体が高軌道突撃艦として独立出来る。しかし、本会戦でその活躍は見られることなく撃沈してしまった。 タイタニア護衛司令艦(アニメ設定) 全長550メートルほどの戦闘艦。全体的に紫色。縦に平たく、ひし形を3つつなげたような艦型になっている。対艦ビーム砲×14などを装備。 主に分艦隊旗艦を担っていると思われ、そのためか、艦上下に計4本のアンテナが備えられている。 タイタニア護衛艦(アニメ設定) 全長450メートルほどの戦闘艦。縦に平べったい、ひし形のような艦型。対艦ビーム砲×8、牽引アンカーを装備(アニメ版オリジナルの惑星エスタールにて、監獄衛星クロノスを引っ張って持っていこうとした)。さらに、上陸艇等を搭載している。 種別はやはり曖昧で、惑星バルガシュで探索をしていた護衛艦を特務艦と呼んでいたり、巡洋艦等と呼ばれることがある。 旗艦級戦艦(アニメ設定) 星間都市連盟を中心にして、統一製造されていると思われる旗艦専用戦艦。テュランジア軍やバルガシュ軍、流星旗軍などでも使用されている。全長は550メートルほどと、タイタニアの侯爵達の旗艦、及び護衛司令艦クラスよりも小さい。一般巡洋艦を大型化し、艦首がクワガタのようになっているのが特徴。速力は戦艦にしては高機動型であると推測される(リトルビッグホーン要塞攻略戦にて)、常に艦隊と共に機敏に動けるような配慮と思われている。艦側多連ビーム砲2基、単装型対艦ビーム砲を艦首と舷側に計4門、艦首収納式ビーム砲1門(バルガシュ軍の映像より確認)等で、総合的な火力では、タイタニア護衛司令艦に少し劣ると思われる。 国家によって艦体色が異なるようで(それほど多彩ではないが)、エウリヤ市では赤。テュランジア公国またはバルガシュ政府軍ではグレーとなっている。 なお、原作の中で旗艦名として登場したのはテュランジア公国艦隊旗艦「マリウス」くらいである。 一般巡洋艦(アニメ設定) 旗艦級戦艦と同様、星間都市連盟等の間で大量に生産されている400メートルほどの戦闘艦。旗艦級戦艦をサイズ・ダウンし、艦首を1つにしたような艦型。対艦三連ビーム砲塔1基、対艦ビーム砲2門、収納式艦首ビーム砲1門等を装備。艦首部の対艦三連ビーム砲は、装備されている艦とされていない艦がある。 艦隊の構成はほとんどがこのタイプで成り立っており、旗艦級戦艦同様に、国家によって艦体色が異なる。エウリヤの場合は旗艦を除き、グレー。惑星エスタールの巡洋艦は赤。流星旗軍の中でもこのタイプが多数確認されており、色は様々。 公式設定では巡洋艦とされているが、テュランジア公国とタイタニアのシラクサ星域の会戦では、同型ながら駆逐艦とも称されているため、どこで見分けるかは不明。 ドクター・リー専用艦 流星旗軍の幹部、ドクター・リーことリー・ツァンチェンが乗艦していた戦闘艦。タイタニアの護衛司令艦に似た艦形だが、艦体各所にスタビライザーフィンが装備されており、鮫に似た姿。対艦ビーム砲×4、等を装備。 流星旗軍内部でよく見られる艦型。流星旗軍の指導者であるドールマンもこのタイプに乗艦しており、小型ながらも3,000から5,000隻もの集団を指揮しているところを見ると、指揮能力も高めであると思われる。ドクター・リー率いる集団はほとんどがこのタイプで、赤色。艦体色がさまざまで、バルガシュにいたのは青、黄色などが確認される。武装は少なく、あまり威力が高くないが、集団戦法で威力を発揮する。また、「正直じいさん」号のようにヒット・アンド・アウェイを主戦法とする。アニメ版ではアルセス・タイタニアの戦艦オーロラを集団で包囲し、常に動き回りつつ連続的に砲火を浴びせ、多大な損害を与えた。 武装商船(キャラック) アニメ版での正式設定は出されてはいないが、惑星カフィールや惑星エーメンタールの宇宙港、流星旗軍の内部でその存在が確認できる。巡洋艦に似た造りになっている。武装は少なくとも対艦ビーム砲を2門装備していると思われる。
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