キャラクター・用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 21:20 UTC 版)
「メトロイドフュージョン」の記事における「キャラクター・用語」の解説
各詳細はメトロイドシリーズ#設定の項も参照。 サムス・アラン 銀河連邦からも依頼が舞い込む凄腕の女性バウンティハンターであり、シリーズの主人公。本作冒頭ではかつて惑星SR388に足を運んだ経験を買われ、バイオテクノロジー企業B.S.L.の警護を依頼される。その際謎の寄生生命体Xに中枢神経を冒されてしまい、帰還中に意識不明の状態となる。コントロールを失ったスターシップはアステロイドベルトに突入、自動的に脱出装置が作動したものの、スターシップは大破してしまった。 メトロイドワクチンで一命を取り留めるが、応急処置としてスーツの大部分をX諸共切除された事で能力の殆どを喪失してしまう。回復後は、B.S.L.で起こった謎の爆発事故に言い知れぬ不安を感じて自ら調査を申し出る。その際唯一Xに対抗できる存在となっていたサムスは、新たなスターシップを銀河連邦に提供してもらい、Xとの戦いに身を投じる事となる。 なお本作で投与されたメトロイドワクチンは、その後の時系列である『メトロイド ドレッド』において重要なキーアイテムとなる。 銀河連邦政府 各惑星の代表で構成され、銀河系社会を統治する巨大組織。本作ではB.S.L.に惑星SR388の調査を依頼した後、B.S.L.で起きた謎の爆発事故の原因を調べる際、サムスに新しいスターシップを、搭載された知能(AI)コンピュータの命令に従って行動することを条件に提供、さらにサムスに以前の装備を解析・データ化して転送する事でバックアップを行う。しかし、次第にある計画が露見し始め、やがてサムスへの支援を絶ってしまう。 アダム 今回の任務でサムスに指令を行うスターシップの知能コンピューター。平坦な口調だが分析・判断能力に優れる。銀河連邦本部からの指令を伝達する他、B.S.L.の施設を一部操作する事もできる。ただし自分を搭載しているスターシップの操作はできず、マニュアル操作が必要となる。 元々はこのコンピュータに名前は無かったのだが、後述のアダム・マルコビッチに思考や雰囲気が似ていたことから、サムスがモノローグで彼を「アダム」と呼び始めた。 思考や雰囲気が似ている原因は、このコンピュータの思考回路のモデルが当のアダム・マルコビッチであるため。彼の優れた分析・判断能力に着目した銀河連邦が、彼の思考をモデルにこのコンピューターを制作した。 物語が進行するにつれ、銀河連邦政府との関係も含めて様々な確執が生まれ、サムスの方も「アダムはただ任務を遂行するだけの機械のような人ではない」と感じ始めていたが、ある時点から流れは一変しサムスに「自身も生き残ることも可能な最良の方法」を提示して事態の解決を導くこととなった(この時一度だけアダム本人が言っていた「異論は無いな? レディー」(コドモ向けモードでは「わかったな? レディー」)という言葉を発している)。サムス本人はこの奇妙な再会に複雑な気持ちを抱いていたようである。 『メトロイド ドレッド』にも引き続き登場し、サムスに指示を与えていく。また本作を通して「アダム」という名前が完全に定着しているようである。アダム・マルコビッチ サムスが銀河連邦軍に在籍していた頃の上司であり、友人でもあった人物。サムスと絶対的な信頼を持ち、任務発令の際には必ず「異論は無いな? レディー(コドモ向けモードでは「わかったな? レディー」)」とあえてサムスの神経を逆なでするような言葉で同意を得ていた。後にある任務で、サムス1人を残して帰らぬ人となる(彼の殉職については「行くべき者が行き、残るべき者が残る」という判断に基づく)。詳細は『メトロイド アザーエム』も参照。 バイオロジック宇宙生物研究所(Biologic Space Laboratories/B.S.L.) 銀河連邦の依頼を請け負うバイオテクノロジー会社、およびその研究所である巨大宇宙ステーション。隕石の内部をくり抜いて作られている。ステーションの各セクター内部にはあらゆる生物に適した様々な自然環境が再現されており、主に惑星ゼーベスや惑星SR388の生物が飼育・研究されている。なお、施設の最下層には惑星1つを消し去る程の威力を持つ自爆装置、反物質爆弾が取り付けられている。 銀河連邦政府の依頼でメトロイド絶滅後の惑星SR388の生態系調査のため、原生生物に擬態したXとXが寄生した状態のパワードスーツを持ち込んでしまい、研究員と飼育された生物が全滅するという悲劇に見舞われた。 銀河連邦政府はこの施設でベビーメトロイドから増殖させたメトロイドのクローン達を極秘裏に研究していた(前述の自爆装置も、この研究の存在を隠蔽するためのものである)。最終的にサムスがステーションの推進装置の軌道を変更し、惑星SR388に衝突後、自爆装置が作動し惑星ごと消滅した。 ダチョラ&エテコーン 前作『スーパーメトロイド』で登場した惑星ゼーベスの原生生物。どちらも知能は高く、かつてサムスに対してダチョラはシャインスパーク、エテコーンたちはキッククライム(壁蹴り)のヒントを教えていた(前作で特定のことをすると爆発する惑星ゼーベスから任意で脱出させることが出来る)。 何らかの経緯でB.S.Lに保護されており、対面時にはサムスの事を覚えている様子が窺える。居住エリアで飼育されていたが、出会った際には姿をくらませてしまう。その後は自らサムスのスターシップに辿り着き、アダムに「唯一の生存者」として保護される。そして最終的には意外な活躍を見せる。 X(X-parasite) 惑星SR388に元来生息していたとされるゲル状の寄生生命体。黄・緑・青(『フュージョン』のみ登場)・オレンジ(『ドレッド』のみ登場)・赤の5色と、刺々しい外殻を持つ大型のコアXが存在している。見た目からは想像出来ないほど知能がある(B.S.L.の施設や機器の用途を理解して、自身に有益かつサムスに対する妨害行為を行うなど)。空中を浮遊しながら他の生物の体内に浸透・寄生して分裂・増殖すると共に、最終的に寄生した生物を殺害。その際に得たDNA(遺伝子)情報などを基にその生物そっくりに擬態する能力を持つ。 この擬態能力は生物の形質・容姿を真似るだけでなく、寄生元の生物が所持していた能力・技術、知識や記憶など後天的な学習要素も正確に模写可能であり、さらにX同士が所持している情報を合成したり、遺伝子情報を自ら組み換えて自己強化(進化)することも出来る。それにより、天敵であるメトロイドの性質を持つサムスを惑星SR388に寄らせずB.S.L.内部で排除するため、得た情報をもとに冷気を弱点とするサムスの現在の状態から自ら周囲環境の冷気を吸収内包するように体質を変化させ、自ら吸収されることでダメージを与えられるようにしたり(逆に耐性を得たことを知ると、他のXに情報を伝達させ退避する)、B.S.L.の自爆システムを利用して自分達が自ら犠牲となってでも確実にサムスを仕留めようとする。いずれも、その行動の原理は至って動物的な本能に依存しており、どのような生物に擬態、知識・情報の獲得をしてもただ種を増やす欲求が常に優先されるため、感情や理性と言った「心」を模写することは決してない。擬態自体は完璧ともいえるものだが、複数の遺伝子を取り入れた結果、オリジナルの生物には通用しなかった攻撃が通用するようになってしまう、窮地に陥るなどして擬態が不安定になってしまう、といった弱点もある。さらに、相手に対抗するために複数の生物の遺伝子を混ぜ合わせ、様々な生物が無秩序に混ざり合った醜悪な形態に変異した結果、身体の巨大化と引き換えに攻撃パターンの単純化を招き、結果的に弱体化するという本末転倒な結果に終わる事例もある。 作中のサムスの見解では「Xは、どのような組織であってもとても共存や制御が出来るものではなく、捕獲を試みようものならXは逆にその文明を奪い取って宇宙中に進出、複製したXの軍勢による宇宙規模のバイオハザードを引き起こしてしまう」と推測していた。 最初にXを発見したのは惑星ゼーベスの鳥人族だった。脅威的な擬態・自己増殖能力を有益なクローン技術に悪用するような独裁者の出現を銀河社会に危惧した鳥人族は、秘密裏にメトロイドを創造してXを殲滅しようとした。しかしメトロイド根絶後、それを知らない銀河連邦政府の依頼によってB.S.Lに、原生生物に擬態したXとサムスのパワードスーツに寄生していたXが持ち込まれてしまい、本作の大事件を巻き起こした。 本作で惑星SR388ごと根絶されたと思われたが、その後の時系列である『メトロイド ドレッド』において再び登場。『メトロイドⅡ(サムスリターンズ)』の出来事よりも前に、惑星ZDRに鳥人族の兵士に擬態して入り込んでいたことが発覚する。SA-X(Samus Aran-X) サムス・アランに寄生した際に得たDNA(遺伝子)情報と切り取られたパワードスーツのバイオ素材から得た情報を基に、ベストコンディションのサムス・アランに擬態した最強のX。寄生元の生物の存在を許さないXの生存本能と天敵のメトロイドの存在を感知したため、サムスを周到に付け狙う。後に、アダムはXの自己増殖能力によって少なくとも10体にまで増殖していると推測していた(実際、劇中においてSA-Xが一体消滅するものの、引き続き別個体のSA-Xが登場している)。 能力を喪失する以前の完全なサムスに擬態しているため、基本的にダメージを与えることが出来ない他、Xに対する耐性と同時に、メトロイドの低温に弱い体質をも受け継いでしまったサムスにとって、アイスビームは凍結して動けなくなってしまう上に致命打となる。そのため、対抗する術を持たない内は追跡を振り切るまで逃げ続ける以外に対処法が存在しない。 当初は銀河連邦政府も、Xの危険性を危惧して唯一Xに対抗できるサムスに協力を惜しまなかったが、鳥人族の懸念通り連邦政府の上層部はX、特にSA-Xの可能性に惹かれ、Xを研究材料にしようと捕獲を断行する。サムスはこれを阻止するため自らの命と引き換えにB.S.L.を自爆させようとするが、アダムの意外な指令によって最終ミッションに進んで行く。 名称はアダムいわく「Samus Aran X(サムス・アランのX)」の頭文字から。 メトロイド(Metroid) 惑星SR388に生息していた浮遊生命体であり、生命エネルギー吸収能力を持つ。過去にサムスによって根絶された。今作にて初めて、メトロイドの製造目的が「唯一Xに対抗できる天敵」として鳥人族が創造したと判明した。 『スーパー』にてベビーメトロイドが死亡したことで完全に絶滅したが、保管されていたベビーメトロイドの細胞組織から対X用のワクチンが作製されたことで、サムスは九死に一生を得ることとなった。 惑星SR388(Planet SR388) 辺境に存在する未開の惑星。かつて鳥人族はこの惑星に生息するXを根絶するためメトロイドを育成していた。一時期はメトロイドがXを捕食して食物連鎖の頂点に君臨していたが、サムスがメトロイドを絶滅させてしまったため、再度Xが繁殖する事になってしまった。 最終的にB.S.L.を衝突させ、自爆装置を起爆させたことで爆散、消滅する。 名前の由来はヤマハ発動機の「SR400」にちなむ。
※この「キャラクター・用語」の解説は、「メトロイドフュージョン」の解説の一部です。
「キャラクター・用語」を含む「メトロイドフュージョン」の記事については、「メトロイドフュージョン」の概要を参照ください。
Weblioカテゴリー/辞書と一致するものが見つかりました。
- キャラクター(サンエックス) - San-X
- キャラクター・用語のページへのリンク