ち‐けん【治験】
治験・臨床試験(チケン・リンショウシケン)
治験
【概要】 治療試験の省略。臨床治療研究、臨床試験と同義語。治療法の開発のための研究。新薬の場合、試験管内、動物実験を経て製造承認を得る。最終的に人間に使用する薬は人間を対象にした試験で確かめるしかない。臨床試験は施設内の治験委員会や場合により倫理委員会の承認を得ることが要求される。参加者は自由意志で参加し、インフォームド・コンセントが必須である。日本では日当が支払われる治験はまだ少ない。通常、第1~第4相にわける。
【詳しく】 第1相は使用量を決める試験で、少数を対象に何種類かの用量を調べる。これで効果の得られる濃度を測り、頻度の高い毒性(=副作用)をみつける。第2相では、対象人数を増やして効果と安全性を調べる。第3相では、他の方法(標準治療や偽薬)と比べて新しい方法が優れていることを示す試験で、対象人数はより多くなる。優れた点がないと認可されない。片寄りのないように対象患者を選択すること、認知できる指標を統計学的手法で比べること、評価者によるバイアスが入らないことが大切。必要文書をつけて市販認可の申請をし、審議会の審議経て市販認可に至る。ここに至るまで長年月を要する。第4相とは市販後の調査(PMS: post-marketing surveillance)であり、もっと広く使用して副作用がないか調べる。メーカーは市販後5年間は、副作用の発現頻度を調査して厚生省に報告する義務がある。
【URL】http://www.nihs.go.jp/index-j.html
《参照》 EBM、 インフォームド・コンセント、 優先審査
治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/23 02:11 UTC 版)
治験(ちけん)とは、臨床試験(英: Clinical trial)のうち未承認や適応外の医薬品もしくは医療機器の製造販売[注 1]に関して、医薬品医療機器等法上の承認を得るために行われる試験である[1][2]。臨床試験は、ヒトを対象とした医学系研究(臨床研究)のうち、医薬品や治療などにより人体に変化を伴う研究(介入研究)を行うものを指す[3][4]。治験以外の臨床試験は、医薬品や医療機器、外科的手技などの治療を試験的に行い、有効性や安全性を調べることを目的とする[4][5]。ヒトを対象にする前に細胞や実験動物を用いた非臨床試験で検討し、有効性が期待でき、安全性にも問題がないと考えられた場合に行われる[6]。
- 1 治験とは
- 2 治験の概要
治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/14 01:20 UTC 版)
2006年、楊はインターネット依存症に効く中国医学を開発したと主張した。楊は国家知識産権局に特許を申請したが、反応は無かった。楊は「300人の患者を治療し、全員を完治させた」旨の治験結果を申請した。しかし患者の同意を得ておらず、14歳の子供も治験に含まれていた。
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治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/28 10:01 UTC 版)
薬の候補を健康な成人や患者に使用して、効果や安全性、治療法(適正な投与量や投与方法)などを確認する目的で行われる臨床試験のこと。
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治験
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1940年代、トリメタジオン(商標名トリジオン)が欠神発作の唯一の治療薬であった。しかし効果はあったものの副作用が強く、同等の効果を持つアナログの探索が始まった。 当時は情報が限られていたが、市場投入前に85人の患者による2年間の治験を行い、トリメタジオンのアナログであるパラメタジオンは、トリメタジオンと同等の発作軽減効果はなかったが、副作用がかなり小さいとの結果が得られた。特に、患者の80%は、パラメタジオンに対し良い応答を示した。
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治験(2条17項)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:14 UTC 版)
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の記事における「治験(2条17項)」の解説
医薬品等の承認申請にあたって提出すべき資料のうち臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験のこと。
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治験
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シアル酸補充療法 縁取り空胞型遠位型ミオパチーについては、現時点で少なくとも2系統のモデルマウスが存在する。これらのうちの一系統(ユダヤ人に多いGNE変異をもつ系統)は、生後数日で腎臓の異常によりほとんどの個体が死んでしまう。妊娠中のマウスにあらかじめN-アセチルマンノサミン(ManNAc)を経口投与しておく、死んでしまう個体が減少するが、筋症状は認められない。日本で作製されたマウスは、日本人患者で2番目に多いミスセンス変異のみを発現するよう工夫されたマウスで、生後20週以降に筋力低下と筋萎縮を、30週以降に筋線維内アミロイド沈着、40週以降に縁取り空胞が確認される。加えて、生下時よりシアリル化が低下し、クレアチンキナーゼも軽度上昇している。現状では、臨床・病理・生化学的特徴をほぼ正確に反映する唯一のモデルマウスである。GNEはUDP-N-アセチルグルコサミンからN-アセチルマンノサミン(ManNAc)を合成し、さらにこれをリン酸化するという2つの反応を触媒する。一見、ManNAcを投与してもリン酸化されないかのように思えるが、細胞内にはManNAcをも基質とするGlcNAcキナーゼが大量に存在するため、例えGNEが完全に欠損している細胞においてさえもManNAcのリン酸化がスムーズに進むことが確認されている。事実、上記の日本グループが作製したモデルマウスにManNAc、シアル酸、シアリル乳糖などを投与したところ、ほぼ完全にミオパチーの発症を防ぐことが出来たことが報告されており、少なくともモデルマウスにおいては、シアル酸補充療法が有効であることが確認されている。この結果を踏まえ、2010年11月より東北大学神経内科において、医師主導型治験の形式で、シアル酸製剤の安全性や代謝を確認する第1相試験が開始された。2016年2月東北大学神経内科は医師主導型治験形式での第Ⅱ/Ⅲ相試験の実施が承認され開始すると発表した。 免疫グロブリン療法 アメリカ国立衛生研究所で行われたパイロットスタディでは、患者に免疫グロブリンを静脈注射している。免疫グロブリンは血中に多く存在するタンパク質で、シアル酸を多く保持していることから治療効果が期待されている。4名の患者に対し、免疫グロブリンを毎週1回、約1ヶ月間にわたり静脈注射し経過を観察したところ、すべての患者で筋力の一部回復が見られた。しかしながら、α-ジストログリカンやNCAMのシアリル化の程度については有意な改善は確認されなかった。つまり、筋力の回復は一部確認されたが、どういうことが起こって回復したのかがよくわからないということである。仮に効果があったとしても、それを裏付ける証拠がない限り、この治験がさらに積極的に進められていく可能性は低いと言わざるを得ない。
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治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 08:51 UTC 版)
ブリストル・マイヤーズ スクイブは、第1段階および第2段階の治験を行った。しかし、2010年に多発性骨髄腫の治療の最終段階の治験が行われていた時に医薬品開発は中止された。明確な説明は行われず、ブリストル・マイヤーズ スクイブは、この物質の特許が満了になることから、タネスピマイシンの開発に係る財政的な懸念のために開発を諦めたのではないかと言われた。
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治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/23 03:10 UTC 版)
「セルトリズマブ ペゴル」の記事における「治験」の解説
陽性結果が、中度と重度のクローン病患者に対するセルトリズマブペゴルと偽薬の2回の第3相臨床試験(PRECiSE 1 and 2)で示されている。これらのデータはセルトリズマブペゴルに良好な耐容性があることを示している。 また、RAPID 1 &a 2第3相実験の予備試験からも良好な結果が報告されている。
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治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 02:40 UTC 版)
NMOSDの治療に対するイネビリズマブの有効性は、230人の成人被験者を対象とした、イネビリズマブの静脈内投与の有効性と安全性を評価した臨床試験(NCT02200770)で実証された。本試験では、230名の参加者のうち213名がAQP4に対する抗体を持っていた(抗AQP4抗体陽性)。197日間の試験期間中、抗AQP4抗体陽性者161名にイネビリズマブを投与した処、プラセボ投与群と比較してNMOSDの再発リスクが77%減少した。抗AQP4抗体陰性の参加者では、有益性を示す証拠は見出されなかった。有効性の主要評価項目は、盲検化された独立判定委員会によって評価された、試験日197日目以前の最初の再発迄の時間であり、発作がプロトコルで定義された基準を満たしているか否かを併せて判定した。本試験は、北米、南米、欧州、アフリカ、アジア、豪州の24カ国(米国を含む)の82施設で実施された。
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治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 07:50 UTC 版)
2018年(平成30年)12月から慶応義塾大学の研究チームは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療につながる候補薬として、患者のiPS細胞から神経細胞をつくり病気を再現しロピニロールに効果を発見し、患者に投与する臨床試験(治験)を始めた。今後、少なくとも6か月間投与して安全性などを確かめる。 2021年5月20日、治験の結果が発表された。これによれば、病気の進行を、およそ7か月遅らせることができ、家族性ALSの患者だけでなく、ALSの大多数を占める孤発性の患者のおよそ70%にも効果がある可能性が示された。
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