治験における臨床試験虚偽報告事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 01:56 UTC 版)
「聖マリアンナ医科大学病院」の記事における「治験における臨床試験虚偽報告事件」の解説
向精神薬「ブロナンセリン(商品名:ロナセン)」 における、向精神薬「アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)との患者の改善度と比較する臨床試験「初発エピソード統合失調症患者の認知機能障害に対する第2世代抗精神病薬 blonanserin の効果:aripiprazole とのオープン比較試験」において、同病院神経精神科の治験に参加した、女性の臨床試験の診療録原本閲覧を、2015年(平成27年)8月に求めたものの、「シュレッダーで破棄した」と嘘をつき、聖マリアンナ医科病院、聖マリアンナ医科大学の職員が、口裏を合わせて情報開示を拒み続けたが、2015年(平成27年)12月21日、一転して原本の存在を認め、女性に謝罪した。 この件で、聖マリアンナ医科大学生命倫理委員会が開かれ、この臨床試験の中止が決まった。三宅良彦学長は「研究方法・施行にプロトコール(実施計画書)との相違が見られましたので、生命倫理委員会の決議を受け、中止を命じました」と文書で述べている。 臨床試験問題は、2016年(平成28年)3月10日の参議院厚生労働委員会において、維新の党の川田龍平が質疑で取り上げ、厚生労働大臣塩崎恭久は「聖マリアンナ医科大学病院の担当者に対して、既に厚生労働省が行政指導を行った」と答弁した。 この件について、6件の臨床研究を中止し、関連する論文撤回、治験や臨床研究論文についてのお詫び文と顚末書が、2017年(平成29年)2月14日に、聖マリアンナ医科大学の公式ウェブサイトに掲載された。
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