治部=保江アプローチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 17:05 UTC 版)
梅沢博臣の1978年,79年の論文に起源を持つアプローチ。量子脳力学(Quantum Brain Dynamics)と呼ばれ、現在治部眞里、保江邦夫などが研究を行っている。場の量子論を使って、神経細胞の間隙にある水を巨視的凝集体としてみて、記憶の素過程などを明らかにしようとするものである。目だった哲学的な含意や理論的飛躍は特になく、量子脳理論とよばれているものの中ではおそらく最も普通である[要出典]。 量子脳力学の理論はサイアス 1999 年 12 月号に「■特集1 シリーズ「人間」 脳と心の物理学 場の量子論はどこまで人間の本性に迫れるか?」と題して紹介された。「数理科学 2000 Vol.38 No.10」では、「脳と心の量子論ー物理学が拓く脳科学の新たな地平」という特集が組まれている。 理論の概説 治部眞里, 保江邦夫 「頭を使った場の量子論」 素粒子論研究 Vol.80, No.6(1990) pp. 242-252 日本語による治部・保江アプローチの簡潔な概説 起源となっている論文 C. I. J. M. Stuart, Y. Takahashi and H. Umezawa "On the stability and non-local properties of memory" J. Theor. Biol. 71, (1978), pp. 605-618. C. I. J. M. Stuart, Y. Takahashi and H. Umezawa "Mixed-system brain dynamics: Neural memory as a macroscopic ordered state" Found. Phys. Volume 9, Numbers 3-4 (1979), pp. 301–327. 治部・保江アプローチの起源となっている、梅沢博臣、高橋康らによる1978-79年の論文。
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