第3相(追加変性及び排出)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 04:10 UTC 版)
「薬物代謝」の記事における「第3相(追加変性及び排出)」の解説
第2相後、抱合された生体外物質はさらに代謝を受ける場合がある。例としてグルタチオン抱合体がシステイン抱合体からメルカプツール酸(英語版)へと変換される反応が挙げられる 。グルタチオン分子のグルタミン酸残基とグリシン残基はγ-グルタミルトランスフェラーゼとジペプチダーゼによって取り除かれ、最終段階でシステイン残基はアセチル化される。抱合体とその代謝物は代謝過程の第3相において、P糖タンパク質ファミリーの様々な膜輸送体に対して、陰イオン性置換基が親和性標識として働き、細胞から排出される 。これらのタンパク質はABC輸送体ファミリーであり、非常に広範囲な疎水性陰イオンのATP依存性輸送を触媒し、第2相の生成物を細胞外へ移動してさらなる代謝や排出システムに乗せる役割を果たす。
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