りんしょう‐ちけん〔リンシヤウ‐〕【臨床治験】
読み方:りんしょうちけん
⇒治験2
臨床治験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 06:19 UTC 版)
臨床試験レジストリである「clinicaltrials.gov(英語版)」ウェブサイトでは、「がんワクチン」に関連する1900を超える試験がリストされている。これらのうち、186件は第III相試験である。 ペプチドベースワクチンに関する最近のTrial Watchのレビュー(2015年)は、記事の前の13カ月間に発表された60を超える試験の結果を要約したものである。これらの試験は、血液悪性腫瘍(血液のがん)、メラノーマ(皮膚がん)、乳がん、頭頸部がん、胃食道がん、肺がん、膵臓がん、前立腺がん、卵巣がん、大腸がんを対象としている。その抗原には、HER2、テロメラーゼ(TERT)、サバイビン(BIRC5)、およびウィルムス腫瘍1(WT1(英語版))のペプチドが含まれた。また、いくつかの試験では、12~15種類の異なるペプチドからなる「個別化された」混合物も用いられた。すなわち、それらには、その患者が免疫応答を示す患者の腫瘍に由来するペプチドの混合物が含まれている。これらの研究結果は、これらのペプチドワクチンの副作用が最小限であり、ワクチンで治療された患者に標的免疫応答を誘発することを示唆している。この記事では、同期間に開始された19の臨床試験についても説明している。これらの臨床試験は、固形腫瘍、神経膠腫、神経膠芽腫、メラノーマ、乳がん、子宮頸がん、卵巣がん、大腸がん、および非小肺細胞がんを対象としており、MUC1(英語版)、IDO1(インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ)、CTAG1B(英語版)、および2つのVEGF受容体であるFLT1(英語版)とKDR(英語版)の抗原を含んでいる。特に、IDO1ワクチンは、メラノーマ患者を対象に、免疫チェックポイント阻害剤であるイピリムマブおよびBRAF(英語版)阻害剤であるベムラフェニブを組み合わせて試験が行われている。 次の表は、最近の別のレビューの情報を要約したもので、10種の異なるがんのそれぞれについて、第I/II相臨床試験でテストされたワクチンに使用された抗原の例を示している。 がんの種類抗原膀胱がん NY-ESO-1(英語版) 乳がん HER2 子宮頸がん HPV16 E7(パピローマウイルス科#E7(英語版)) 大腸がん CEA (癌胎児性抗原) 白血病 WT1(英語版) メラノーマ MART-1(英語版), gp100(英語版), およびチロシナーゼ 非小細胞肺癌 URLC10, FLT1(英語版), およびVEGFR2(英語版) 卵巣がん サバイビン 膵臓がん 膵臓癌 前立腺がん MUC2(英語版)
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