埴輪とは? わかりやすく解説

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はに‐わ【×埴輪】

読み方:はにわ

《土で作った輪の意》4〜7世紀ごろ、古墳の上または周囲立て並べた素焼き土製品弥生時代の壺(つぼ)をのせる器台を起源にもつ円筒埴輪と、人物・馬・(いのしし)・水鳥・盾(たて)・靫(ゆぎ)・(きぬがさ)・家などの形をした形象埴輪大別される


埴輪 (はにわ)

古墳表面にならべる土製品です。筒型のものと人や家・道具などの形をしたものの2通り分けられます。

関連項目

埴輪

読み方:ハニワhaniwa

古墳の境丘に立並べられた素焼土製品


はにわ 【埴輪】

古墳の上周囲立て並べた土製品。埴は粘土、輪は周囲立てたから。『日本書紀』に、垂仁天皇三二皇后日葉酢媛命が崩じたとき、今まで殉死廃するため、野見宿禰建言出雲国から土部一〇〇人を呼んで人・馬の形を造らせたのが最初とある。だが中国の墓にも石人・石馬立てたから、中国古俗伝わったものとの説もある。→ 野見宿禰

埴輪

作者山川方夫

収載図書山川方夫全集 7 朝の真空
出版社筑摩書房
刊行年月2000.11


埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/09 15:39 UTC 版)

埴輪(はにわ)は、古墳時代日本の特有の器物。一般的には土師器に分類される素焼き土器である[注 1]。祭祀や魔除けなどのため、古墳の墳丘や造出の上に並べ立てられた。日本各地の古墳に分布している。


注釈

  1. ^ ただし、木製の埴輪も多数発掘されている。
  2. ^ 都月坂1号墳は、墳丘長約33メートル
  3. ^ この伝承は、仏教伝来後に薄葬化が進行し、また埴輪の性格や製作目的も忘却された古墳時代終末期において、自らのアイデンティティに危機感を抱いた土師氏が、先祖の業績を顕彰するべく儒教思想も利用して生み出したものであり、同時に「仁を垂(あら)わす」大王たる垂仁天皇の仁を強調する点でも適った内容であることから『日本書紀』に採用されたとする指摘がある[9][11]
  4. ^ 現在では、表面を整える際に木製の板状工具で撫でたことによる木目の痕跡と考えられている[15]
  5. ^ 綿貫観音山古墳出土品は、2020年(令和2年)9月30日、国宝に指定された(令和2年9月30日文部科学省告示第116号)。

出典

  1. ^ 塚廻り古墳群第4号古墳 - 太田市、2020年4月21日閲覧。
  2. ^ 川西 1978, p. 96.
  3. ^ 高橋 2008, pp. 103–105.
  4. ^ 白石 2008, pp. 4–11.
  5. ^ a b 近藤 & 春成 1967, pp. 13–35.
  6. ^ 近藤 2001.
  7. ^ a b 藤井寺市 1991.
  8. ^ 白石 2008, pp. 24–26.
  9. ^ a b 寺川 2009, pp. 1–2.
  10. ^ 埴輪の起源説話(No.134) - 藤井寺市、2021年3月1日閲覧。
  11. ^ 寺川 2009, pp. 12–14.
  12. ^ a b c 山梨県立博物館 2015.
  13. ^ 豊田 1927, p. 43.
  14. ^ a b 坪井 1888.
  15. ^ 朝霞市博物館 2007, pp. 7–13.
  16. ^ 坪井 1901.
  17. ^ 和田 1902, pp. 21–22.
  18. ^ 光井 1902, pp. 22–23.
  19. ^ 瓦 1903, pp. 12–15.
  20. ^ 川西 1978, pp. 95–96.
  21. ^ a b 後藤 1931, pp. 26–50.
  22. ^ 小林 1958.
  23. ^ a b 水野 1971, pp. 255–278.
  24. ^ 川西 1978.
  25. ^ 川西 1979.
  26. ^ 藤井寺市 1993.
  27. ^ 高橋 1988.
  28. ^ a b 塚田 1996, pp. 1–41.
  29. ^ 塚田 2007, pp. 10–11.
  30. ^ 若狭 2000.
  31. ^ 犬木 2002, pp. 32–36.
  32. ^ “高崎・綿貫観音山古墳からの出土品が国宝に-文化審議会が答申-”. 上毛新聞. (2020年3月20日). https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/culture/201017 2020年4月23日閲覧。 
  33. ^ 文化審議会答申-国宝・重要文化財(美術工芸品)の指定及び登録有形文化財(美術工芸品)の登録について-”. 文化庁 (2020年3月19日). 2020年4月23日閲覧。
  34. ^ 塚田 2007, pp. 156–159.
  35. ^ 若狭 2009.
  36. ^ 塚田 2007, pp. 185–190.
  37. ^ 林 1984, p. 10.
  38. ^ 市指定文化財一覧”. 前橋市教育委員会 (2019年2月1日). 2022年1月18日閲覧。
  39. ^ ■葛飾から全国へ① 映画『男はつらいよ』 :古代にもトラさんがいた? - 葛飾区、2023年2月3日閲覧。
  40. ^ 柴又八幡神社古墳出土埴輪 - 東京都文化財情報データベース、2023年2月3日閲覧。
  41. ^ a b 別紙3 販売を終了する普通切手の意匠等”. 日本郵便株式会社. 2022年6月9日閲覧。
  42. ^ 普通切手の一部券種で使用している書体の変更”. 郵便事業株式会社 (2010年11月29日). 2022年6月9日閲覧。
  43. ^ 新料額の普通切手及び郵便葉書等の発行等(2 販売を終了する普通切手・郵便葉書等の内容)”. 日本郵便株式会社 (2013年12月6日). 2022年6月9日閲覧。


「埴輪」の続きの解説一覧

埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 14:50 UTC 版)

神領古墳群」の記事における「埴輪」の解説

墳丘西側くびれ部付近では、墓前祭祀跡のほか、多量の埴輪片が出土したこのうち人物埴輪は、眉庇付冑装着し極めて写実的に表現された顔を持つことを特徴とし、発見時は武人埴輪思われていたが、のちの整理作業により、胴体部分破片接合組み立てた結果顔面部分比べて極めて粗略な作りながら、盾を表現しており、埴輪の分類上、「盾持人」に属するものであることが判明した

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埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 03:41 UTC 版)

黒塚 KUROZUKA」の記事における「埴輪」の解説

座魚(いざな) 声 - 井上和彦 大破壊後の日本武器密売取り仕切る組織『埴輪』を率いる『埴輪王』の一人両脚より下を生まれ付き持たない薄汚れた老人で、電動車椅子のような乗り物乗った乞食としてクロウ近付いた不死秘密に興味がなく、黒蜜に対して強い憧憬の念抱いている。 アニメ版大きく設定変えられ見た目若くなっている。大破壊後の世界で目覚めたクロウから、黒蜜奪っていった内の一人だった。埴輪の本拠地厳重に保管されていた御稜威黒蜜血液)の力に見入られたが、血の力に耐え切れず自滅するトンバ 声 - 魚建 埴輪を率いる埴輪王の一人小柄痩せた老人で、関東の埴輪を統括していた。ヘリコプター操縦などもこなせる。黒蜜達のために働いていたが、終盤不老不死に魅せられたのか、暴徒率いて赤帝の城を襲撃するアニメ版では神楽の長であり、花月によって殺害される。絵の心得あったらしく、酒槽にも彼の絵が置かれていた。 沙仁輪 声 - 藤田淑子 埴輪を率いる埴輪王の一人。黒い和服着た老女の姿をしている。クロウ抱いている黒蜜への思い明確にしてやるなど、様々な行動取っていたが、実は黒蜜老化した姿であり、赤帝同じく正体偽っていたのだったアニメ版では神楽出身で、花弁を使う特殊な力を持っていた。しかし、花月との戦い敗北し黒蜜の腕の中で息を引き取った歌留多(かるた) 声 - 藤原啓治 埴輪の一員ロングコートスーツ姿という、古いアメリカ刑事ドラマ主役のような風体をしている。しかし、その正体白王軍スパイであり、沙仁輪とトンバ捕まえるために白王軍を埴輪の本拠地入れてしまう。コミック版ではライ同じくただの人ではなく長年戦闘身体の殆どを義肢変えている。 アニメでは最初から埴輪の一員で、強い仲間求めている内にクロウ出会う以降クロウ行動を共にして生き残っている。しかし、その後赤帝の城に突入する際、腹部にけがをし、そのまま絶えた久遠(くおん) 声 - 入野自由 埴輪の一員。顔を布で隠しており、人を雇ってクロウを襲わせた。クロウ達が白王軍捕まった際にライと共に潜入し、沙仁輪を救出している。実は黒蜜作ったもう一人吸血鬼で、その首から下は不完全なクロウのために使われる筈だった。大和坊と同じく黒蜜強く惹かれ、そのためにクロウ憎んでいた。 アニメでは赤帝軍によって誕生したクロウクローン。顔を隠している訳ではなくライ歌留多とも面識があった。また、原作ではクロウ同じく日本刀使っていたが、こちらでは拳銃使っている。普段無口だが、赤帝突入前に歌留多子供の頃好きだったアニメの話をしたときに、素早く食いつくという、意外な一面見せた

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埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 14:26 UTC 版)

秋常山古墳群」の記事における「埴輪」の解説

細辺化した埴輪片が約300点出土。円筒埴輪朝顔形埴輪2種で、破片数比で225:64重量比で4927:2848。いずれも墳丘土層もしくは造成土に含まれ原位置樹立する資料はなく、その痕跡を示す遺構検出されていない

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埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 18:55 UTC 版)

五色塚古墳」の記事における「埴輪」の解説

墳丘表面では、墳頂・テラスの各段に円筒埴輪列が巡らされる。埴輪列は10メートル18程度とし、円筒埴輪5-6本に1本の割合朝顔形埴輪が、いずれも墳丘と平行に置かれる。各段計3重に巡らされる埴輪の総数は2,200程度推計される。検出された埴輪は全て黒斑有する。また円筒埴輪は4条突帯5段構成5条突帯6段構成2型で、高さはそれぞれ100センチメートル114センチメートル異なるが、突帯間隔は約17.5センチメートル共通する。なお、同様の埴輪列は一部周濠外堤でも見つかっている。 近年復元整備に際しては、これらの埴輪は後円部前方部ともにレプリカを置く形で再現されている。なお、五色塚古墳円筒埴輪同様の埴輪は、西隣の小壺古墳のほか、歌敷山東古墳歌敷山西古墳舞子遺跡幣塚古墳でも検出されている。

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埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 15:38 UTC 版)

大神 (ゲーム)」の記事における「埴輪」の解説

100年前神州平原出現する、埴輪の形をした妖怪無理矢理殉死させられ戦士の魂が埴輪に宿り妖怪になった

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埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/27 04:27 UTC 版)

綿貫観音山古墳」の記事における「埴輪」の解説

横穴式石室開口部から前方部にかけて中段テラス配列され形象埴輪は、新首長首長継承儀礼ではないか考えられている。あぐらをかいて座している男子容器差し出女子、そのそばに三人の女子、靫(ゆぎ)を背負男子三体集団中核集団になっている。さらに、付き従う皮袋をもつ女子威儀を正し女子盛装男子甲冑武人農夫、盾を持つ人などが続いている。この中場面離れた前方部飾り馬並べられ後円部頂には複数家形埴輪動物埴輪器財埴輪立てられている。 埴輪群像祭礼場面) 埴輪群像参列場面) 埴輪群像(馬列) 円筒埴輪朝顔形埴輪

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埴輪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/13 23:55 UTC 版)

諏訪古墳」の記事における「埴輪」の解説

埴輪は地元近辺焼いて作られたもので、関西方面の埴輪と同じく、肩の直径20上の縁で30、高さが40ほどある。他にあさがお型、つぼ型の埴輪も出土している。人形動物型埴輪よりも古い時代の物である。

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埴輪

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 12:32 UTC 版)

和語の漢字表記

(はにわ)

  1. はにわ」を参照

「 埴輪」の例文・使い方・用例・文例

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