釣り 釣りの概要

釣り

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/11 06:36 UTC 版)

現代では道具としては釣り針釣り糸釣り竿などを使い、釣り針に疑似餌をつけて行うことが一般的である。

釣りの形態

食用魚を狙ったものの他、釣り自体を楽しむゲームフィッシング、種類を問わない雑魚釣り(Coarse fishing)などがある。

海釣りと川釣り

釣りをおこなう場所によって海釣りと川釣りに大別される[1]。ひとつは、「釣りを行う場所」で分類する方法があり、海釣り川釣りに大別される[1]。海釣りは、磯釣り(いそづり)、船釣り(ふなづり)などに下位分類することができる[1]。川釣りは、渓流地の釣り(渓流釣り)、低地の釣りなどに分類することができる[1]

なお、対象魚によっても分類されている。

漁業と遊漁

漁業

漁業は漁法によって漁業・釣漁業・雑漁業の3種に分けられる[2]。釣漁業には手釣、竿釣、機械釣、曳縄釣、立縄釣、延縄がある[2]

なお、針に引っかけて漁獲する空釣は釣漁業ではなく雑漁業に分類される[2][3]

遊漁

大正時代の竹で組んだ釣り場

もともとは食料を得るための「釣り」であるが、次第に遊びの要素を濃くしていき、今日の日本では釣り人口2000万人とまで言われるようになってきている[4]。スポーツとしての釣りのことを、ゲームフィッシング、スポーツフィッシングなどと呼ぶこともある[5]

食用になる魚を対象魚とする場合もあれば、魚釣りの過程を楽しむための遊漁もあり、後者の場合には、その場で釣った魚を再放流すること(キャッチ・アンド・リリース)が行われる場合もある。

歴史

骨で作られた石器時代の釣り針

釣りの起源は少なくとも約4万年前の旧石器時代まで遡ることができる。娯楽を目的とする釣りも古代中国大陸古代ギリシア古代ローマなどで古くからみられた[1]

ヨーロッパでは中世になって遊漁(遊びの釣り)が目覚ましい進展をみせた[4]。イギリスではアンブロズ司教など釣り好きの聖職者が輩出し、魚や釣りの本も相次いで出版され、1494年のイギリスではジュリアナ・バーナーズ英語版という女性による「世界で最初の釣り入門書」とされている本が出版されている[4]

1653年には、釣りの聖書ともされるイギリスのアイザック・ウォルトンの『釣魚大全』(The Compleat Angler)が出版された[4][注釈 1]。これには「静思する人の行楽」という副題がついており、中世ヨーロッパ人の趣味への探求心が溢れている[4]

1900年のパリ・オリンピックでは釣りが競技種目の一つとして採用され、釣果が競われた。

日本

日本でも、石器時代の遺跡から骨角器の釣針が見つかる。日本では縄文時代に釣り針が出土しており、刺突具で魚を捕えることと併用して、食糧を得るために用いていた。 奈良時代平安時代には、貴族たちの間で行われていた[1]江戸時代ごろから、さかんに一般庶民の間でも趣味として行われるようになった。江戸時代は数百年にわたり大きな戦争のない日々が続いたので遊びが盛んになったわけであるし、特に江戸の街には水運網、水路網が張り巡らせてあったので、釣り場がいたるところにあったから、江戸の庶民によって盛んに行われた。

近年の日本では「釣り人口、2000万人」と言われるまで、趣味で釣りを行う人々の数が増えている[4]。2019年に発生した新型コロナウイルスにより、屋外で感染リスクが低く、手軽に楽しめるとして人気がでた[6]


注釈

  1. ^ Amazonで釣魚大全と入力すると]、2020年時点で、平凡社版、角川選書版など4種類ほどの版が入手可能だと表示されており、そこにはAmazonのKindle版も含まれておりkindle利用者なら一瞬で入手できる(Amazonの『釣魚大全』kindle版のページ1653年に出版された本が、今でも版を重ね、普通の人々に読まれている、というのはある意味、驚異的なことである。
  2. ^ 安全な環境に見え、たしかに磯釣りよりは安全なことは多いと言えるが、防波堤釣りは、数日~数週間に一度、不意を突くように、突発的に起きる高波には要注意。全身ずぶぬれになったり、荷物を流されたり、運が悪いと波にさらわれ命を落とす。
  3. ^ 磯や浜など、いかにも人がいそうな場所から離れた場所に足場を組むと、魚も、まさか人がいるはずはない、と油断するらしく、魚がかかりやすくなる、と言われている。
  4. ^ なお渓谷渓流というものは、カヤックを趣味とする人々のフィールドでもある。同じフィールドを仲良く共有することが望まれている。渓流を釣り人だけで独占できないからといって、カヤック乗りに向かって怒鳴ったりするのは、重大なマナー違反、最低の行為である。

出典

  1. ^ a b c d e f ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. “釣り”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2022年8月2日閲覧。
  2. ^ a b c 洋上風力発電等における漁業協調の在り方に関する提言”. 社団法人海洋産業研究会. 2020年6月27日閲覧。
  3. ^ 漁業種類分類(神奈川県)”. 神奈川県. 2020年6月27日閲覧。
  4. ^ a b c d e f 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ). “釣り”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2022年8月2日閲覧。
  5. ^ 「スポーツフィッシングの意味とその歴史(釣り人からの質問に答えて)」”. Japan Game Fish Assosiation. 2022年8月2日閲覧。
  6. ^ “釣りの人気がV字回復? 魚との駆け引きが超魅力=釣人割烹”. 週刊エコノミスト Online (毎日新聞出版). (2021年5月17日). https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210525/se1/00m/020/057000c 2022年6月25日閲覧。 
  7. ^ a b c d e f g 海釣り用語集”. daiwa. 2013年1月11日閲覧。
  8. ^ 「T字式 図解早わかり つり入門百科 著者土橋鑛造」290から296頁
  9. ^ 「釣り穴場」鹿島港南防波堤 後を絶たぬ侵入者 茨城 産経新聞 5月29日(水)7時55分配信
  10. ^ ストローなど使い捨てプラスチック禁止=EUが規制案”. jiji.com (2018年6月2日). 2018年6月4日閲覧。
  11. ^ 日本国語大辞典,世界大百科事典内言及, 百科事典マイペディア,デジタル大辞泉,精選版. “禁漁期とは” (日本語). コトバンク. 2022年6月6日閲覧。
  12. ^ a b Magazine, Smithsonian. “The World’s Greatest Angling Authors Went by Names Like ‘Badger Hackle’ and ‘Old Log’” (英語). Smithsonian Magazine. スミソニアン博物館. 2022年6月5日閲覧。
  13. ^ 一本釣り”. 三省堂『大辞林』第三版. 2020年2月21日閲覧。
  14. ^ a b c 精選版 日本国語大辞典. “陸釣・岡釣”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2022年8月2日閲覧。
  15. ^ ネット釣り師もツライよ…なんの目的で?内幕は?緻密な計算と徹底した気の使いよう”. Business Journal (2014年5月23日). 2022年8月2日閲覧。





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