視覚
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視覚とは、いわゆる五感のひとつであり、光のエネルギーが網膜上の感覚細胞に対する刺激となって生じる感覚のことである[3]。「視覚」という言葉は、形態覚、運動覚、色覚、明暗覚などの総称として用いられている[3]。
視覚によって、外界にある物体の色、形、運動、テクスチャ、奥行きなどについての情報、物体の位置関係のような外界の空間的な情報などが得られる。また、自己の運動に関する情報も視覚から得られ、時に視覚誘導性自己運動感覚などを引き起こす原因ともなる[4]。
脊椎動物の神経系では、可視光は網膜において符号化され、外側膝状体 (LGN) を経て大脳皮質において処理される。[5]
本稿ではヒトを中心に、動物の視覚のみを扱う。脊椎動物(ヒトを含む)、節足動物(昆虫、甲殻類)、軟体動物(タコ、イカ)など、多くの動物が視覚を持つ。
なお、視覚を用いて認識することを「見る(みる)」といい[6]、転じて、「読む」「会う」「試す」などの意味もある(「試す」の意味での「見る」は、一般的には仮名書きされる)。遠くから大局を眺める、というニュアンスや、あるいは、深い認識の過程(いわゆる「心の目」)のほうを積極的に使う、といったニュアンスを含む場合は「観る」とも書く。
- ^ 文部省 著、日本心理学会 編『学術用語集 心理学編』日本学術振興会、1986年。ISBN 4-8181-8602-3。
- ^ 文部省 著、日本動物学会 編『学術用語集 動物学編』(増訂版)丸善、1988年。ISBN 4-621-03256-9。
- ^ a b c 新村 出 編『広辞苑』(第5版)岩波書店、1998年、1141頁。ISBN 978-4000801119。
- ^ 日本認知科学会編『認知科学辞典』共立出版 ISBN 4-320-09445-X p.54 北﨑充晃「ヴェクション」
- ^ コンピュータビジョンでは、光センサーからの光情報の入力をもとにした処理が行われる。
- ^ 新村 出 編『広辞苑』(第5版)岩波書店、1998年、2582頁。ISBN 978-4000801119。
- ^ アリストテレス『感覚と感覚されるものについて』に引用される。DK.B17
- ^ Finger, Stanley (1994). Origins of neuroscience: a history of explorations into brain function. Oxford [Oxfordshire]: Oxford University Press. pp. 67-69. ISBN 978-0-19-506503-9. OCLC 27151391
- ^ 『ティマイオス』45b-46b
- ^ a b 持田辰郎 (2009). “アルハゼンとケプラーにおける視覚像 : ケプラーの残した問題とデカルト・1”. 名古屋学院大学論集 人文・自然科学篇 45-2: 12 .
- ^ (科学の扉)光もたらす人工視覚/網膜を刺激 脳に画像情報■「顔判別」めざす『朝日新聞』朝刊2018年11月26日(扉面)2019年9月23日閲覧
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