實體とは? わかりやすく解説

じっ‐たい【実体】

読み方:じったい

そのもの本当の姿。実質正体。「—のない想像上人物

《(ギリシャsia/(ラテン)substantia/(英)substance多様に変化してゆくものの根底にある持続的自己同一的なもの。アリストテレスでは具体個物デカルトではそれ自身によって存在し、その存在のために他のなにものも必要としないもの、カントでは現象認識するための範疇(はんちゅう)にすぎないとされた。→属性


じっ‐てい【実体】

読み方:じってい

[名・形動まじめで正直なこと。また、そのさま。実直

見たところ—な感心な青年(わかもの)であった」〈独歩正直者


実体

読み方:ジッテイ(jittei)

誠実。まじめ。


実体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/01 16:45 UTC 版)

実体(じったい、: substance, : substantia, 古希: οὐσία ; ousia)は、古代ギリシアから使われている古典的な哲学用語。文脈によって様々な意味をもつが、基本的には「真に存在するもの」を意味する。


  1. ^ なお、仏教においては、とりわけ「空」を主張した学派によって、同様の論理から、しかしエレア派のように生成変化が否定されるのではなく、主語・実体・実在が否定され、状態・様態・生成変化・関係性のみがあるとされた。般若心経では「色即是空」と説かれる。これは、かたちづくられたものには実体はないこと、他によって存在しているものであり、縁起していることを意味している。対極的ながら龍樹パルメニデスの議論には共通点も多い。
  1. ^ 『新版 アリストテレス全集 第1巻 カテゴリー論 命題論』内山勝利、神崎繁、中畑正志、岩波書店、2013年、97頁。
  2. ^ a b c d 中畑正志 著「移植、接ぎ木、異種交配――「実体」の迷路へ」、村上勝三・東洋大学国際哲学研究センター 編『越境する哲学:体系と方法を求めて』春風社、2015年、223-228頁。ISBN 9784861104787 
  3. ^ Écrits de linguistique générale. Gallimard. (2008, cop. 2002). ISBN 2070761169. OCLC 781224141. http://worldcat.org/oclc/781224141 


「実体」の続きの解説一覧

実体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/21 02:47 UTC 版)

書誌レコードの機能要件」の記事における「実体」の解説

FRBRにおいて利用者関心対象となる実体は、全部10定義され3つのグループ分類される第1グループ - 知的芸術的な創作である実体 - 著作work)、表現形(expression)、体現形(manifestation)、個別資料item第2グループ - 実際に製作や頒布管理を行う実体 - 個人person)および団体corporate body第3グループ - 主題に関する付加的な実体 - 概念concept)、物(object)、出来事event)、場所(placeFRBRではこのうち第1グループのみ詳細な分析行い、第2、第3グループに関して必要性認識しているものの詳細な分析行っていない。 著作とは知的芸術的創造であり、抽象的な実体である。物理的な実体ではなく表現限定しない作品のことである。例えシェークスピアオセロであれば原文であろう邦訳版であろうと、著作としては「オセロ」という同一の実体である。「オセロという作品は…」と述べるときに特定のテキスト指してはおらず抽象的なオセロという作品」に言及しているのである著作表現形を通じて形となる。言い換える表現形は著作実現である。表現形が具体的な形物理的な存在として現れたものを体現形と呼ぶ。そして個々体現形を個別資料と呼ぶ。すなわち、知的芸術的創造である著作表現をもって実現され体現形で具体化される体現形で具体化され著作単一例示個別資料である。FRBRでは著作という抽象的な概念明確に定義し物理的な実体である出版物との関連性を示すことに着目している。 例えば、アガサ・クリスティAnd Then There Were Noneが「そして誰もいなくなった」として邦訳された場合、これは同一著作異なる表現形で表されたことになる。またハードカバー発刊されいたものが、内容変わらず文庫版発売され場合は、同一著作同一表現形で表されているが、異な体現形で表されたことになる。翻案改作などにより著作大きな知的芸術的創造加わった場合は、その著作を元となる著作とは異なった新たな著作とみなす。 FRBRによる表現形の定義は「英数字による表記記譜振付け音響画像、物、運動等の形式あるいはこれらの形式組み合わせとなっている。字義通り解釈するアルファベット以外の文字書かれ文章表現形とみなされなくなってしまう。 著作A:○○表現A-A○○○(原文体現A-A-A○○○(原文ハードカバー版個別資料A-A-A-A○○○(原文ハードカバー版)、状態良好表現形A-B:○○○(邦訳版体現形A-B-A:○○○(邦訳ハードカバー版個別資料A-B-A-A:○○○(邦訳ハードカバー版)、状態良好体現A-B-B○○○(邦訳文庫版個別資料A-B-B-A○○○(邦訳文庫版)、欠落あり。 個別資料A-B-B-B:○○○(邦訳文庫版)、状態良好

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実体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:47 UTC 版)

デイヴィッド・ヒューム」の記事における「実体」の解説

なお同様の議論において、実体の観念は、個々印象連想による主観的な結合客観において支えるべき何ものかとして、単に想定されたものであるとしている。

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実体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 10:43 UTC 版)

ヴァイシェーシカ学派」の記事における「実体」の解説

実体(dravya)は以下のように分けられる。 地 (pṛthivī) pas) 火 (tejas) 風 (vāyu) 虚空 (ākāśa) 時間 (kāla) 方向 (dik) アートマンtman) 意(マナス) (manas)

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実体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/30 08:01 UTC 版)

おひとがし」の記事における「実体」の解説

低温のために固まらなかった火砕流堆積物地下水の浸食により穴があき、突然崩落して出来た窪地、すなわちシラスドリーネのこと。表面的に固まった土壌にみえるが、豪雨がくると陥没してしまう地質熊本県全体散らばっているが、特に菊陽町大津町西原村など、阿蘇中流域に多い。

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実体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 23:18 UTC 版)

前庭皮質」の記事における「実体」の解説

前庭皮質領域総称である。近年の研究により前庭情報受け取領野具体的な位置機能解明され始めている。 頭頂葉-島前性皮質(parieto-insular vestibular cortex、PIVC) posterior insular cortex area (PIC) VIP野(ventral intraparietal area

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実体

出典:『Wiktionary』 (2021/11/24 13:21 UTC 版)

この単語漢字
じつ > じっ
第三学年
たい
第二学年
慣用音 呉音

発音

名詞

(じったい)

  1. 実質有する事物
    • 実体のない話。
    • 実体経済
  2. そのまま状態のもの。実物どおりのもの。
  3. (哲学) 事物性質などを根拠づけつつ、同一性保って自存するもの。真に実在するもの。本質
  4. (化学) 分子実体
  5. (計算機科学) 参照関連づけを受けるデータ意味まとまりエンティティ

名詞・形容動詞

(じったい または じってい)

  1. まじめ実直律儀

活用

名詞

(じつたい)

  1. (数学) 形式的に実な体 (wp)のこと。

「 実体」の例文・使い方・用例・文例

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