そして誰もいなくなった
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『そして誰もいなくなった』(そしてだれもいなくなった、原題: And Then There Were None)は、1939年にイギリスで刊行されたアガサ・クリスティの長編推理小説である。
注釈
- ^ 数藤康夫・編『アガサ・クリスティー百科事典』に「文字通りの傑作だが、童謡ミステリの最高峰でもある」と記されている[1]。
- ^ マザーグースは原則として作者不詳の伝承童謡であるが、現実としてこの童謡は他にも作者が明らかな「きらきら星」などと合わせて多くのマザーグース集成本に採用されている。
- ^ 平野敬一著『マザー・グースの唄 イギリスの伝承童謡』(中公新書、1972年)の中で「作者や発表時期がはっきり確認できる比較的新しい作品のいくつかが、伝承童謡の仲間入りをしている」と記され、この童謡がその1例として紹介されている。
- ^ 他の4作には『エンド・ハウスの怪事件』『晩餐会の13人』『謎のエヴァンス』『ABC殺人事件』が挙げられている[30]。
- ^ 『土曜プライム』枠外で放送された。
- ^ 撮影は2016年12月20日から2017年2月13日にかけて行われた。
- ^ 『アガサ・クリスティ 二夜連続ドラマスペシャル パディントン発4時50分〜寝台特急殺人事件〜』ではラストシーンで主人公の天乃瞳子が乗る列車と相国寺の乗る列車とが並走し邂逅するだけで相国寺には役割はなく、相国寺の登場は翌日3月25日放送の『大女優殺人事件〜鏡は横にひび割れて〜』の前振りに過ぎない。
- ^ 放送直前の3月14日に亡くなったため本作が遺作となった。
- ^ 作中で歌われているのはアメリカの歌詞であり、イギリスでは歌詞が異なり「鋳かけ屋、仕立て屋、兵隊、船乗り、金持ち、貧乏人、乞食、泥棒」と歌われる。
- ^ 双生児の入れ替えがこの作品のメイントリックであることを、作品の冒頭で作者自身が明らかにしている。
- ^ 作品中では、明治の中ごろまで四国の田舎に残っていた「悪党の数え歌」「鬼の数え歌」などと言われるものだと説明されている。
- ^ 『11人目の小さなインディアン』の改訳題。
- ^ TVオリジナルエピソード。後に行われた人気投票で全作品中2位となった。
- ^ 同様に『最後の事件』のシャーロック・ホームズと『エジプト十字架の謎』のアンドルー・ヴァンの肖像画も死体同様に切り裂かれ、この3人の共通点が事件の重要なヒントとなる。
出典
- ^ 数藤康夫・編『アガサ・クリスティー百科事典』(ハヤカワ文庫)の「26 そして誰もいなくなった」参照。
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- ^ And Then There Were None: A Novel (Mass Market Paperback) - Amazon.com
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- ^ 「死人島」、清水俊二訳、スタア社(雑誌『スタア』)、1939年
- ^ 『そして誰もいなくなった』、清水俊二訳、早川書房(ハヤカワ・ポケット・ミステリ 196)、1955年6月
- ^ Christie, Agatha 著、青木久惠 訳『そして誰もいなくなった』早川書房、2010年。
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- ^ 1971年の投票は『ゴルフ場の殺人』(創元推理文庫、1976年)巻末解説を、1982年の投票は乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10 (6) 『アクロイド殺害事件』(集英社文庫、1998年)巻末解説を、各参照。
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- ^ 『ゴルフ場の殺人』(創元推理文庫、1976年)巻末解説、および『終りなき夜に生れつく』(ハヤカワ・ミステリ文庫版)巻末「クリスティーお気に入りの自作」参照。
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- ^ 『真説 金田一耕助』(横溝正史著・角川文庫、1979年)「「獄門島」懐古 II」参照。
- ^ 『ダブル・ダブル』(エラリイ・クイーン著・ハヤカワ文庫、1976年)の巻末解説参照。
- ^ 『悪魔の手毬唄』(横溝正史著・角川文庫旧版、1971年)の大坪直行による巻末解説、および『横溝正史読本』(小林信彦編・角川文庫、2008年改版)「『悪魔の手毬唄』と『仮面舞踏会』」参照。
And Then There Were None
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 00:26 UTC 版)
「そして誰もいなくなった」の記事における「And Then There Were None」の解説
1943年にアガサ・クリスティ自身が脚本を書いたイギリスの戯曲である。原作小説とあらすじが異なり、童話の歌詞の最後の文を「He got married and then there were none」に変更して、フィリップ・ロンバードとヴェラ・エリザベス・クレイソーンの登場人物の罪状を修正した上で、2人が生き残る脚本となっている。
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And Then There Were None
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「そして誰もいなくなった」の記事における「And Then There Were None」の解説
1945年に20世紀フォックスが制作したアメリカの映画。邦題は「そして誰もいなくなった」。アガサ・クリスティ脚本の戯曲と同じく2人の登場人物が存命する脚本となっている。DVDが発売されている。
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And Then There Were None
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「そして誰もいなくなった」の記事における「And Then There Were None」の解説
2015年にBBC One系で放送されたイギリスのテレビドラマ。アガサ・クリスティ誕生125周年を記念して製作された。
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