名探偵ポワロとは? わかりやすく解説

名探偵ポワロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/08 05:59 UTC 版)

名探偵ポワロ』(めいたんていポワロ、原題:Agatha Christie's Poirot、2003年以降の第9シリーズからはAgatha Christie:Poirotに変更されたが日本版の題名は変わらず)は、1989年から2013年にかけて、イギリスのロンドン・ウィークエンド・テレビ(London Weekend Television)が主体となって制作した、アガサ・クリスティ原作、探偵エルキュール・ポワロ[注 1]を主人公としたテレビドラマ。


注釈

  1. ^ 一般的には日本での原作の販売権を持つ早川書房が使用する「ポアロ」表記を用いるが本作は「ポワロ」表記
  2. ^ ドラマ化に向かない小品や、他の原作と要素が被るもの、戯曲などは映像化されていない。
  3. ^ a b [5]。作中のせりふ等から明らかになるものとしては、初期の短編『消えた廃坑』では、登場人物がホテルの宿帳に記載した日付(8/2/35)から1935年8月の事件であることがわかる。『あなたの庭はどんな庭』では毎年5月に開かれるチェルシーフラワーショーの1935年度の垂れ幕が見られる。『ポワロのクリスマス』では「1896年」の「40年後」とのキャプションが出ていることと作中の人物の台詞から、1936年のスペイン内戦勃発後のエピソードであることが明らかにされている。『100万ドル債券盗難事件』では1936年のクイーン・メリー号の処女航海途上で事件が起こる。『黄色いアイリス』では、「2年前」に死亡した女性の没年が「1934」と刻まれている。『負け犬』の冒頭に登場するベルリンからの手紙の消印は「18 6 36」となっている。『死との約束』では、「1937年 シリア」のキャプションが冒頭に登場し、また、『杉の柩』では、劇中に登場する新聞記事から最初の事件が1937年9月半ばに発生したことがわかる(このとき売られていた新聞は同年7月に亡くなったジョージ・ガーシュウィンの特集記事を組んでいた)。『オリエント急行の殺人』では劇中の台詞から、『象は忘れない』ではキャプションから、捜査が1938年に行われていることが明かにされている。他にも登場する資産家が「もうすぐドイツが戦争を起こす。そうすれば真っ先にベルギーがまた征服される。手間はかからんだろうね」(『負け犬』)と発言する、進歩的な青年貴族が「失業者があふれ、ドイツじゃ扇動政治家が台頭しているのに、騒ぎになるのは親友の婚約者を取った話」と嘆く(『ナイルに死す』)など、1930年代の不穏な情勢を伝えるエピソードも多い。ポワロの最初の事件として知られる『スタイルズ荘の怪事件』は第1次大戦中の設定。入院した病院でヘイスティングスが見ているニュース映画として1917年6月7日のフランドルでの戦闘(メシヌ高地の戦い)が映写されており、事件は1917年6月19日発生したとの設定。なお、最終作「カーテン」は、ポワロの手紙に書かれた日付から1949年10月に設定されていることがわかる。
  4. ^ 橋本達典「アガサ・クリスティー特集 熊倉一雄Special Comment」『ジェイコムマガジン』第21巻第9号、ジェイコム東京、23頁。 
  5. ^ 特別番組の日本語版キャストは小宮和枝多田野曜平などテアトル・エコー(ポワロ役・熊倉一雄が主催する劇団)のメンバー。演出は「青列車の秘密」など4話を担当した高橋剛による。
  6. ^ 正確にはバトラー(butler)ではなくヴァレット(valet: 従者)。
  7. ^ 第62・63話
  8. ^ 第64話
  9. ^ 第65話
  10. ^ 第66話・68 - 70話
  11. ^ 第67話
  12. ^ 第10シリーズのみ「音声」でクレジット。
  13. ^ 第10シリーズまでは録音担当のクレジットなし。
  14. ^ 第58・60・65話
  15. ^ 第59・61 - 64話
  16. ^ 第9シリーズまで
  17. ^ 第10シリーズ以降
  18. ^ 第8シリーズまでは制作統括のクレジットなし。
  19. ^ 第62 - 64話
  20. ^ 第65話
  21. ^ 本作のみ、ほぼ完全なオリジナル作品(原作からは一部キャラクターのみ流用)
  22. ^ NHK初回放送時には「25年間ご覧いただき ありがとうございました」というテロップが最後に表示された。

出典

  1. ^ Interview: Dillin, John. "The Actor Behind Popular `Poirot'" - The Christian Science Monitor. - March 25, 1992.
  2. ^ Interview: Dudley, Jane. "Award-winning actor David Suchet plays Robert Maxwell in a gripping account of the dramatic final stage of the media tycoon's life" - BBC.
  3. ^ Interview: Dudley, Jane. "Inside the mind of a media monster" - The Yorkshire Post. - 27 April 2007.
  4. ^ J D Hobbs. “Suchet's Poirot”. Poirot.us. 2009年3月3日閲覧。
  5. ^ 英国映画協会による「Agatha Christie's Poirot」の解説”. Screenonline.org.uk. 2009年3月3日閲覧。
  6. ^ 名探偵ポワロシリーズ”. スタジオ・エコー. 2022年6月3日閲覧。
  7. ^ 名探偵ポワロシリーズ コレクション”. audiobook.jp. 2022年6月3日閲覧。


「名探偵ポワロ」の続きの解説一覧

名探偵ポワロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/10 22:58 UTC 版)

クリスマス・プディングの冒険」の記事における「名探偵ポワロ」の解説

ポワロ役はデヴィッド・スーシェ吹き替え熊倉一雄ポワロもの5編すべてが映像化されている。

※この「名探偵ポワロ」の解説は、「クリスマス・プディングの冒険」の解説の一部です。
「名探偵ポワロ」を含む「クリスマス・プディングの冒険」の記事については、「クリスマス・プディングの冒険」の概要を参照ください。


名探偵ポワロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 03:51 UTC 版)

ポアロ登場」の記事における「名探偵ポワロ」の解説

ポワロ役はデヴィッド・スーシェ本作収められているエピソード全て映像化されている。 ただし、「謎の遺言書」の内容はほぼ完全なオリジナル作品となっている。

※この「名探偵ポワロ」の解説は、「ポアロ登場」の解説の一部です。
「名探偵ポワロ」を含む「ポアロ登場」の記事については、「ポアロ登場」の概要を参照ください。

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