解離性同一性障害
多重人格障害(MPD)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/19 05:57 UTC 版)
「内的自己救済者」の記事における「多重人格障害(MPD)」の解説
患者が7歳以前に解離してしまった場合をMPDと呼び、8歳以降に解離してしまった場合をDIDと呼ぶ。アリソンのMPDの定義においては、最初の解離は心の二つの部分が離れることであり、それは理性的自己(Intellectual Self)と感情的自己(Emotional Self)の解離である。患者が強いトラウマに直面したときに、彼女(または彼)の理性的自己は、生命を維持する目的で感情的自己から離れる。患者の感情的自己(Emotional Self)は同時に基本人格(Original Personality)であるが、体と脳から離れて安全な場所に隠されて眠りにつく。そしてそこではEmotional Self からすべての「性格的要素」がはぎ取られてしまう。理性的自己(Intellectual Self)はISH と変じ様々な交代人格を創造し始める。これらの交代人格は患者の感情的自己=基本人格がこれから先成長する過程で獲得するであろう「性格的要素」から作られる。 ISH が最初に作成するのはFalse Front という交代人格である。安克昌と三條典男は「日常人格」と言う訳を当てたが、基本人格でない主人格と考えれば判りやすい。この人格は強いストレスをやり過ごして日常を暮らせるようにプログラムされている。しかしこの主人格(False Front)は怒りの感情を表現するようにはデザインされていないために、虐待や強いストレスが続いているとその怒りを処理するための新しい人格が作成される。これが怒りの交代人格(Persecutor Alter)である。この交代人格は反社会的な仕返しを行うので、ISH は救済者人格(Rescuer)を作成する。救済者人格は怒りの交代人格が引き起こす困った事態のつじつまを合わせたり、必要なところに通報したりして事態を解決しようと試みる。
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