里とは? わかりやすく解説

さと【里】

読み方:さと

(「郷」とも書く)山中田園地帯などで、人家集まって小集落をなしている所。ひとざとむらざと村落。「山から—へ下る」

(「郷」とも書く)都に対して田舎また、ふるさと在所。「—のわらべ」

妻や奉公人などの生家実家。「正月—に帰る

養育費出して子供預けておく家。「—に出す」

おいたち育ち素姓(すじょう)。お里

くるわ。遊里。「—ことば」

素人寄って読めぬ—の文」〈柳多留・七〉

宮廷を「うち」といったのに対して宮仕えする人が自家をいった語。

内裏(うち)にても—にても、昼はつれづれ眺め暮らして」〈源・若紫

に対して俗世間

律師(りし)、山ごもりして—に出でじと誓ひたるを」〈源・夕霧

律令制地方行政区画の一。→里(り)


り【里】

読み方:り

[音](呉)(漢) [訓]さと

学習漢字2年

[一]〈リ〉

。さと。「郷里村里遊里

いなか。民間。「里謡

縦横に通る筋道。「条里制

距離の単位また、道のり。「里程海里五里霧中千里眼

[二]〈さと(ざと)〉「里親里心人里村里山里

名のり]さとし・のり

難読巴里(パリ)


り【里】

読み方:り

尺貫法距離の単位。1里は36町で、3.927キロ令制では300歩(ぶ)をいい、6町すなわち654メートルにあたる。

律令制で、地方行政区画最小単位大化の改新によって設置されたもので、養老令規定では、50戸を1里として里長(さとおさ)を置き、2里以上20里以下で1郡とし、数郡で1国とした。霊亀元年715)に敷かれ郷里制(ごうりせい)では、それまでの里を郷(ごう)と改称

条里制で、1辺6町(約654メートル四方一区画。里の各辺を1町ごとに六等分し36の坪に分けた


読み方:リ(ri

(1)律令制においては地方行政小区域50戸の地。道程では1里=5町。
(2)中世の1里=36町。
(3)明治2年からは3.9273キロメートル


読み方:さと

  1. 遊里遊廓をいふ。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

読み方:サトsato

所在 埼玉県鳩ケ谷市


読み方:サトsato

所在 大分県大分市


読み方:サトsato

所在 鹿児島県大口市


読み方:サトsato

所在 新潟県阿賀野市



読み方:サトsato

所在 滋賀県大津市



読み方:サトsato

所在 兵庫県淡路市


読み方:サトsato

所在 和歌山県和歌山市



地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

駅名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

読み方
さと
さとざき

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/22 22:52 UTC 版)


笠寺一里塚
尺貫法
長さ
SI 500 m(中国
約3927.2727 m(日本
定義 (1/2)km(中国)
36(日本)
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(り)は、尺貫法における長さ単位である。現在の中国では500 m、日本では約3927.2727 m = 約3.9 km、朝鮮では約400 mに相当する。

中国

里は元々は古代中国の代における面積の単位であり、300四方の面積を表していた[1][2]。のちにこの1辺の長さが距離の単位となった。

周・の1歩は1.3 m余りであったと推定され、したがって1里の長さは400 mほどであった。のちに1歩を5、360歩(=1800尺)を1里とし、この関係がまで続いたが、時代によって1尺の長さが変動したため、1里の長さもそれにしたがって変化した。清の営造尺とメートル法の関係は清朝滅亡後の1915年に定義され、1尺=32 cmであったため、1里は576 mだった。

国民革命後の1929年にこの値は廃止された。新たに定義された市制では、1里=12 km=500 m=1500尺とした。キロメートルにも「里」の字を宛てたため、区別のために前者を市里、後者を公里という。

日本

古代

日本にも中国の「里」が伝えられ、律令制では、大宝律令で「里 = 5 = 300」と規定されていた[3]

当時の尺は、現存するものさしの実測によれば曲尺( 100033 cm ≒ 30.3 cm)より2 – 3 %短いため、歩・町も同じ比率で短くなる。当時の1里はおよそ533.5 mであったと推定されている[4]

中世・近世

律令制崩壊後は時代や地域によって様々な里が使われるようになったが、おおむね5町(≒545 m)から6町(≒655 m)の間であった。なお本節では、明治に定められた「1町 = 120011 m ≒ 109 m」の比をさかのぼって使う。

ただ、「里」は長い距離であるので、直接計測するのは困難である。そこで、半時(約1時間)歩いた距離を1里と呼ぶようになった。人が歩く速度は地形や道路の状態によって変わるので、様々な長さの里(36町里、40町里、48町里など)が存在することになるが、目的地までの里数だけで所要時間がわかるという利点がある。しかし、やはりこれでは混乱を招くということで、豊臣秀吉が36町里(≒3927 m)に基づく一里塚を導入し、1604年徳川家康が子の秀忠に命じて全国に敷設させた(ただし実際には、独自の間隔で敷設されていた各地の里が完全に置き換えられることはなかった)。

1里を36町と定めたのは織田信長という説があるが誤りで[5]、それ以前にも「東大寺造立供養記」(1196)[6]・『平家物語』(13世紀)[6]・『太平記』(14世紀)[6]・『富士の道記』(1432ごろ)[5]に用例がある。

このように、もっぱら6町の里と36町の里が併存し、「小道(こみち)」「大道(おおみち)」や「大里」「小里」などと区別した。また、小道は東国で使われたため「坂東道」「東道」「田舎道」など、大道は「西国道」「道」などとも呼ばれた。東国で小道が使われていた名残は、七里ヶ浜神奈川県)や九十九里浜千葉県)のような地名に残っている[6]陸奥国では江戸時代後期まで小道が使われていたが、すでに古風と思われていた[7]

伊勢道の里(一里塚の間隔の意)は、通常の大道よりさらに少し長かった。36町・2160間には違いないが「1間 = 6尺5寸」としており、通常の「1間 = 6尺」で換算すれば39町(≒4255 m)となる[8]。1間の長さは徳川家康が6尺と定める以前はさまざまな値があり、6尺5寸の間は織田信長も用いた代表的な1つで、これに基づく39町相当の里は伊勢道以外にも散見される。伊勢道の里が48町(≒5236 m)であるというのは、外宮内宮の間が48町であることから来た誤解であるという[8]

近代

明治時代に入り、メートル条約加入後の1891年に制定した度量衡法では、1里=36とし、それ以外の里の使用を禁止した。1=60=360であるので1里=36 = 12960尺 = 3.927 km(上線部は循環小数)= 約3927.2727 mとなる。

上記のとおり中国の1里と日本の1里は長さが大きく異なるため、日本の文献内で中国の里のことを「支那里」と呼んで区別していた時代もある。

朝鮮

朝鮮では距離測定に通常より短い「周尺」と呼ばれる20 cmほどの短い尺を基本にして、周尺6尺を1歩、360歩を1里、30里を1息とした[9]大韓帝国時代の1902年にはメートル法との対応が定義されたが、周尺を日本の曲尺の0.66倍(ちょうど20 cm)とし、350歩(=2100周尺=1386尺)、すなわちちょうど420 mを1里とした。

1909年に日本の尺貫法に基づく新しい度量衡法が制定されたが、日本と朝鮮では里の距離が違いすぎたので、日本の1里を朝鮮の10里とした。

1964年に度量衡はメートル法に統一され、公式には里は使われなくなった。現在「里」というと「だいたい400 m」の意味で理解される。韓国の国歌や、北朝鮮の国歌の旧歌詞にある「三千里」は約1200km、すなわち朝鮮半島の南北の長さを意味する。南北関係悪化後の2024年、北朝鮮は歌詞から「三千里」を削除した。

脚注

  1. ^ 春秋穀梁伝』宣公十五年「古者三百歩為里、名曰井田。井田者九百畝、公田居一。」
  2. ^ 韓詩外伝』「古者八家而井田、方里為一井。広三百歩・長三百歩為一里、其田九百畝。」
  3. ^ https://web.archive.org/web/20070716095943/http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/8740/column/doryoukou/doryoukou01c.htm
  4. ^ http://www.sol.dti.ne.jp/~hiromi/kansei/yoronum.html
  5. ^ a b 古事類苑』地部三十七>道路>道法 第3巻39頁玉勝間 十一」
  6. ^ a b c d 古事類苑』地部三十七>道路>道法 第3巻40~42頁「梅園日記 四」
  7. ^ 古事類苑』地部三十七>道路>道法 第3巻44頁「東遊記 後編二」
  8. ^ a b 古事類苑』地部三十七>道路>道法 第3巻39頁安齋隨筆 前編十五」
  9. ^ 以下の説明は国立民俗博物館『한극의 도량형(韓国の度量衡)』(PDF)1997年http://www.nfm.go.kr/Data/daPub_view.nfm?seq=153&select_tab=0&searchYear=&searchWord=&nowPage=68&gubun_list=year (朝鮮語)に基づく

関連項目

外部リンク

長さの単位
メートル
SI単位)
海里 ヤード チェーン マイル
1 m = 1 ≈ 0.00053996 ≈ 1.0936 ≈ 0.049710 ≈ 0.00062137 = 3.3 = 0.55 ≈ 0.0091667 ≈ 0.00025463
1 M = 1852 = 1 ≈ 2025.4 ≈ 92.062 ≈ 1.1508 = 6111.6 = 1018.6 ≈ 16.9767 ≈ 0.47157
1 yd = 0.9144 ≈ 0.00049374 = 1 ≈ 0.045455 ≈ 0.00056818 = 3.01752 = 0.50292 ≈ 0.0083820 ≈ 0.00023283
1 ch = 20.1168 ≈ 0.010862 = 22 = 1 = 0.0125 = 66.38544 = 11.06424 ≈ 0.18440 ≈ 0.0051223
1 mi = 1609.344 ≈ 0.86898 = 1760 = 80 = 1 = 5310.8352 = 885.1392 ≈ 14.752 ≈ 0.40979
1 尺 ≈ 0.30303 ≈ 0.00016362 ≈ 0.33140 ≈ 0.015064 ≈ 0.00018829 = 1 = 0.16667 ≈ 0.0027778 ≈ 0.000077160
1 間 ≈ 1.8182 ≈ 0.00098174 ≈ 1.9884 ≈ 0.090381 ≈ 0.0011298 = 6 = 1 ≈ 0.016667 ≈ 0.00046296
1 町 ≈ 109.09 ≈ 0.058904 ≈ 119.30 ≈ 5.4229 ≈ 0.067786 = 360 = 60 = 1 ≈ 0.027778
1 里 ≈ 3927.3 ≈ 2.1206 ≈ 4294.9 ≈ 195.22 ≈ 2.4403 = 12960 = 2160 = 36 = 1

里(さと)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 16:26 UTC 版)

アマツツミ」の記事における「里(さと)」の解説

誠と愛の故郷言霊使い集団生活しているため、言霊影響危惧して住民同士コミュニケーションは必要最低限絞っている。外の世界とは基本的に隔絶されており、技術水準中世程度に留まっている。たまの買い出し組の成果以外は、現代日本文化は殆ど入ってていない本編何年前に買い出し組が持ちこんだ病によって多く人間死んでいる(医療水準劣っているため、里の外なら治る病も致命となる)。

※この「里(さと)」の解説は、「アマツツミ」の解説の一部です。
「里(さと)」を含む「アマツツミ」の記事については、「アマツツミ」の概要を参照ください。

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出典:『Wiktionary』 (2021/08/11 13:23 UTC 版)

発音(?)

名詞

  1. さとみやこ対す田舎ひな
  2. (さと)妻、女官実家
    • さとさがり
  3. (さと)出自

接尾辞

  1. 尺貫法における距離の単位。1里=36=約3.9

熟語



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