波関連
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「盾の勇者の成り上がり」の記事における「波関連」の解説
厄災の波 世界を破滅へと導くとされる厄災。作中では主に「波」と呼ばれている。 空が不気味なワインレッドに染まり、大きな時空の亀裂が入り、その切れ目から魔物が大量に出現する災害。アニメでは、複数の青白い渦のような光がある、大きな赤い靄のような見た目となっている。周期的に発生し、龍刻の砂時計によっていつ発生するか分かるようになっている。波からあふれ出る凶暴な魔物の襲撃によって、人々は殺され、町は壊滅するといった直接的なもの以外にも気候が狂うなど食料生産にも影響を与えるなど多大な被害を起こす。波の魔物のボスを倒すか、波の亀裂に攻撃を与えることで、その場で発生した波は静めることができる。四聖勇者が参加すると、その地域の次の波の発生の時期が延びるため、四聖勇者は波に積極的に挑まなければならないとされる。また、四聖勇者が死亡するとその分波が激しくなり、全員が死亡した時に波が発生すればその世界は滅びるとされる。 その実態は他の異世界同士の融合現象。尚文たちの召喚された異世界群はこの融合現象によって、元々一つの聖武器に二つの眷属器がある異世界四つが、波によって衝突し、融合してできた世界である。波の亀裂は異世界同士が衝突してできたものであり、なぜ魔物が発生するのかは不明。波の亀裂の先は他の異世界と繋がっており、世界が波を静めるともう一方の世界の波も静まる。亀裂の中に入ることでその異世界に行くことができる。波を阻止できず、これ以上世界融合が起こると、許容量を超えて世界は崩壊する。絆たちの異世界の伝承では、他の世界を滅ぼすことで自分たちの世界を延命できるとある。また、セインの敵対勢力の者によれば、他の異世界を世界を滅ぼすと滅ぼした異世界に多くの経験値や死に戻りなどのボーナスが得られる。異世界に渡ると能力の一部が変化ないし無効化され、レベルが1になるほか装備などには使用不可などの不具合が起き、魔物や一部の亜人・獣人はその世界に適応した種族に変化する。その代わり波が起きている間はそれぞれの世界で上げたレベルが合算される。 本来異世界同士の衝突は滅多なことでは起きない現象だが、連続的に発生する場合は後述の「神を僭称する存在」によって起こされたものとされる。過去の波 守がいた過去の当時起こっていた波。現在の波とは大きく異なっており、他の世界の勇者同士がゲームと称して戦わせる、守曰く「異世界デスゲーム」といったもの。神を僭称する者たちの娯楽のために行われており、その様子は神を僭称する者たちの世界に中継されている。また神を僭称する者には絶対勝てないと異世界人に思わせるために、逆らった勇者たちを殺し、さらに世界を滅ぼす様子を見せ付け、逆らえないようにし、ゲームを強要させている。 波の到来は唐突に予告され、空間の亀裂が3Dのポリゴンがめちゃくちゃに絡まったような感じで現れていて、その周りに無数の輪が浮かび、ゲームの舞台となる場所が映し出されており、亀裂の上で神を僭称する者が司会兼実況を行っている。ゲームの内容はルーレットで決められ、選ばれた勇者以外は神を僭称する者が用意した魔物と波の魔物と戦う。相手勇者を殺すことで、神を僭称する者からご褒美と称したボーナスを与えられたり、気に入られると願いを叶えてもらえるとされているが、尚文からは当然ながら怪しまれている。達成するごとに難易度が上がり、他の世界の勇者同士を殺し合わせることが増えてきている。 そのあまりの違いや、それが後世に全く伝わっていなかったことに未来から来た尚文たちを驚愕させている。またその残酷なデスゲームを強要されているため、参加させられている勇者や仲間たちはかなりうんざりした表情を浮かべていた。 龍刻の砂時計 波が起こる時期を伝える巨大な砂時計。街中や人里離れた地域など様々な場所に存在している。それぞれに地域の区分があり、砂時計の赤い砂が落ち切るとその地域で波が発生する。勇者は砂時計に登録すると、デジタル時計が視界に出現し、いつ波が起こるかわかるようになり、砂が落ちきり、時間が00:00となると勇者と人員として登録した者、その者たちの所有物は波が発生した場所に転移する。ポータルスキルと違ってこの時の転移には人数に上限はなくパーティとして編成されていれば船のような大きな物でも可能。 またLvの上限を突破するクラスアップ(絆の異世界では転職)をする場所でもある。異世界ごとに違いがあるが、勇者ではない者は得られるLvに限度があり、この儀式を行うことでさらにLvを上げられるようになる。異世界ごとに機能が異なっているらしく、尚文の異世界では、Lv上げのやり直しや罪人の処罰のために、Lv1に戻すレベルリセットが行うことができる。絆の異世界では一般冒険者のドロップの確認と転移スキルの転移地点となっているが、方法がわかってないのかレベルリセットができない。このように重要な物であるため、国に管理されている砂時計は国ごとに使用の制限がある。 クラスアップ Lv.40に達した者が龍刻の砂時計に触れることで上限を解除する儀式。その際にステータスの成長傾向を選択することで希望する能力をある程度伸ばすことが出来る。本来の資質を無視した選択をするとクラスアップ後のステータスが伸び悩んだり、中途半端になるため、基本的には得意分野を伸ばす選択をする。Lv30までになれば、一応可能ではあるが、選べる項目に問題があるらしい。フィロリアルやドラゴンといった一部の魔物が干渉することで物理寄り、魔法寄りに特化したクラスアップも出来、これだと能力が偏る代わりに2倍近いステータスUPが見込める。魔物がクラスアップすると上位種か全く別の魔物に進化・変化する。獣人化ができる亜人の場合は亜人時の能力を上げるか、獣人時の能力を上げるかのどちらかに限られる。 国や組織が管理している砂時計はそれらに仕える騎士や兵士。冒険者もかなり実績を積んだか、貴族や豪商などの後援を受けている者でなければクラスアップを受けることはできない。そうすることで、Lv.40という上限で留められている村人や犯罪者を管理や取り締まりしやすくしている。 Lv100越えのクラスアップは、その知識が入っている竜帝の欠片をもつドラゴンによって儀式をしてもらわなければならないため、伝説とされている。 波の尖兵 「神を僭称する存在」によって見出され、異世界を荒らすために日本から異世界に送り込まれた者たち。そのほとんどは男性で、自分が一番と考え、自分の欲望や利益のためだけに非道で卑怯で残虐なことを平然と行い、強ければ正しいと思っている自制心を欠いた子供のような自己顕示欲や支配欲が大きい自己中心的でエゴイストな性格。 ハーレム志向が強く、顔の良い異性を好み、多くの取り巻きたちが存在する。敵対者が女性で場合も、初めはフェミニスト気取りで攻撃しようとせず、自分のハーレムに加えようとすることもあるが、自分に歯向かう者や思い通りにならない者、不愉快にさせた者は、例え女性や自分の身内、仲間であっても平然と殺そうする。自分の力に過信して格好つけて余裕を見せた態度だが、実際には技術面での修行不足であったり、相手を見下したりと油断して手痛い反撃を受けることが多い。 勇者・波に関する文献の消滅や改竄を行っており、変幻無双流などの技術の衰退の原因にもなっている。波に関しては、世界を滅ぼす現象と思っていない者や、自分が強くあるために必要なものと思っている者がいたりと脅威に感じておらず、波を鎮めようとする勇者とは対立することが多い。総じて自分のしてきたことを棚に上げることが多く、戦闘中に仲間割れして殺し合った挙句、負けたり自分の味方(大抵が女)が殺されると激怒する。 「神を僭称する存在」から、本来は選ばれたものに宿り、手放すことができない伝説の武器を操ったり、勇者から奪う能力を初め、様々な力を与えられている。その能力や日本で得た知識を使って、勇者を偽る形でなったり、天才として崇められている。武器は基本的に一つしか奪えない。しかし、真の所有者ではなく、武器の精霊に認められていないため、力を十分に引き出すことはできない。お互いの横のつながりは皆無で勇者から奪った伝説の武器を波の尖兵同士でも奪い合っている。裏切り防止のための呪いを掛けられており、自身の秘密を明かそうとすると頭が破裂して死に、さらに魂も細切れになる。中にはこのことを知らない尖兵もいる。転生者 波の尖兵の分類の一つ。数が一番多いため作中では存在が明らかになった後は、波の尖兵をそう呼んでいる場合もある。 「神を僭称する存在」によって異世界人として転生した元日本人。生前の記憶も残っており、その知識と与えられた能力によって子供のころから天才として称えられている。尚文たちの異世界では衰退と繁栄を司る存在として知られていた。画期的な発明や技術をもたらす一方で、実は低コストな代わりに長持ちしない素材で作られたせいで重要な記録や物品が消失したり、重要な部品や技術をブラックボックス化したままだったり、異世界では根本的に非効率な代物で廃れるものが多い。また、前述の変幻無双流の例のように、波と戦うために重要な戦力となる存在を内部分裂を起こして潰したりしている。 魂は生前の姿のままとなっているため、肉体と魂の姿が一致しておらず、魂が観える者は(もしくはソウルイーター系武器などの観る方法があればこのことで)見破ることができる。 転移者 波の尖兵の分類の一つ。「神を僭称する存在」によって日本から異世界に転移した者。現時点では宮地のみ登場しており、彼は四聖召喚に紛れ込んで転移している。転生者とは異なり日本からそのまま転移してきた存在だが、シルディナによると転生者と同じ気配がする。 マインの同類 波の尖兵の配下やハーレムメンバーはその多くが狂信者と化しているが、そんな中でも損得勘定で擦り寄っている連中。他者を慮るという意思が欠片もなく、取り入った尖兵の下で得た権力をかさに着て好き勝手している。尖兵が負けるとさっさと逃げるか敗けた尖兵を扱き下ろして自己弁護し、勝った相手に擦り寄るか被害妄想からさらに噛み付いてくる。 ただ、損得勘定だけで生きている割には外聞や失敗した後のことを考えておらず、自滅するために行動しているような一面がある。 神を僭称する存在 災厄の波を引き起こす存在。 迷宮古代図書館の文献から存在が明らかになり、数百年以上も前から波の尖兵に力を与えて送り込み、世界を影から蝕み続け、波が対処しづらい状況を作り上げている。未だ正体は明らかでないが、波を引き起こし、日本で死んだ人間の魂を異世界人として蘇らせたりと神に近い力をもつ。文献によると決して倒すことができない存在としており、あきらめさせるか外部から助けが来るのを待つしかないという。 その正体は勇者たちが元居た世界や召喚先の世界とも異なる、高度に発展した異世界で神に等しい領域までに文明を築いた者たち。不老不死(少なくとも「殺されない限り死なない」レベル)を成し遂げた存在。不老となったことで極めて退屈しているらしく、自分たちの娯楽のために異世界を荒らして回っている愉快犯のような身勝手極まりない性格で、異世界の者たちを「下等な原始人」と見下しており、世界を滅ぼすことすら遊び感覚の外道。本来ならまともに戦うことすらできない規格外な力を持っているが、伝説の武器の0シリーズの力ならば対抗でき、肉体を殺した後、魂を攻撃できる武器で魂を消し飛ばせば完全に倒すこともできる。神に等しい力をもつがゆえに、まともな戦闘経験がないため、その力が通じなくなると凄まじく狼狽え、怯えるなど小物同然の言動をとる。また自分たちを殺せる神狩りと呼ばれる存在を恐れている。 守の時代に現れた存在は波によって融合しかかった世界同士の勇者をぶつけ合わせて、その戦いを自分たちの世界に中継していた。 翼の生えた猫のようなもの 迷宮図書館やフィトリアの聖域に存在する壁画に描かれており、各世界の勇者や守護獣が波を凌いでいれば、そのうちに助けに来てくれる存在とされる。
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