天帝編
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「北斗の拳の登場人物一覧」の記事における「天帝編」の解説
天帝軍 中央帝都を本拠とする軍隊。ラオウ率いる拳王軍の脅威が去った後に新たに台頭してきた勢力。「天帝」の名を冠してはいるものの、天帝であるルイは監禁されているため、実質的なトップは総督のジャコウである。ファルコやソリアといった元斗皇拳の拳士を擁し、成長したリンとバットらが率いる「北斗の軍」とは敵対関係にある。 マム 声 - 皆口裕子 レジスタンス「北斗の軍」と行動する幼い少女。天帝軍に捕らわれた父の救出を待っていたが、あと一歩というところで囚人護送車ごとマムの父親も焼き殺されてしまい作戦は失敗する。 ハーン兄弟 声(ハズ) - 郷里大輔 / 荒井聡太(真・北斗無双) / 藤原貴弘(LEGENDS ReVIVE) 声(ギル) - 島香裕 / 馬場圭介(真・北斗無双) / こばたけまさふみ(LEGENDS ReVIVE) 南斗聖拳一〇八派・南斗双鷹拳の伝承者で、ハズが兄、ギルが弟。荒くれ者だが厚い兄弟愛で結ばれている。 南斗一〇八派の拳士の大半は北斗・南斗の抹殺を目論む帝都総督ジャコウの命により、その配下となっていたファルコによって殺害されたが、ハーン兄弟は数少ない生き残りだった。初戦にてファルコに敗れたところを、アインに掠め取られてコンクリートに固められた拷問台に繋がれていたが、ケンシロウとアインに救出されて北斗の軍に合流。南斗の宿命の旗印の下、再びファルコに挑む。 個々でも屈強であるが、南斗双鷹拳の極意は二身一体の攻撃にあり、奥義である「双羽落爪破」は、ハズとギルが手を組んで虚空に舞い、2人のポジションの変化と重心の移動により、加速度をつけて落下して相手を切り裂くという、兄弟の息が合ったコンビ技である。だがファルコには通じず、簡単に軌道を見切られ反撃をくらう。これにより兄ハズは致命傷を負い、またもや敗北する。 原作ではファルコの道連れを狙って瀕死の兄ハズが不発弾を爆発させて爆死するが、弟ギルは命を拾い中央帝都陥落まで北斗の軍に従軍する。アニメではハズが爆破に失敗した不発弾を弟ギルが爆発させ、兄弟は壮絶な最期を遂げる。 兄の名前は、原作では当初「バズ」となっていたが、以降は全てハズと呼称されている。また、アニメ『北斗の拳2』でも「ハズ」である。1987年に登場して以来長く使われてきた「ハズ」という名前であるが、小学館の『北斗の拳 完全版』を含め、後年出版された愛蔵版や文庫版などでも初出の「バズ」で統一されている。 アイン 声 - 山口健 / 中井和哉(真・北斗無双) / 井上和彦(DD北斗の拳2) / 藤原啓治(パチスロ『新伝説創造』、『LEGENDS ReVIVE』〈初代〉) / 川原慶久(LEGENDS ReVIVE〈2代目〉) 帝都が手配した賞金首を狩る孤高の賞金稼ぎ。星条旗を模した衣装を身にまとい、自己流のケンカ拳法で愛娘・アスカのために働く。 「やるじゃない」が口癖。流派を名のる拳の使い手ではなく、ただ単に喧嘩が強い普通の男ではあったがその喧嘩の強さが桁外れであり、天帝編において活躍する。 敵と戦う前に「コレ(女)はいるのか?」と小指を立てて質問し、「いない」と答えた相手には容赦なく殴りかかってくるが、愛する女を持つ男とは闘わない主義。 最初はジャコウにより賞金首にされたケンシロウと対決するも軽くひねられ、その後バットに乗せられる格好で郡都を陥落させる。「賞金稼ぎの娘は賞金稼ぎの娘でしかない」と諭すバットの言葉を受け、娘・アスカが胸を張って誇れる、歴史を作り語り継がれる漢(おとこ)になるべく、生業としていた賞金稼ぎから心変わりし、「北斗の軍」と共に、悪政を敷く帝都を崩壊させる戦いを始める。バットとは短い期間ながら、友情を結ぶ。 ジャコウの謀略でケンシロウとファルコが対決していた頃、バットやリンと共に帝都に潜入に成功、ジャコウを追い詰めるが罠にはめられて地下牢へ落とされ、そこに幽閉されていた天帝ルイを発見する。 その後、彼らを始末しようとジャコウが仕掛けた巨石を身を挺して防ぎ、深手を負う。そして、残された力を振り絞って落石を砕き、水脈を掘るために岩盤に打たれた杭を、自らの拳と引き換えに深く穿つことで地下水を噴出させ、ルイたちの脱出ルートを切り開く。これが引き金となってジャコウの野望を阻止することに成功するが、その代償としてアインはバットたちの目の前でアスカのことを託して息を引き取る。 風貌のモデルはリチャード・ギア。単行本のコメントによると、作画担当の原哲夫は最初今ひとつ上手く似せられず苦労したという。アニメ版は金髪になり、派手さが一層強くなった。 ゲーム『真・北斗無双』の幻闘編では、賞金稼ぎになる以前は傭兵として稼いでいた彼の過去が描かれている。当時赤ん坊であったアスカへの子煩悩ぶりは変わらず、それ故サウザー配下の聖帝軍が子供狩りのためにフドウの村へ攻め込んだ際には損得抜きにフドウや彼に加勢していたシュウやレイたちに自らも加勢し、戦いの後はシュウに好印象を抱いた上で「あんただったら、少しまけてもいい」と言い、後にレイがアイリがさらわれた件でシュウのもとを去ってからはシュウの依頼を受けてレイを見守り、レイとシュウたちがユダのもとへ乗り込んだ際には自身も共闘した。またこの時にユダのもとに捕えられていたマミヤとも対面し、ラオウ亡き後に賞金稼ぎとなってから彼女の村で再会するが、村が天帝軍に攻められた際には立場上堂々とは助けられなかったが、こっそりと脇から助けた。 『北斗の拳』の連載35周年を記念して行われた人気投票「国民総選挙」では、第13位にランクインしている。 アスカ 声 - 鈴木砂織 / 庄司宇芽香(真・北斗無双) / 三森すずこ(DD北斗の拳2) アインの幼い愛娘。帝都への決戦に先駆け、アインは娘をケンシロウに頼んでマミヤに預けてもらうが、これが今生の別れとなった。彼の葬儀では、アスカは父の遺体を見ても「私が泣いたらパパが眠れない」と涙を流さず、その姿がアインの良き父親ぶりを思い起こさせ参列者の涙を誘った。そして、形見のグローブを「父が喜ぶから」とケンシロウに託した。 アニメでの設定は養女で、元々はアインを看護してくれた女性(声 - 川北さかえ)の子。彼女がアインを追って来た賊によって殺されたため、その日からアインがアスカの父となり、彼女を育てることとなったという経緯がアインの留守を預かる老人・ジョセフ(声 - 伊井篤史)の弁で語られ、アスカは彼と共に中央帝都陥落まで北斗の軍に同行している。なお、アスカの母もジョセフもアニメオリジナルキャラクターである。また原作ではマミヤに預けるという場面が、アニメ版ではアスカの初登場がマミヤの村の襲撃(紫光のソリアの軍)後であるためそれが無く、さらに前述のアインの葬儀でもマミヤの登場する場面が無い。そのため幼い彼女に慰めの言葉を投げかける場面において原作ではマミヤであるがアニメ版ではミュウとなっている。 ゲーム『北斗の拳4』では成長した姿で登場。 ブゾリ 声 - 銀河万丈 アインと同じ賞金稼ぎの隻眼の大男。腰に賞金首とおぼしき連中をストラップのように装着した姿で登場する。ケンシロウに敗れたアインをあざけるが、アインに自分の強さの確認がてら一撃で倒された。 ゴル アインの仲間。アスカを狙った賞金首たちが村に攻めてきたことをアインに伝える。 アニメには未登場で、その役回りは先述のジョセフが担った。 レン 声 - 戸谷公次 / 高橋伸也(DD北斗の拳) アインの仲間の賞金稼ぎ。日頃からリーダー格だったアインを疎ましく思っていて、ハーン兄弟が収監されているA級反逆者収容所襲撃の際、アスカを人質にアインを脅すが、ケンシロウに見つかる。「痛いか?助かりたいか?」と焦らされた挙句、最後に「駄目だな…」と言われ自分のナイフで額を貫かれ死亡。原作では額がナイフの柄の根元まで深々と突き刺さり後頭部を貫通していたが、アニメ版では先端部分のみと描写が異なっている。 ハル 声 - 飛田展男 アニメ版オリジナルキャラクター。『北斗の拳2』第1話ラストでケンシロウが行き倒れた町のバーで働く少年。ケンシロウを働いているバーで休ませ自分の昼食を与えたり、天帝軍の司刑官ゲルドのことを知ると町からの脱出用の車を確保するなどした。父・ムハリ(声 - 沢木郁也)は、かつて赤龍党のリーダーとして天帝軍に抵抗していたが作中の時点では身体を病に蝕まれており、彼に恨みを持つゲルドの手にかかって最期を遂げる。その際ハルは父から「ケンシロウのように生きよ」と言われ、後に赤龍党の残党の人たちと共にゲルドの本拠地に侵入。ダイナマイトを持って自爆しようとしたが、そこにケンシロウが現れ父親の仇がとれた。
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