総督とその息子
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ジャコウ 声 - 千葉繁 / 竹本英史(真・北斗無双) / 江原正士(LEGENDS ReVIVE) 『天帝編』において、世の混乱を招いた真の元凶である。 天帝軍を実質的に支配し牛耳っている帝都の総督。天帝ルイを幽閉して天帝の代理総督として君臨し、天帝の名において自身の欲望のままに悪政を繰り広げた。 元斗皇拳の伝承者のファルコとは乳兄弟であるが、ジャコウに拳法や格闘の心得はなく、肉体的・精神的な強靱さにも欠けており、単に個人的な格闘戦能力だけを見るならば本作の暴力が全ての時代では凡庸以下の人物であり、シリーズ中に登場した主要な悪役・敵役を見渡しても最弱クラスの部類に入る。その一方で、非常に狡猾な性格で咄嗟の悪知恵が働き立ち回りも上手い一面があり、悪い意味で切れる頭脳で天帝軍に君臨する稀代の奸物。その卑劣な狡猾さと悪知恵はケンシロウ一行はもとよりファルコをも苦しめる。 かつて、元斗の村にラオウが侵攻した折には、その人間性を見抜いたラオウがファルコに「災いとなる」と忠告し、聞き入れたファルコに殺されそうになるも、この時はファルコの母を巧みに利用して命拾いしており、この一件は後にファルコを後悔させることになった。なお、この件に対してファルコの母を命の恩人として心から感謝している様子は一切見られない。 この時のトラウマから極度の暗所恐怖症であり、自らの両肩にライトを装着し常時煌々と点灯させていなければ半狂乱の状態に陥るほどの重症。この彼の暗所恐怖症はファルコいわく「闇夜に輝くのは北斗七星」であるからとのこと。また、この時にラオウに威圧されたことで北斗神拳恐怖症にもなり、北斗神拳には私怨を強く抱いている。 天帝を人質に取っていた間は、天帝の威光を笠に着てファルコを始めとする天帝軍全軍を思うがままに扱き使っていたが、ケンシロウが姿を表すと共に情勢が変わり、天帝幽閉の真相が暴かれ、アインの命を張った行動で天帝ルイが救出されると安全な立場が無くなり、終いには敵であるケンシロウに自分がファルコを倒したら見逃してくれるように懇願し、ケンシロウがそれを了承すると、「(ケンシロウとの戦いで満身創痍だった)今のファルコになら勝てる」と高をくくった態度で戦いを挑み、義足を重点的に狙い攻撃しようとするも、当然ながらファルコの元斗皇拳の前には全く及ばず、掌を反して命乞いをするも呆気なく滅ぼされるという自業自得の最期を迎えた。なお、ケンシロウもジャコウから嘆願された際には呆れたような表情で「倒せたらな(見逃してやる)」と返すなど、端からジャコウにファルコが倒されるとは微塵も考えてはいなかった。 テレビアニメ『北斗の拳2』の前半期のオープニングアニメではワンカットだけ登場するが、ここでは本編よりも遥かに筋骨隆々に描かれており、ファルコの後に登場し大きくマントを翻して両腕を広げている。また、原作ではハーン兄弟の死後に登場するが、アニメ『北斗の拳2』では天帝編開始となる第1話より登場する。 ファミリーコンピュータ(ファミコン)用ゲームソフト『北斗の拳2』ではステージ6の中ボスキャラクターの一人として登場する。 『真・北斗無双』の幻闘編リンの章とバットの章では、ジャスクとシーノの口から、かつて自身がファルコに命じた天帝ルイの双子の妹リンを抹殺せよとの命に背いて彼女を生かした件をすぐに知り、数年後に行方を突き止めるやジャスクとシーノに命じて彼女の身柄を押さえてファルコが命に逆らった確かな証拠を押さえようとしたことが明かされる。しかし、リンの村を襲撃した軍勢の先鋒部隊の指揮官がリン1人の身柄を抑えるのをめんどくさいと感じて無差別虐殺へと切り替え、さらに不思議な力で未来から飛ばされてきた青年時代のリンとバットの妨害により失敗に終わるものの、少女リンの家は火に包まれて彼女の養父母は重傷を負った末彼女の目の前で息絶えてしまい、結果としてジャコウはリンの養父母の命を奪った元凶となった。 ジャスク 声 - 滝下涼(真・北斗無双) ジャコウの長男でシーノの兄。 登場して程なくアインの鉄拳で壁に激突して倒されるが実際には生きており、ジャコウが倒された後にリンを誘拐した上にファルコが仕掛けた爆薬のスイッチを入れて帝都を爆破し、生き残った配下の兵たちと共に修羅の国に逃亡する。しかし修羅の国に到着早々、名もなき修羅に兵共々襲われ瀕死の重傷を負わされる。そこで海を渡って来たファルコと遭遇し、北斗元斗抹殺という自らの目論見が成功したと悟ってファルコを嘲笑いながら死亡する。 アニメでは登場せず「緑光のタイガ」が代役で登場。 ファミコン版『北斗の拳2』ではステージ6の中ボスキャラクターの一人として登場する。 『真・北斗無双』の幻闘編リンの章とバットの章では、まだ北斗の軍と名乗る前のリンとバットの軍勢との闘いの中で、弟シーノが感心するほどの頭の冴える切れ者としての一面を見せている。また、リンの章では原作に描かれていたリンに当身を食らわせて「ありがとうとは言わないぜ」というセリフも再現されている。 シーノ 声 - 森岳志(真・北斗無双) ジャコウの次男でジャスクの弟。 ファルコの計らいで中央帝都を脱出したショウキを槍で殺害する。北斗の軍が攻めてきた時は「俺は北斗など恐れてはおらぬ」と北斗の旗を燃やし挑発するが、ケンシロウの投げた自分の槍を喉に受け死亡。 アニメでは登場せず「青光のボルツ」が代役で登場。 ファミコン版『北斗の拳2』ではステージ6の中ボスキャラクターの一人として登場する。 『真・北斗無双』の伝説編ではショウキを暗殺したシーンは描かれておらず、普通にケンシロウに槍で倒される。幻闘編リンの章とバットの章では、兄ジャスクに比べて頭の回転が劣り、それ故ジャスクを敬っている点が描かれている。
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