モーターヘッドモータース
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「ケンガンアシュラ」の記事における「モーターヘッドモータース」の解説
昭和23年創業の世界的機械工業メーカー。二輪車の売り上げは世界第1位、四輪車の売り上げも世界第7位。モータースポーツにも注力している。株式会社ホークウインドという会社が前身。企業序列第23位。 黒木 玄斎(くろき げんさい) 声 - 玄田哲章 モーターヘッドモータース代表闘技者。通称『魔槍』。51歳。ヒゲ面の壮年男性で、英語圏では「Beard God(ヒゲ神)」の通称で呼ばれている。 沖縄発祥の殺人拳法・怪腕流の使い手であり、本人も呉一族と並び称される暗殺者。その技は普通の空手が健康体操に見えるほどの異常な完成度を誇り、「殺す技術」だけでなく「壊す技術」も兼ね備える優れた暗殺者である。鍛え上げられた四肢は肉どころか鉄板をも穿つほどの威力を誇り、余興で精緻な仁王像を素手で石壁に彫りあげるなど技術面も卓越している。さらに35歳にして先読みの極致に達しており、至近距離からのライフルの弾速にすら対応できるほどの能力を持っている。何十年もかけた修行の末に、理想に過ぎない「使うべき瞬間に使うべき技を使う」という武の極致を体現しており、肘の脱臼を遠心力だけで即座にはめ直し、指が何本も折れていても攻撃の手を緩めない。3日3晩絶えることのない大炎に囲まれ祈祷を続ける「煉獄業」のような死者が出るような荒業すらやすやすと達成する。戦える相手が自身しか居らぬほどに強くなりすぎたが故に大きな「孤独」を抱えている。まともに闘える者はトーナメントでも殆ど居ないと言われており(実際にトーナメントの位置決めの際、黒木の対戦相手は最後まで決まらなかった)、アギトに匹敵する使い手と目されている。なお、殺人拳の使い手だが、「生きる資格のない外道」と「生死を懸け闘う価値のある武人」しか殺さないと決めている。 交友関係は広く、生前の二虎とは面識があり、平良とも酒を酌み交わす仲だった。それ故に弟子を見誤った平良の死を惜しんでいる。また御雷にとっては先代雷心流当主であった父親の仇でもある。一度は弟子入りを断った理人に的確なアドバイスを送る、零に対して一撃でとどめをさすのではなく稽古をつけるかのように相手するなど、見た目とは裏腹に以外と面倒見がいい。 滅堂からの依頼を受け、旧友の鷹風に頼んで拳願絶命トーナメントに参加する。1回戦では理人と対戦。理人を実力差すら弁えない弱者と見ており、最初は寸止めだけ、彼が一撃当ててからは流儀に合わせてしばらく戦うが、結局は下馬評通り終始理人を圧倒し、殆どダメージのないまま初戦を突破する。その夜、理人から弟子入りを志願されるが拒否、その代わりに経験値を埋めるために闘技者を観察するよう助言している。 2回戦では友の仇である桐生と対戦。師匠を上回る技を使い、二虎流の技まで使って見せた桐生に驚かされ貫手が貫通した手で右手の指をへし折られるという大ダメージを負ったが、彼の使う技が基本の2つ以外は全て付け焼き刃でしかないことを見抜き、左手を囮にして折られた右手で決定打となる一撃を加え勝利する。 3回戦では御雷と対戦。自身が倒した御雷の父親より遅いと判断していたところを暗示の強化によって覆され、今大会で初めて膝をつかされる。しかしその後は相手の突進を完全に「先読み」し的確なカウンターを加えて追い詰め、最後はラッシュで隙が生じたと見せかけることで攻撃を誘導し心房狙いの渾身の下突きを叩き込んで意識を刈り取り、初撃のダメージ以外はほとんど受けないまま勝利した。 準決勝のアギト戦では、彼を「対等の宿敵」「真の強者」と認め、お互いに「気の起こり」を読んで壮絶な攻防を繰り広げ、魔槍で先制の一撃を加える。進化を果たしたアギトに武と無形の組み合わせを使われて、右手の第2から第5指までを折られ、左肘を脱臼するほどのダメージを負う。しかしそれにも怯むことなく戦法の切り替わりのタイミングを的確に見切り、「虚」を突くことで打撃のダメージを蓄積させていく。さらに龍弾を見切り小手返しで相手の右手首を完全に破壊、左肘の脱臼や右手指を全て折られたとは思えないような猛攻で遂にアギトに勝利する。 決勝では王馬と対戦。「前借り」の実用化という自分の知らない二虎流を完成させた相手の動きをも徐々に見抜き、先代を上回る操流の技量に決定打を欠きながらも次第に優勢に立つ。最後は決死の覚悟で放たれた「鬼鏖」を右腕を犠牲に防いで即座に左腕で痛打を加え、本トーナメントの優勝者となった。 トーナメント優勝後も求める己とは程遠いと、更なる修行を積んでいる。押しかけてきた理人との奇妙な師弟関係も続いている。 『ケンガンオメガ』までの2年間はアメリカで理人に厳しい修行を課し、まだ怪腕流の技術を使いこなせる段階にはないとして「基礎のみ」を伝授した。乃木から対抗戦への出場要請を受けていたが断り、代わりに理人を日本へ向かわせる。対抗戦本番はアメリカから試合を観戦に来ており、弟子を倒して第2試合の直後に勝負を挑んできた隼を、殺さずに首筋への手刀一撃で昏倒させ、強くなるよう諭して立ち去る。使用武術・怪腕流 琉球発祥の沖縄空手をベースとする暗殺拳。その技術は帯刀した薩摩藩士と渡り合うために生まれたと言われ、経穴や気功など中国武術や沖縄伝統武術の要素も併せ持つ。徹底的な四肢と指の部位鍛錬を行うことが特徴で、手足に重度のダメージを受けた状態でも行われる苛烈な物であるため、極めた者は指が骨折した程度なら問題なく戦い続けることができる。さらに、ありとあらゆる関節を気が遠くなる年月をかけて鍛え上げるため、関節技で瞬間的に折ることはほぼ不可能。二虎流の開発にも関わっているため、筋肉を強制的に収縮させ折れた指で拳を握るという「抱骨」の元になったらしい技術も有している。 なお、『求道の拳』に登場する「中地流」およびそこから派生した「新刀流」と同様、「天地流」という唐手から派生した武術にあたる。 主な技 魔槍(まそう) 黒木の異名でもある、鍛え抜かれ槍と化した四肢から放たれる打撃技。特にその貫手は肉を抉り臓腑を貫くほどに鋭い。普通は「防御」として使われるボクシングでいうところの単なるパーリングでも、皮膚が裂け血が噴き出すほどの破壊力を秘めている。 無動(むどう) 怪腕流の極意。コスモや金田が「先読み」と呼称するものと同種の技術。相手が攻撃する瞬間を見極め、その「直前」に動くという技術で、自身の動体視力では捉えられないものに対処する場合、「撃つ」のではなく相手が来る場所へ「置く」という形で使用する。他の使用者が主に回避で使うものと理論上は同一のものだが完成度が別次元で、相手が速ければ速いほど強力になるカウンターとしても機能することから、先読み一つの「極致」にして攻めの先読みと評される。 三戦(サンチン) 琉球空手に伝わる単純にして究極とも言われる受けの型。黒木ほどの使い手ならば、巌のような耐久力を発揮する。 鷹風 切己(たかかぜ きりみ) 声 - 竹内良太 モーターヘッドモータース社長。テンガロンハットの男性。59歳。 一年の大半を海外で過ごし、しかも決まった住居を持たないという変わり者。趣味はバイク。自分がたまたま金持ちの家に生まれてたまたま会社を引き継いだだけだと考えており、権威や権力が苦手だと語る。インディアンの部族から『イエローホーク』というインディアンネームを貰って以来人生哲学に目覚めたと公言している。 当初絶命トーナメントに参加するつもりはなかったが、旧友の黒木から頼まれて参加を決める。自社を「万年中堅」と卑下していたが、黒木の活躍で思いがけないほど上位に食い込むことができた。トーナメントでは最終的に優勝を果たしたものの、自分には荷が重すぎると乃木に拳願会会長の地位を譲る。 主なモデルはモーターヘッドのレミー・キルミスター。
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