キースシリーズ
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テキサス州ギャローズ・ベルにおいてミスカトニック大学の調査で発見された最初のアザゼル(アザゼル-α)との初の接触実験中にアザゼルに捕食され、唯一人の生存者となったキース・ホワイト博士の持つ遺伝情報によって産み出されたクローン・チャイルド。少なくとも87人以上の個体が造られたが、1979年7月5日に発生した「セロの叛乱」により最初のアドバンスト ARMS 適性者であるM-83(キース・ブラック)に選ばれた二人の幹部(キース・シルバー、キース・バイオレット)と幹部候補生(キース・レッドら)を除き全て抹殺された。彼らと「セロの叛乱」以前にサミュエル・ティリングハースト博士の裏切りにより廃棄処分を免れ、高槻夫妻に保護されて逃亡した「ブルーメン」のリーダー、キース・ブルー(エドワウ)の総称を指す。
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キースシリーズ
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「ARMSの登場人物」の記事における「キースシリーズ」の解説
エグリゴリ中枢の権力者キース・ホワイト博士のクローンチャイルドで、それぞれ異なる「個性」を有しており独自の判断や感情を有する。長兄であるキース・ブラックを除いてはブラックに「選ばれた」もしくは「造られた」存在。カラーネームを与えられ、父親と同じくエグリゴリ最高幹部の座にある。 キース・ブラック / セロ 声 - 置鮎龍太郎 エグリゴリを統率する最高幹部の筆頭で、現キースシリーズの長兄。思慮深く、常に微笑みを絶やさない。アドバンストARMS "ハンプティ・ダンプティ"(神の卵)を宿し、あらゆるエネルギーを吸収し、刃先が単分子レベルの厚みしかないこの世で最も鋭利な剣「神剣フラガラッハ」を始めとする様々な他のARMSの力の取り込み使用する。アリスの「絶望」の意志が託されている。 ARMS移植前は「M-83」と呼ばれ、エドワウ(後のキース・ブルー)やティリングハーストからは「セロ」と呼ばれる気弱な性格の少年だった。αチームのキースたちからいじめに遭うのを、同じβチームのエドワウに庇われていた。エドワウとは兄弟の絆で固く結ばれており、互いに名前を交換した。彼と同じくアザゼルに取り込まれたアリスの声を聞くことが出来たが、エドワウがアリスと会話しないようティリングハーストに懇願していた。エドワウの移植実験失敗後、エドワウと同じくアリスの声が聞こえるようになり、皮肉にもアリス以外では初のARMS適合者となる。移植手術成功を祝いエリア51に集ったホワイトらエグリゴリ最高幹部と研究者をほぼ皆殺しにし、外部端末と接続したアリスにより米国の核報復システムを乗っ取る。組織の実権を掌握した後、生き残ったティリングハーストを含む研究者たちを服従させ、自らが幹部に選んだキースシリーズを除く他のクローンたちを抹殺した。その後、ティリングハーストの裏切りでブルーに託された4つのオリジナルARMSコアの行方を追い、ジェームズ・ホワンこと高槻崖の手引きで鐙沢村を襲撃。新宮修一郎をその手にかけ、隼人の左腕を切り落とした。 アリスの意思の下、「プログラム・ジャバウォック」を着実に遂行していく。キース・ホワイト殺害時にハンプティ・ダンプティの能力により取り込んでしまったホワイトの残留思念に翻弄され、その目的とする所を察知し、自分自身と共にキース・ホワイトを滅ぼすべくARMS殺しの能力を持つジャバウォックの手にかかろうとするが、その寸前にホワイトに体を乗っ取られる。しかし、後にハンプティ・ダンプティに取り込まれたキース・ブルーと再会を果たし、父に引導を渡した。 キース・レッド 声 - 速水奨 エグリゴリのシークレットエージェント。アドバンストARMS "グリフォン"(幻獣)を宿し、両腕や腕のブレードからの超振動及び超音波で物質の分子結合に干渉して、触れる物全てを分子レベルにまで破壊し、また第一形態でも傷や骨折はおろか頭部への銃撃さえも即座に回復する高い再生力を持つ。 他のキース達と同じ遺伝子プールから生まれた存在ではあるが、“欠陥品”“初期不良品”的な存在であり、正式にはキース・シリーズには加えられておらず、最高幹部の座も与えられていない。直情的な性格で他のメンバーとは反りが合わず、ほとんど独自の行動をしていた。 ボーエン兄弟の暴走を止めるよう幹部のキースシリーズ達に命じられ、藍空東高校にてジェフ・ボーエンを惨殺。その後、隼人から身に覚えのない父の仇呼ばわりされ、苦笑しつつ涼やアルたちを見逃す。その後、鐙沢村を訪れた涼たちを前に組織を裏切ったメアリー・カッツらを抹殺する。だが、その際に発動したジャバウォックの爪で顔に傷を負う。 他のキースシリーズを圧倒する高みに上るため、オリジナルARMSの奪取に執着。意図的にブルーメンに情報をリークするなど、エグリゴリ上層部の意に反した行動を取る。レッドキャップスを率いて藍空市を襲撃し、寝返ったX-ARMYの内、キクロプスとヴォルフを惨殺し、魔王・クリフを圧倒的な力でねじ伏せる。「スナーク狩り」作戦に自ら加わり、隼人と交戦。覚醒したナイトの持つ「ミストルティンの槍」に貫かれたことでナノマシンが機能を停止。コアを残し、肉体は灰となって崩れ落ちて死亡した。 キース・シルバー / アレックス 声 - 川津泰彦 エグリゴリの最高幹部の一人。現キースシリーズの次兄。アドバンストARMS "マッドハッター"(帽子屋)を宿し、腕からの荷電粒子砲「ブリューナクの槍」を使う。アリスの「闘争」の意志を宿す。 キースシリーズになる前は、メキシコの研究所で育ち、研究所職員に「アレックス」と名付けられていた。本来は争いを好まない温厚な少年だったが、プログラムに縛られ、キース・ブラックの命令で自分を産み育てた研究者たちをその手にかけ、戦闘型のARMSとして存在する道を自分の意思で選ばされてしまう。その結果、現在のような好戦的な人格を形成するに至るが、潜在的にはブラックの呪縛や「プログラム・ジャバウォック」から自由になることを強く望んでいた。 ジャバウォックを滅殺しようとするが、ギャローズ・ベルでの戦闘においてジャバウォックの反物質砲を覚醒させてしまい、左肩に再生不可能な傷を負わされる。その後しばらくの昏睡状態から目覚めた後、人から無理やり与えられた物とはいえ、己に与えられた使命(プログラム)「闘争」を自身を構成する確かな物と悟り、それに抗うことを止めて戦闘生命として生きることを決意、カリヨンタワー内での戦闘において部下を皆殺しにした後に涼との最終決戦に挑むが、ARMSが暴走し自らを焼き尽くすほどの高熱を帯びる。灼熱の炎の中で涼の手でコアを取り出され、戦死を遂げた。 キース・グリーン 声 - 私市淳 エグリゴリの最高幹部の一人。現キースシリーズの末弟で10代と最年少。アドバンストARMS "チェシャキャット"(チェシャ猫)を宿し、空間干渉能力による空間転移や、物理的特性に左右されず全ての物質を切り裂く空間の断裂を操る。アリスの「希望」の意志が託されており、本来は柔和な性格であったが、キースシリーズの持つ運命に翻弄され屈折してしまった。 当初はキース・ブラックの命により「プログラム・ジャバウォック」のためだけに鐙沢村でカツミを保護するが、やがてカツミに心惹かれるようになる。カツミに対する独占欲から、ギャローズ・ベルを脱出してグランドキャニオンに現れたオリジナルARMSたちと「チャペルの子供達」を襲撃。鼻歌交じりに逃げ惑う子供たちが戦闘ヘリに殺戮される様を傍観した。だが、その行為が涼たちの怒りを呼び覚ましてしまい空間の断裂を打ち破ったジャバウォックに驚愕して撤退する。 カツミに「全力で涼たちの行方を探している」と嘘を吹き込み、ニューヨークの豪邸で二人だけの生活を楽しんでいた。カツミと接するうちに人間らしい感情が芽生え、「プログラム・ジャバウォック」遂行の為、カツミを生け贄にしようとするブラックの意志に反発。ブラックの命令でカツミを奪いに来たジェームズ・ホワンと対決し完全体となって「魔剣アンサラー」で圧倒するが、ARMSを発動させグリーン以上に自身の空間干渉能力を強化したホワンに惨敗する。だが「プログラム・ジャバウォック」が大詰めを迎えるにあたり、キース・ブラックを倒してカツミを救出する決意を固め、司令室を襲撃するも、ハンプティ・ダンプティの能力により空間干渉能力を奪われた挙げ句に返り討ちにされ瀕死の重傷を負う。愛するカツミのため、彼女の最愛の人である涼の前に現れ、重傷をおして空間転移によりカリヨンタワーの司令室に案内した後、涼とカツミに看取られて絶命した。 キース・バイオレット 声 - 桑島法子 エグリゴリの最高幹部の一人で現存するキースシリーズ唯一の女性。アドバンストARMS "マーチ・ヘア"(三月兎)を持ち、光を操りホログラムやレーザー光線を駆使する「バロールの魔眼」の使い手。アリスの「悲哀」の意思が託されている。初登場時から中盤までは涼やかな余裕を携えた大人の女性を感じさせる雰囲気で口調も女性的なものだったが、絶望へと突き進む現実を悲観してか次第にやや険の立つ苛烈な性格、口調へと変化していったものの、彼女の本質そのものは変化していない。 キースシリーズはみな整った容姿を持ち、隼人や通行人に見初められる等、彼女も「美人」と呼んで差し支えない容姿を持つが本人には全く自覚が無い。 平和を願う唯一のエグリゴリ最高幹部で政治的手腕に長け、片腕としてキース・ブラックの信任も厚く、彼女も長兄ブラックを敬愛している。兄弟たちを愛する反面、自らが「マッドティーパーティ」と称する茶会の席で隼人らオリジナルARMSに情報や警告を与えつつ導く。グランドキャニオンでキース・グリーンに襲撃され、「チャペルの子供達」の大半を殺害され怒りに震える涼たちの前に州軍を率いて現れ、恵との交渉により負傷者を救助した。また、ティリングハーストが涼たちに拉致された際には密かに隼人と接触してカツミとの人質交換を申し出るなど、独自の意志と理念をもって行動する。巌の導きで隼人が知り合ったママ・マリアの旧友の一人であり、葬儀の列に参加。その際に、かつて「兵器」としての自分に迷いを感じてママ・マリアと対面した際に、彼女の導きに救われたことを告白する。 カリヨンタワーの決戦終盤で「プログラム・ジャバウォック」が大詰めを迎えるにあたり、彼女が思い描いた希望が悉く絶たれたことに絶望。予想される悲劇を食い止めるべく、見守り続けた涼らオリジナルARMS達と敵対する。だが、親交が深かった隼人に「バロールの魔眼」の能力を破られ敗北。巌の手でカリヨンタワーから救出された後、彼女が恐れていたジャバウォックの暴走の目の当たりにし、敬愛していた長兄ブラックが父ホワイトに乗っ取られた事実を知る。 ニューヨークの戦いを生き延びた彼女は、巌から「友人」として来日を促され高槻家にホームステイする。その際にエグリゴリ残党が計画している「プログラム・バンダースナッチ」の情報をもたらした。 ARMS能力を喪ってもカツミを取り戻すための戦いに身を投じようとする涼たちを力ずくで制止しようとしたキース・ブルーを、美沙と共に妨害。「妹」として「兄」であるブルーと対面を果たす。キース・ホワイトの計画により自らに課せられた運命を呪い、自らが涼たちに課してしまった運命を悔いるブルーに、運命を切り拓く「希望」が涼たちと共にあると諭す。「息子たち」を守るため父との戦いに身を投じたブルーと意を同じくして、父であるキース・ホワイトとの戦いに身を投じる決意をし、最後の戦いでは涼たちの心強い味方として共闘する。 最終決戦において、キース・ホワイトの死と同時に砕け散ったハンプティ・ダンプティのコアにより、彼女の持つアドバンストARMSの力は消失。呪われた運命から解き放たれたことをブルーやブラックを含むキースシリーズの兄弟たちから告げられ、「一人の人間」として生きる未来を託された。その後、隼人と共に涼が下した最後の選択を見届ける。 最終話において、キースシリーズとして唯一の生き残りとなる。米国国務長官としてアリスが産み出し愛した青い薔薇「ブルーウィッシュ」を携え、パレスチナ和平に尽力している姿が描かれた。 キース・ブルー / エドワウ ブルーメンを参照。 キース・ゴールド 涼より以前にジャバウォックのコアを移植された最初期のキースシリーズの一人。実戦テストでサイボーグ兵士を粉砕するほどの力を発揮したが、ある日突如ジャバウォックに変貌してエグリゴリの施設内を暴れまわった後、サミュエル、キース・ホワイト両名の目の前で乾いた泥のように崩れ去った。 この事件がきっかけでジャバウォックを含む自己意思を持ったオリジナルARMSは「手に負えない」と判断され、人為的な意思の介在しない実戦的なARMS、すなわちアドバンストARMSの開発に至る。
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