キーストン社時代(1914年)
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「チャールズ・チャップリンの映画作品一覧」の記事における「キーストン社時代(1914年)」の解説
1913年、舞台芸人をしていたチャップリンはマック・セネットのキーストン社と契約して映画界入りした。チャップリンは同社で36本の映画に出演し、『恋の二十分』からは監督や脚本も担当し始めた。特に記載がない限り、すべての作品はフィルムの長さが1リールである。 公開年月日邦題 原題 クレジット備考監督脚本製作作曲役名1914年2月2日 成功争ひ Making a Living No No No No ペテン師 1914年2月7日 ヴェニスの子供自動車競走 Kid Auto Races at Venice No No No No 小さな放浪者 最初に観客の前で小さな放浪者の扮装を披露した作品。教育映画と合わせて1リールを成すスプリット・リールとして公開。 1914年2月9日 メーベルの窮境 Mabel's Strange Predicament No No No No 小さな放浪者 別邦題は『犬の為め』『メーブルの困難』。 1914年2月19日 泥棒を捕まえる人 A Thief Catcher No No No No 警官 2010年にフィルムが発見された。 1914年2月28日 夕立 Between Showers No No No No 女たらし(小さな放浪者) 1914年3月2日 チャップリンの活動狂 A Film Johnnie No No No No 新参者(小さな放浪者) 1914年3月9日 タンゴのもつれ Tango Tangles No No No No ほろ酔いの踊り手(小さな放浪者) 1914年3月16日 彼がお好みの娯楽 His Favorite Pastime No No No No 酒飲み(小さな放浪者) 別邦題は『彼の好みの気晴らし』。 1914年3月26日 痛ましの恋 Cruel,_Cruel_Love No No No No ヘルパス卿 1914年4月4日 幻燈会 The Star Boarder No No No No 下宿人(小さな放浪者) 1914年4月18日 メーベルの身替り運転 Mabel at the Wheel No No No No 悪漢 2リール。 1914年4月20日 恋の二十分 Twenty Minutes of Love Yes Yes No No スリ(小さな放浪者) 1914年4月27日 チャップリンの総理大臣 Caught in a Cabaret No No No No ウェイター(小さな放浪者) 2リール。 1914年5月4日 とんだ災難 Caught in the Rain Yes Yes No No ほろ酔いのホテル客(小さな放浪者) 別邦題は『つらあて』。 1914年5月7日 多忙な一日 A Busy Day Yes Yes No No 妻 1914年6月1日 チャップリンの衝突 The Fatal Mallet No No No No 求婚者(小さな放浪者) 1914年6月4日 彼女の友人である追いはぎ Her Friend the Bandit Yes Yes No No 追剥ぎ メーベル・ノーマンドと共同監督。公式映画で唯一の失われた映画。 1914年6月11日 ノックアウト The Knockout No No No No レフェリー 2リール。別邦題は『デブの選手』。 1914年6月13日 メーベルの多忙な一日 Mabel's Busy Day No No No No ほろ酔いの厄介者 1914年6月20日 メーベルの結婚生活 Mabel's Married Life Yes Yes No No メーベルの夫(小さな放浪者) 1914年7月9日 笑ひのガス Laughing Gas Yes Yes No No 歯科医の助手(小さな放浪者) 1914年8月1日 チャップリンの道具方 The Property Man Yes Yes No No 道具方(小さな放浪者) 1914年8月10日 チャップリンの画工 The Face on the Bar Room Floor Yes Yes No No 画家(小さな放浪者) 1914年8月13日 レクリエーション Recreation Yes Yes No No 小さな放浪者 観光映画と合わせて1リールを成すスプリット・リールとして公開。 1914年8月27日 男か女か The Masquerader Yes Yes No No 映画俳優(小さな放浪者) 別邦題は『男?女?』。 1914年8月31日 チャップリンの独身 His New Profession Yes Yes No No チャーリー(小さな放浪者) 1914年9月7日 両夫婦 The Rounders Yes Yes No No 陽気に騒ぐ男 1914年9月24日 新米雑役夫 The New Janitor Yes Yes No No 雑役夫(小さな放浪者) 1914年10月10日 髭のあと Those Love Pangs Yes Yes No No 女たらし(小さな放浪者) 1914年10月26日 チャップリンとパン屋 Dough and Dynamite Yes Yes No No ウェイター(小さな放浪者) 2リール。別邦題は『チャップリンのパン屋』。 1914年10月29日 アルコール自動車競争の巻 Gentlemen of Nerve Yes Yes No No 貧乏な自動車レース好きの男(小さな放浪者) 1914年11月7日 アルコール先生ピアノの巻 His Musical Career Yes Yes No No ピアノ運搬人(小さな放浪者) 1914年11月9日 他人の外套 His Trysting Place Yes Yes No No 夫(小さな放浪者) 2リール。 1914年11月14日 醜女の深情け Tillie's Punctured Romance No No No No 都会のペテン師、チャーリー 6リール。監督はマック・セネット、主演はマリー・ドレスラー。 1914年12月5日 夫婦交換騒動 Getting Acquainted Yes Yes No No 夫(小さな放浪者) 別邦題は『メーベルとチャップリン』。 1914年12月7日 アルコール先生原始時代の巻 His Prehistoric Past Yes Yes No No 弱あご(小さな放浪者) 2リール。
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キーストン社時代
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.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}} 『成功争ひ』(1914年)のチャップリン(右側)。 『ヴェニスの子供自動車競走』(1914年)で初めて「小さな放浪者」の扮装を披露したチャップリン。 1913年、チャップリンは2度目のアメリカ巡業中にニューヨーク映画会社(英語版)の支配人アダム・ケッセル(英語版)から、傘下のキーストン社と契約する話を受けた。キーストン社はテンポの早いドタバタの短編喜劇を量産していた会社で、すでに退社した人気スターのフレッド・メイス(英語版)の穴を埋める俳優を探していた。チャップリンはキーストン社の作風をあまり好まなかったが、舞台の仕事に変わるものを求めていたこともあり、9月25日に週給150ドルで契約を交わした。12月初旬にチャップリンはスタジオがあるロサンゼルスに到着し、撮影所長のマック・セネットと対面した。セネットはチャップリンの容貌が若すぎることに不安を感じたが、チャップリンは「老けづくりなら簡単にできる」と返事した。 1914年1月末までチャップリンは映画に使われず、その間は映画製作の技術を学ぶための見学に充てられた。チャップリンの映画デビュー作は、2月2日公開の『成功争ひ』である。この作品でチャップリンが演じたのは、洒落たフロックコートにシルクハット、モノクルを付け、八の字髭を生やした扮装の、女たらしの詐欺師である。チャップリンはこの作品を嫌ったが、マスコミはその演技に早くも注目し、「第一級のコメディアン」と賞賛する業界紙もあった。チャップリンは2本目の出演作のために、セネットの指示で喜劇の扮装を決めることになり、トレードマークとなる「小さな放浪者(英語版)」の扮装を作り上げた。チャップリンの自伝によると、衣裳部屋に行く途中でふとだぶだぶのズボン、大きなドタ靴、ステッキと山高帽という組み合わせを思いついたという。自伝では扮装の狙いについて、以下のように述べている。 .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}だぶだぶのズボンにきつすぎるほどの上着、小さな帽子に大きすぎる靴という、とにかくすべてにチグハグな対照というのが狙いだった。年恰好のほうは若くつくるか年寄りにするか、そこまではまだよく分からなかったが…とりあえず小さな口髭をつけることにした。こうすれば無理に表情を隠す世話もなく、老けて見えるにちがいない、と考えたからである。 その2本目の作品は『メーベルの窮境』(1914年2月9日公開)であるが、それよりも後に撮影された『ヴェニスの子供自動車競走』の方が2日早く公開されたため、『ヴェニスの~』が小さな放浪者の扮装を初めて観客に披露した作品となった。チャップリンはこれを自身の映画のキャラクターに採用し、自分からギャグを提案したりもしたが、監督のヘンリー・レアマンやジョージ・ニコルズ(英語版)とは意見が合わず、対立を繰り返した。11本目の出演作『メーベルの身替り運転』では、監督兼主演のメイベル・ノーマンドと衝突したことで解雇寸前にまで至ったが、ニューヨークから「チャップリン映画が大当たりしているから、至急もっと彼の作品をよこせ」との電報が届いたため、チャップリンの解雇は回避され、彼に対するセネットたち周囲の態度も軟化した。チャップリンはそれに乗じて、作品が失敗したら1500ドルを支払うという条件で、自分で映画を監督することをセネットに認めさせた。 チャップリンの監督デビュー作は、1914年4月20日公開の『恋の二十分』である。監督2作目の『とんだ災難』はその時点までで最も成功したキーストン社作品の1本となった。その後、チャップリンは1週間に1本のペースで新作の短編映画を監督・主演し、ショットの組み立てやストーリー構成などの映画技術を貪欲に身に付けていった。自伝ではこの時期を「いちばん張りのあったすばらしい時期」としている。チャップリンの人気も高まり、その名前が出ただけで大ヒットが約束されるようになると、キーストン社内でのチャップリンの発言力も高まった。同年11月、セネットが監督した長編コメディ『醜女の深情け』で主演のマリー・ドレスラーの相手役を演じたが、これが他監督のもとで出演した最後の公式映画となった。同年末、チャップリンはセネットと契約更新の話をし、週給1000ドルを要求するが拒否され、契約更新の話もそれで打ち切られた。
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