ウェンブリー・スタジアム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/27 01:44 UTC 版)
ウェンブリー・スタジアム The Home of Football |
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施設情報 | |
所在地 | Empire Way, Wembley, Middlesex. HA9 0DS |
位置 | 北緯37度23分2.63秒 西経5度58分13.80秒 / 北緯37.3840639度 西経5.9705000度座標: 北緯37度23分2.63秒 西経5度58分13.80秒 / 北緯37.3840639度 西経5.9705000度 |
起工 | 2002年9月30日 |
開場 | 2007年3月9日 |
所有者 | フットボール・アソシエーション |
運用者 | ウェンブリー・ナショナル・スタジアム・リミテッド |
グラウンド | Dessoグラスマスタ0 |
ピッチサイズ | 105 x 68 m |
建設費 | 7億9800万£[1] |
設計者 | フォスター・アンド・パートナーズ POPULOUS, ナサニエル・リッチフィールド・アンド・パートナーズ (計画コンサルタント)[2] |
プロジェクト マネージャー |
Symonds[3] |
構造設計者 | Mott Stadium Consortium - Mott MacDonald, Sinclair Knight & Merz & Aurecon[3] |
サービス エンジニア |
Mott MacDonald[3] |
総合建設者 | Multiplex Constructions (UK) Ltd[3] |
使用チーム、大会 | |
サッカーイングランド代表 (2007–present) トッテナム・ホットスパーFC (2017–2019)[4][5] 2012年ロンドンオリンピック ラグビーワールドカップ2015 UEFA EURO 2020 UEFA欧州女子選手権2022 |
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収容人員 | |
90,000 (all seated) | |
(最多:89,874 (ポーツマスFC-カーディフ・シティFC, 2008FA杯決勝)) |
ウェンブリー・スタジアム(英語: Wembley Stadium)は、イギリス・ロンドンのブレント区ウェンブリーにあるサッカー専用のスタジアム。
2014年に携帯電話事業者のEE Limitedと6年のスポンサー契約をし、「ウェンブリー・スタジアム connected by EE」となっている[6]。
概要
サッカーとラグビーの2つのフットボールはイングランドを発祥とするが、トゥイッケナム・スタジアムが「ラグビーの聖地」と称されるに対して、「サッカーの聖地」と称されるのがこのウェンブリー・スタジアムである。
かつて旧ウェンブリーを解体してその地に建設されたもので、旧ウェンブリーのシンボルでもあったツインタワーは無くなり、スタジアム上部のアーチがシンボルとなっている。また、旧ウェンブリーにあった陸上競技やドッグレース用のトラックは撤去され、当該箇所にも個別座席が設置された。2003年に着工し、2006年前期の完成を予定していたが、工事が遅れるなどで2007年3月10日にようやく改修工事が完了、5月19日にFAカップ決勝戦で開場となった。
所有権はフットボール・アソシエーション(FA)の子会社であるウェンブリー・ナショナル・スタジアム・リミテッドにあり、主にサッカーイングランド代表の公式戦、あるいはFA主催のクラブチームの公式戦であるFAカップなどが行われる。また、音楽のコンサートやサッカー以外のスポーツ大会の会場としても使用される。
アーセナルFCやトッテナム・ホットスパーFC等、ロンドンにホームを置くクラブチームの新スタジアム建設による代替スタジアムとしても使用される。
敷地面積は約 103,000平方メートル(外周1キロメートル)、建築物設置面積は約 65,000平方メートル、屋根の大きさは約 52,000平方メートル(可動式)[7]。
90,000のキャパシティは、スペインカタルーニャ州・バルセロナのカンプ・ノウについでヨーロッパ第2位の大きさであり、屋根のついたスタジアムとしては世界最大である。また、建設費もスタジアム史上最高額の7億9,800万ポンドとも言われ、完成後は旧ウェンブリーと区別するために、「ニュー・ウェンブリー・スタジアム」とも呼ばれた。
2011年にはUEFAチャンピオンズリーグ 2010-11の決勝戦が行われたほか、2012年のロンドン五輪ではサッカーの決勝戦が開催された。2013年5月25日にはUEFAチャンピオンズリーグ 2012-13の決勝戦が開催された。
2021年には、UEFA EURO 2020のファイナルフォーの会場として決定された。2022年にはUEFA女子ユーロ決勝、2024年にはUEFAチャンピオンズリーグ 2023-24決勝の会場としてそれぞれ使用された。
サッカー以外のイベントの利用
サッカー以外ではアメリカンフットボール(NFL)が2007年から毎年NFLインターナショナル・シリーズを開催していた。また、ラグビーワールドカップ2015の2試合の試合会場として使用され、アイルランド代表vsルーマニア代表戦で89,267人の入場者数を記録した。
コンサートとしては、2007年にダイアナ元皇太子妃を追悼する為の没後10周年コンサートのコンサート・フォー・ダイアナ、Live Earthをはじめ、クイーン、ジョージ・マイケル、ミューズ、マドンナ、オアシス、フー・ファイターズ、U2、コールドプレイ、ペット・ショップ・ボーイズ、テイク・ザット、ロビー・ウィリアムズ、ワン・ダイレクション、BTS、ブラーなどの単独ライブ、毎年キャピタルFM主催の夏フェス『Summertime Ball』が行われている。「テラプラス」という資材を用いて芝生を保護することも多い[8]。
また、2014年5月31日にIBF・WBA世界スーパーミドル級タイトルマッチ『カール・フローチVSジョージ・グローブス』第2戦が行われ、8万人を動員した[9]。その後はアンソニー・ジョシュアの世界ヘビー級選手権が何度も開催されている。プロレスではAEWがPPVイベント『All In』を2023・24年に開催
開催された主な大会
日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
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2015年9月20日 | ![]() |
26-16 | ![]() |
プールC |
2015年9月27日 | ![]() |
44-10 | ![]() |
プールD |
日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
---|---|---|---|---|
2021年6月13日 | ![]() |
1-0 | ![]() |
グループD |
2021年6月18日 | ![]() |
0-0 | ![]() |
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2021年6月22日 | ![]() |
0-1 | ![]() |
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2021年6月26日 | ![]() |
2-1 | ![]() |
ラウンド16 |
2021年6月29日 | ![]() |
2-0 | ![]() |
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2021年7月6日 | ![]() |
1-1 (4-2 p.) |
![]() |
準決勝 |
2021年7月7日 | ![]() |
2-1 (延長戦) |
![]() |
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2021年7月11日 | ![]() |
1-1 (3-2 p.) |
![]() |
決勝 |
日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
---|---|---|---|---|
2022年7月31日 | ![]() |
2-1 (延長戦) |
![]() |
決勝 |
日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
---|---|---|---|---|
2024年6月1日 | ![]() |
2-0 | ![]() |
決勝 |
ギャラリー
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スタジアムの遠景 (2016年)
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2022年に撮影された空撮
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2007年の内観
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2013年の内観
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試合中の内観 (2007年)
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2012年の外観
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夜のスタジアム (2010年)
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サポーターによるコレオ (2010年)
脚注
- ^ “Wembley kick-off: Stadium is ready and England play first game in fortnight”. Daily Mail (London). (9 March 2007) 19 March 2007閲覧。
- ^ Projects : Wembley Stadium. Populous.com .
- ^ a b c d “Wembley Stadium, London”. Design Build Network (19 June 2006). 11 August 2010閲覧。
- ^ Tottenham Hotspur on Twitter: "We’ve reached agreement with @WembleyStadium to play our @ChampionsLeague fixtures there for the 2016/17 season. https://t.co/BPCGmW1mrQ"
- ^ Tottenham Hotspur on Twitter: "…The agreement additionally provides an option to play all @PremierLeague & cup home games at @WembleyStadium for the 2017/18 season. 2/2"
- ^ “Wembley Stadium finally connects with EE”. SportsPro Media (2014年2月26日). 2020年6月4日閲覧。
- ^ 北澤豪氏提出資料 国立競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議(第2回)平成27年8月10日
- ^ 芝生のとっておき話(4)2003/08/28 スタッフブログ|日産スタジアム
- ^ “WEMBLEY STADIUM TO HOST FROCH V GROVES REMATCH”. Wembley Stadium. 4 March 2014閲覧。
関連項目
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- ウェンブリー・スタジアム (WembleyStadium) - Facebook
- ウェンブリー・スタジアム (@wembleystadium) - X(旧Twitter)
- 地図 - Google マップ
開催イベントとテナント | ||
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先代 ミレニアム・スタジアム カーディフ |
FAカップ 決勝戦会場 2007- |
次代 - |
先代 サンティアゴ・ベルナベウ (マドリード) |
UEFAチャンピオンズリーグ 決勝戦会場 2011 |
次代 フースバル・アレーナ・ミュンヘン (ミュンヘン) |
先代 国家体育場 (北京) |
オリンピックのサッカー競技 決勝戦会場 2012 |
次代 エスタジオ・ド・マラカナン (リオデジャネイロ) |
先代 フースバル・アレーナ・ミュンヘン (ミュンヘン) |
UEFAチャンピオンズリーグ 決勝戦会場 2013 |
次代 エスタディオ・ダ・ルス (リスボン) |
先代 スタッド・ド・フランス (サン=ドニ) |
UEFA欧州選手権 決勝戦会場 2020 |
次代 オリンピアシュタディオン |
ウェンブリー・スタジアム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 11:38 UTC 版)
「ライヴエイド」の記事における「ウェンブリー・スタジアム」の解説
コールドストリームガーズ 軍楽隊 - 当日、来賓として招かれたチャールズ皇太子と(当時)ダイアナ妃を迎え入れるための演奏を担当。ちなみに、このライヴエイドの発起人である、ボブ・ゲルドフも、この2人と一緒に入場している。人権問題に大変な関心を寄せていたダイアナ妃の意向で、この2人の出席が実現した。 ステイタス・クォー - このバンドの「ロッキン・オール・オーヴァー・ザ・ワールド」でライヴエイドの幕は上がった。 ザ・スタイル・カウンシル ブームタウン・ラッツ - バンド自体は開店休業状態だったが「哀愁のマンデイ」など過去のヒット曲を披露。3曲目の「ラット・トラップ」はボブが、あまりの興奮のためにマイクのケーブルを抜いてしまい、歌声を消してしまった。そのため、この曲はDVD未収録。 アダム・アント ウルトラヴォックス - 「Reap the Wild Wind」「Dancing With Tears in My Eyes」「One Small Day」「Vienna」の4曲を披露。ミッジ・ユーロはギターとE-MU Systems社のシンセサイザーEmulator IIを交互に演奏しつつ歌唱した。 スパンダー・バレエ - ヒット曲「トゥルー」を披露した。 エルヴィス・コステロ - ビートルズの「愛こそはすべて」をエレキギター1本で披露した。 ニック・カーショウ シャーデー スティング(元ポリス) - ポリスのデビュー曲、「ロクサーヌ」を披露。 フィル・コリンズ - 自身の「見つめて欲しい」を歌い終えた後、スティングとポリスの「見つめていたい」で共演。その後、ヒースロー空港からコンコルドに乗り込みアメリカの会場へ移動。 ハワード・ジョーンズ - ピアノ一台で自身の代表曲、「かくれんぼ」を歌唱。 ブライアン・フェリー デヴィッド・ギルモア(ピンク・フロイド) - ライブエイドには、ブライアン・フェリーのバンド・メンバーとして出演。 ポール・ヤング - この会場のフィナーレを飾る、「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」をソロで歌唱。4曲目にはダリル・ホール&ジョン・オーツのカバー曲「エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」を披露。 アリソン・モイエ - ポール・ヤングの3曲目でポール・ヤングと共演。 U2 - ボーカルのボノが2曲目、「バッド」の間奏中に客席から女性客を引っ張り出し、その女性とダンスを踊り出し、その後、テレビクルーの女性スタッフとも踊るという珍事を起こした。なお客席から客を引っ張り出す行為は取り決めで禁止されていた。 ダイアー・ストレイツ - スティングがコーラスで参加。 クイーン - 「ボヘミアン・ラプソディ」(バラード部分のみの短縮版)、「RADIO GA GA」、「ハマー・トゥ・フォール」、「愛という名の欲望」、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」(短縮版)、「伝説のチャンピオン」と全出演陣の中でも最多となる6曲を披露。そのライヴ・パフォーマンスは他を圧倒し、ボブ・ゲルドフも彼らを絶賛した。この出演が当時、解散寸前状態と言われていたバンドを再浮上させる大きな転機となった。このステージの模様はクイーンを題材として33年後の2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』にて細部に至るまで忠実に再現された。 デヴィッド・ボウイ - 4曲目の「ヒーローズ」が終わった段階で、このライヴエイドのきっかけとなったCBCによる「エチオピア大飢饉」の映像が流れる。 ザ・フー - 1985年時点では解散していたが、この日限り再結成。「マイ・ジェネレーション」「ピンボールの魔術師」「愛の支配」「無法の世界」の4曲を演奏。序盤で中継電源が切れるトラブルによりアメリカ・イギリス両方で映像が途切れてしまった。 エルトン・ジョン キキ・ディー - 既にエルトンのコーラスメンバーにいたが3曲目の「恋のデュエット」でエルトンと共演。終了後、再びコーラスに戻る。 ワム! - ジョージ・マイケルはエルトンの伴奏で、「僕の瞳に小さな太陽」を歌唱。相方でリーダーのアンドリュー・リッジリーはコーラスメンバーに加わった。なおイギリス会場で一番の声援を浴びたメンバーが、この2人だった。 フレディ・マーキュリー&ブライアン・メイ - クイーンの2人が「悲しい世界」を歌うためだけに、この形をとった。 ポール・マッカートニー(元ビートルズ) - 「レット・イット・ビー」をピアノの弾き語りで披露。曲の中盤からボブ・ゲルドフ、アリソン・モイエ、デヴィッド・ボウイ、そしてザ・フーのギタリストである、ピート・タウンゼントがコーラスで参加。しかし、ポールの直前に出演したフレディ・マーキュリー&ブライアン・メイのスタッフが誤ってマイクのケーブルを抜いてしまったため、曲の前半ではポールの歌声が全く聞こえなかった。後に発売されたDVDでは、ライブ翌日にBBCのスタジオでボーカルを収録し直したものが採用された。観客からの歓声が、曲が始まってしばらく経ってから起こるのはそのためである。アーティスト個々の出演としては、ポールがイギリスでのトリを務めた。 バンド・エイド - 「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」を出演者全員で歌唱。レコードとは歌唱者・順番が異なっており、レコードではポール・ヤングが最初に歌っているが、ここではデヴィッド・ボウイが最初の部分を歌っている。ボブ・ゲルドフとジョージ・マイケルがメイン・ボーカルを担当しており、ジョージとボノはレコードと同じ場所を歌っている。
※この「ウェンブリー・スタジアム」の解説は、「ライヴエイド」の解説の一部です。
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