スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァとは? わかりやすく解説

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スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/07 14:27 UTC 版)

スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
Stadio Giuseppe Meazza
サン・シーロ
San Siro

UEFA
施設情報
所在地 イタリア ミラノ アンジェロ・モラッティ通り 1-20151
位置 北緯45度28分41秒 東経9度07分26.21秒 / 北緯45.47806度 東経9.1239472度 / 45.47806; 9.1239472座標: 北緯45度28分41秒 東経9度07分26.21秒 / 北緯45.47806度 東経9.1239472度 / 45.47806; 9.1239472
起工 1925年8月1日
開場 1926年9月19日
修繕 1937年-1939年、1954年-1955年、1987年-1990年、2015年-2016年
所有者 ミラノ市
運用者 M-Iスタディオ有限会社
グラウンド Dessoグラスマスター
ピッチサイズ 105m x 68 m
設計者 ウリッセ・スタッキーニイタリア語版
建設者 SA Immobiliare Lampugnano
ウェブサイト sansirostadium.com
旧称
スタディオ・コムナーレ・ディ・サン・シーロ
使用チーム、大会
ACミラン (セリエA)(1926-現在)
インテル・ミラノ (セリエA)(1948-現在)
1934 FIFAワールドカップ
UEFA欧州選手権1980
1990 FIFAワールドカップ
2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック
収容人員
75,817 (制限有り)
80,018 (制限無し)
アクセス
#アクセスを参照

スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァStadio Giuseppe Meazza) は、イタリアミラノにあるサッカー専用スタジアムインテル・ミラノACミランがホームスタジアムとして使用しており、両クラブが共同保有するM-Iスタディオ有限会社によって管理・運用されている。

概要

1926年にACミランの本拠地として開場し、1937年から1939年にかけて行われた改修工事でそれまでのグラウンド形式からスタジアムへと生まれ変わった。第二次世界大戦後の1954年に施された大規模な拡張工事で現在の多層構造をとる約10万人収容のビッグスタジアムとなり、1987年からの3年間で現在の最上部にあたる3階席が新設された。1990年に完成した観客席最上部にあたる3階席からは、スタジアムのピッチを見下ろす、いわゆる俯瞰できるほど高い位置にあり、観客席の傾斜も急勾配である[1]。2022-23シーズン現在の収容人数は全席が座席の75,000人である。

開場から以来ACミランがホームスタジアムとして使用する中で1947年からはインテルナツィオナーレ・ミラノもホームスタジアムとしている。ミラノ市内にあるスカラ座にちなんでカルチョのスカラ座またはサッカーのスカラ座とも呼ばれ[2]、現存するスタジアムでは4番目に古く、かつ国内のサッカースタジアムにおいては最大の収容能力を持つスタジアムとなっている。

その歴史を通して数多くのサッカーの国際大会が開催されてはいるが、その他スポーツの会場となった過去がある。2009年のラグビーユニオンや1960年のボクシング世界王者決定戦がその一例である。2026年にはミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪の開会式もこのスタジアムで行われる予定である[3]

スタジアム名

スタジアム開場の1926年から1980年までは正式名称のスタディオ・コムナーレ・ディ・サン・シーロ(Stadio Comunale di San Siro)を略してサン・シーロと呼ばれていた[4]。しかし、1980年にインテル・ミラノの黄金期を牽引したジュゼッペ・メアッツァが死去すると、スタジアムの所有者であったミラノ市は現在の正式名称であるスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(Stadio Giuseppe Meazza)へと改名した[5]。インテル・ミラノのサポーター側はこの決定を受け入れたものの、ACミランのサポーターたちはこの決定を快く思わなかったため、サン・シーロという愛称を使用し続けている[4]。しかし、時代を経るに従ってこの問題は徐々に薄れており、どちらの名称を使用するかは個人の自由でもある[4]

なお、サン・シーロとはミラノ西部にある教会から取られている[6]

建て替え計画

2019年秋からインテルとACミランは新スタジアムを自前で建設する提案を共同で行うことになった。現在駐車場となっている敷地内に6万人収容の新スタジアムを建設するという計画で敷地内にはホテルやオフィスビル、ショッピングセンターなどを併設して収益を出す形にする予定となっていた。2022年3月には新スタジアム建設候補地の錯綜[7]、ミラノ市議会やロンバルディア州議会の反対などでその後の交渉が進展していない[8]

アクセス

市内西部に位置し、交通の便はよい。

  • トラム - 16番のトラムに乗り、終点 (San Siro Stadio M5) で下車。
  • 地下鉄 - Linea M5の終点、サン・シーロ・スターディオ駅で下車。

開催された主な試合・イベント

サッカー

日付 ホームチーム 結果 アウェーチーム ラウンド
1934年5月27日 スイス 3-2 オランダ 1回戦
1934年5月31日 ドイツ 2-1 スウェーデン 準々決勝
1934年6月3日 イタリア 1-0 オーストリア 準決勝
日付 ホームチーム 結果 アウェーチーム ラウンド
1980年6月12日 スペイン 0-0 イタリア グループB
1980年6月15日 ベルギー 2-1 スペイン
1980年6月17日 オランダ 1-1 チェコスロバキア グループA
日付 ホームチーム 結果 アウェーチーム ラウンド
1990年6月8日 アルゼンチン 0-1 カメルーン グループB (開幕戦)
1990年6月10日 西ドイツ 4-1 ユーゴスラビア グループD
1990年6月15日 5-1 アラブ首長国連邦
1990年6月19日 1-1 コロンビア
1990年6月24日 2-1 オランダ ベスト16
1990年7月1日 チェコスロバキア 0-1 西ドイツ 準々決勝
日付 ホームチーム 結果 アウェーチーム ラウンド
2021年10月6日 イタリア 1-2 スペイン 準決勝
2021年10月10日 スペイン 1-2 フランス 決勝
  • その他
日付 ホームチーム 結果 アウェーチーム ラウンド
1965年5月27日 インテル・ミラノ 1-0 SLベンフィカ UEFAチャンピオンズカップ1964-65決勝
1970年5月6日 フェイエノールト 2-1
(a.e.t.)
セルティックFC UEFAチャンピオンズカップ1969-70決勝
2001年5月23日 FCバイエルン・ミュンヘン 1-1
5-4 (p)
バレンシアCF UEFAチャンピオンズリーグ2000-01決勝
2016年5月28日 レアル・マドリード 1-1
5-3 (p)
アトレティコ・マドリード UEFAチャンピオンズリーグ2015-16決勝

ボクシング

コンサート

このスタジアムで開催された主なコンサート一覧

日付 アーティスト 観客
1985年6月21日 ブルース・スプリングスティーン 65,000
1987年6月10日 デヴィッド・ボウイ 70,000
1997年6月18日 マイケル・ジャクソン 65,000
2005年7月20日 U2 137,427
2005年7月21日
2006年7月11日 ボ・ディドリー 56,175
2009年6月18日 デペッシュ・モード 57,544
2009年7月14日 マドンナ 55,338
2010年6月8日 ミューズ 60,000
2013年6月29日 ボン・ジョヴィ 51,131
2014年6月28日 ワン・ダイレクション 111,531
2014年6月29日
2016年7月13日 リアーナ 53,000
2016年7月18日 ビヨンセ 54,313
2017年7月3日 コールドプレイ 117,307
2017年7月4日
2019年6月19日 エド・シーラン 54,892
2022年6月21日 ローリング・ストーンズ 57,204

ギャラリー

2011年に撮影されたパノラマ

関連項目

脚注

  1. ^ ミランとインテルの本拠地“サン・シーロ” 3階席で「不自然な振動」を計測し調査”. FOOTBALL ZONE (2019年4月23日). 2023年3月28日閲覧。
  2. ^ カルチョのスカラ座に舞い降りたミランの王子様…伊解説陣が見た先発デビュー戦「エレガント。頭の良さが際立つ」”. DAZN (2022年8月29日). 2023年3月28日閲覧。
  3. ^ 開会式はミラノのサンシーロで 26年冬季五輪”. 産経ニュース (2021年10月30日). 2023年3月28日閲覧。
  4. ^ a b c スタジアムの歴史〜サンシーロ編〜”. 超Worldサッカー. 2023年3月28日閲覧。
  5. ^ 48 anni fa, allo stadio Meazza…” (イタリア語) (1979年10月1日). 2023年3月28日閲覧。
  6. ^ イタリアの二大名門クラブ「ACミラン」と「インテル・ミラノ」の本拠地”. トラベルブック. 2023年3月28日閲覧。
  7. ^ インテル、ミラン新スタジアム計画が頓挫”. Stadium HUB (2022年3月30日). 2023年3月28日閲覧。
  8. ^ インテルとミランがミラノから出ていく? イタリアのスタジアム事情”. footballista (2022年3月12日). 2023年3月28日閲覧。

外部リンク

先代
スタッド・ド・フランス
サンドニ
UEFAチャンピオンズリーグ
決勝戦会場

2001
次代
ハムデン・パーク
グラスゴー
先代
オリンピアシュタディオン
UEFAチャンピオンズリーグ
決勝戦会場

2016
次代
ミレニアム・スタジアム




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