UEFAチャンピオンズリーグ_2000-01_決勝とは? わかりやすく解説

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UEFAチャンピオンズリーグ 2000-01 決勝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/23 05:45 UTC 版)

UEFAチャンピオンズリーグ 2000-01 決勝
大会名 UEFAチャンピオンズリーグ 2000-01
延長戦
PK戦5-4
開催日 2001年5月23日 (2001-05-23)
会場 スタディオ・サン・シーロ(ミラノ)
最優秀選手 オリバー・カーン
主審 ディック・ヨル英語版
観客数 79,000人
2000
2002

UEFAチャンピオンズリーグ 2000-01 決勝は、UEFAチャンピオンズリーグ 2000-01の決勝戦であり、46回目のUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦である。2001年5月23日イタリアミラノスタディオ・サン・シーロで行われ、バイエルン・ミュンヘンが25年ぶり4回目の優勝を果たした[1]

概要

試合は、ドイツのバイエルン・ミュンヘンとスペインのバレンシアの対戦となった。延長戦まで120分の戦いは1対1と決着がつかず、PK戦でバイエルンが5-4で勝利、4度目のタイトルを獲得した。バイエルンは四半世紀ぶりのタイトル獲得となり、バレンシアは2年連続の決勝戦での敗北となった。また、試合のすべての得点はPKで、バイエルンはPK失敗もしている。そして、勝敗の決着はPK戦となったため、この試合は「すべてPK」のUEFAチャンピオンズリーグ決勝となっている。 その他、この試合は前2シーズンの準優勝チーム同士の対戦であった。バイエルンは1999年マンチェスター・ユナイテッドに、バレンシアは2000年レアル・マドリードにいずれも敗れている。

PK戦で決着したのはチャンピオンズカップ決勝から通算で6回目、チャンピオンズリーグ決勝としては2回目である。また、バイエルンの監督オットマー・ヒッツフェルトは1997年にはボルシア・ドルトムントでこのタイトルを獲得しており、エルンスト・ハッペル以来、2人目の「2つの異なるチームでヨーロッパ王者になった監督」となった。一方、バレンシアの監督エクトル・クーペルは3年連続で決勝戦での敗北となった。彼は1999年にマジョルカを率いてUEFAカップウィナーズカップ決勝で敗れた後、2000年にはバレンシアを率いてチャンピオンズリーグ決勝で敗れている。

出場チーム

注 : 決勝進出は1992年まではUEFAチャンピオンズカップ、1993年以降はUEFAチャンピオンズリーグ

チーム 過去の決勝進出(太字は優勝)
バイエルン・ミュンヘン 6(197419751976、1982、1987、1999)
バレンシア 1(2000)

決勝戦までの道のり

バイエルン・ミュンヘン ラウンド バレンシア
対戦相手 合計 第1戦 第2戦 予選 対戦相手 合計 第1戦 第2戦
- 3回戦 チロル・インスブルック 4–1 0–0 (A) 4–1 (H)
対戦相手 結果 一次リーグ 対戦相手 結果
ヘルシンボリIF 3–1 (A) 第1節 オリンピアコス 2–1 (H)
ローゼンボリBK 3–1 (H) 第2節 へーレンフェーン 1–0 (A)
パリ・サンジェルマン 0–1 (A) 第3節 リヨン 1–0 (H)
パリ・サンジェルマン 2–0 (H) 第4節 リヨン 2–1 (A)
ヘルシンボリIF 0–0 (H) 第5節 オリンピアコス 0–1 (A)
ローゼンボリBK 1–1 (A) 第6節 ヘーレンフェーン 1–1 (H)
グループF 通過
出典: UEFA
結果 グループC 通過
出典: UEFA
対戦相手 結果 二次リーグ 対戦相手 Result
リヨン 1–0 (H) 第1節 シュトゥルム・グラーツ 2–0 (H)
アーセナル 2–2 (A) 第2節 パナシナイコス 0–0 (A)
スパルタク・モスクワ 1–0 (H) 第3節 マンチェスター・ユナイテッド 0–0 (H)
スパルタク・モスクワ 3–0 (A) 第4節 マンチェスター・ユナイテッド 1–1 (A)
リヨン 0–3 (A) 第5節 シュトゥルム・グラーツ 5–0 (A)
アーセナル 1–0 (H) 第6節 パナシナイコス 2–1 (H)
グループC 通過
出典: UEFA
結果 グループA 通過
出典: UEFA
対戦相手 合計 第1戦 第2戦 決勝トーナメント 対戦相手 合計 第1戦 第2戦
マンチェスター・ユナイテッド 3–1 1–0 (A) 2–1 (H) 準々決勝 アーセナル 2–2 (a) 1–2 (A) 1–0 (H)
レアル・マドリード 3–1 1–0 (A) 2–1 (H) 準決勝 リーズ・ユナイテッド 3–0 0–0 (A) 3–0 (H)

試合

概要

この決勝戦は、バイエルンのゴールキーパー、オリバー・カーンの大活躍で人々に記憶されている[2]

試合開始早々、ペナルティエリア内で倒れこんだパトリック・アンデションがハンドによりバレンシアにPKが与えられ、ガイスカ・メンディエタがPK成功、バレンシアが先制した。数分後、ジョスリン・アングロマがペナルティエリア内でシュテファン・エッフェンベルクにファウルを犯し、バイエルン・ミュンヘンにPKが与えられたが、サンティアゴ・カニサレスメーメット・ショルのシュートは足でセーブし、得点とはならなかった。後半早々、アメデオ・カルボーニカルステン・ヤンカーとヘディングを争った際にハンドを犯し、バイエルンがPKを獲得、今回はエッフェンベルクがカニサレスの逆方向にPKを蹴って得点を決め、スコアは1-1の振り出しに戻った。残りの時間と延長戦30分間を通して得点は生まれず、試合はPK戦になった[2]

PK戦では、バイエルンの最初のキッカーパウロ・セルジオのシュートは枠を捉えず、バレンシアのメンディエタのシュートはカーンの逆をついたため、バレンシアは早い段階でリードを得る。ハサン・サリハミジッチヨン・カリューアレクサンダー・ツィックラーがPKを成功した後、カーンがズラトコ・ザホヴィッチのシュートをセーブし、それぞれ3人終了後に2対2で同点に追いく。次のアンデションのシュートはカニサレスにセーブされ、カルボーニのシュートはカーンが手を伸ばしてクロスバーの上に弾く。その後、ルベン・バラハシュテファン・エッフェンベルクは両者とも成功し、 PK戦はサドンデスへと入る。6人目のビセンテ・リザラズキリ・ゴンサレスは2人ともPK成功し、バイエルン7人目のトーマス・リンケはPK成功するも、バレンシア7人目マウリシオ・ペジェグリーノのシュートは方向を読んだカーンがセーブ、バイエルン・ミュンヘンがカップを勝ち取った[2]。カーンは、PK戦後に敗戦したバレンシアのGKカニサレスを慰めたことでUEFAフェアプレイ賞を受賞した[3]

詳細

バイエルン・ミュンヘン 1 - 1 (aet) バレンシア
エッフェンベルク  50分 (pen.) メンディエタ  2分 (pen.)
スタディオ・サン・シーロ, ミラノ
観客数: 79,000人[4]
主審: ディック・ヨル英語版[5]
    PK戦  
パウロ・セルジオ
サリハミジッチ
ツィックラー
アンデション
エッフェンベルク
リザラズ
リンケ
5 - 4 メンディエタ
カリュー
ザホヴィッチ
カルボーニ
バラハ
ゴンサレス
ペジェグリーノ
 
バイエルン
バレンシア
GK 1 オリバー・カーン
CB 4 サミュエル・クフォー
CB 5 パトリック・アンデション 38分
CB 25 トーマス・リンケ
RWB 2 ウィリー・サニョル 46分
LWB 3 ビセンテ・リザラズ
CM 23 オーウェン・ハーグリーヴス
CM 11 シュテファン・エッフェンベルク
AM 7 メーメット・ショル 108分
AM 20 ハサン・サリハミジッチ
CF 9 エウベル 100分
サブメンバー
GK 22 ベルント・ドレハー
DF 18 ミヒャエル・タルナト
MF 10 チリアコ・スフォルツァ
FW 13 パウロ・セルジオ 108分
FW 19 カルステン・ヤンカー 46分
FW 21 アレクサンダー・ツィックラー 100分
FW 24 ロケ・サンタ・クルス
監督
オットマー・ヒッツフェルト
GK 1 サンティアゴ・カニサレス
RB 20 ジョスリン・アングロマ
CB 12 ロベルト・アジャラ 90分
CB 2 マウリシオ・ペジェグリーノ
LB 15 アメデオ・カルボーニ 26分
DM 19 ルベン・バラハ
RM 6 ガイスカ・メンディエタ
LM 18 キリ・ゴンサレス 117分
AM 35 パブロ・アイマール 46分
CF 17 フアン・サンチェス・モレノ 66分
CF 7 ヨン・カリュー
サブメンバー
GK 25 アンドレス・パロップ
DF 5 ミロスラヴ・ジュキッチ 90分
DF 34 ファビオ・アウレリオ
MF 4 ディディエ・デシャン
MF 8 ズラトコ・ザホヴィッチ 66分
MF 14 ビセンテ・ロドリゲス
MF 23 ダビド・アルベルダ 46分
監督
エクトル・クーペル


最優秀選手

オリバー・カーン(バイエルン・ミュンヘン)[4]

副審

ヤープ・ポール[5]

ヤン=ヴィレム・ファン・フェルヴェン[5]

第4の審判

ヤン・ヴェヘレーフ英語版[5]

ルール
  • 試合時間は90分
  • 決着がつかない場合、30分のゴールデンゴール形式の延長
  • 延長戦でゴールが生まれなかった場合PK戦
  • サブメンバーは7名
  • 選手交代は最大3名

データ

バイエルン バレンシア
得点 1 1
シュート 19 9
枠内シュート 5 4
ボール支配率 64% 36%
コーナーキック 10 3
ファウル 24 23
オフサイド 2 6
イエローカード 1 3
レッドカード 0 0

脚注

  1. ^ Winner 2001”. FC Bayern Munich. 2025年5月5日閲覧。
  2. ^ a b c Biggs (2001年5月23日). “Bayern Munich 1-1 Valencia; Bayern won 5-4 on penalties”. The Guardian. 2018年12月2日閲覧。
  3. ^ Remember when Olivier Kahn won an award for his actions after 2001 Champions League final. GiveMeSport.
  4. ^ a b 2.FInals”. uefa.com. 2021年2月14日閲覧。
  5. ^ a b c d Match officials appointed for Milan final”. uefa.com. 2021年2月14日閲覧。

外部リンク


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