UEFAチャンピオンズリーグ_1996-97_決勝とは? わかりやすく解説

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UEFAチャンピオンズリーグ 1996-97 決勝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/22 18:00 UTC 版)

UEFAチャンピオンズリーグ 1996-97 決勝
大会名 UEFAチャンピオンズリーグ 1996-97
開催日 1997年5月28日 (1997-05-28)
会場 オリンピアシュタディオン(ミュンヘン)
主審 シャーンドル・プル
観客数 59,000人
1996
1998

UEFAチャンピオンズリーグ 1996-97 決勝は、UEFAチャンピオンズリーグ 1996-97の決勝戦であり、42回目のUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦である。1997年5月28日ドイツミュンヘンオリンピアシュタディオンで行われ、ボルシア・ドルトムントが初優勝を果たした[1]

概要

試合はドイツのボルシア・ドルトムントとイタリアのユヴェントスの間で行われ、ドルトムントがカール=ハインツ・リードレラース・リッケンのゴールで3-1で勝利した。ユベントスのゴールはアレッサンドロ・デル・ピエロによるものである。

決勝戦までの道のり

ドルトムントは準決勝でマンチェスター・ユナイテッドを破っている。欧州の舞台での準決勝進出は、ドルトムントにとっては1964年以来、対戦相手のマンチェスター・ユナイテッドにとっては1969年以来のことであった。

一方、ユヴェントスの準決勝の相手は前年決勝でPK戦の末振り切ったアヤックスで、今度は2戦合計6-2で完勝している。

ボルシア・ドルトムント ラウンド ユヴェントス
対戦相手 結果 グループステージ 対戦相手 結果
ヴィジェフ・ウッチ 2–1 (H) 第1節 マンチェスター・ユナイテッド 1–0 (H)
ステアウア・ブカレスト 3–0 (A) 第2節 フェネルバフチェ 1–0 (A)
アトレティコ・マドリード 1–0 (A) 第3節 ラピード・ウィーン 1–1 (A)
アトレティコ・マドリード 1–2 (H) 第4節 ラピード・ウィーン 5–0 (H)
ヴィジェフ・ウッチ 2–2 (A) 第5節 マンチェスター・ユナイテッド 1–0 (A)
ステアウア・ブカレスト 5–3 (H) 第6節 フェネルバフチェ 2–0 (H)
グループB 2位通過
出典: UEFA
最終順位 グループC 1位通過
出典: UEFA
対戦相手 合計 第1戦 第2戦 決勝トーナメント 対戦相手 合計 第1戦 第2戦
オセール 4–1 3–1 (H) 1–0 (A) 準々決勝 ローゼンポリ 3–1 1–1 (A) 2–0 (H)
マンチェスター・ユナイテッド 2–0 1–0 (H) 1–0 (A) 準決勝 アヤックス 6–2 2–1 (A) 4–1 (H)

ファイナリストについて

試合は1993年のUEFAカップ1992-93決勝と同じ顔合わせとなった。その際はユヴェントスが2戦合計で6-1で勝利している[2]。その試合にユヴェントスの選手として出場した2人のドイツ人選手、ユルゲン・コーラーアンドレアス・メラーはドルトムントに移籍していた[3]。この試合には出場していないが、ドルトムントのブラジル人選手ジュリオ・セザールも1993年の試合にはユヴェントスの選手として出場していた。また、シュテファン・ロイターパウロ・ソウザも元ユヴェントスの選手であり、マティアス・ザマーカール=ハインツ・リードレは以前にイタリアのセリエAでプレーしたことがあった(リードレがラツィオからドルトムントに移籍した際の後釜はアレン・ボクシッチで、彼は1997年にはユヴェントスに移籍していた)。

ユヴェントスで1993年から在籍していたのはゴールキーパーのアンジェロ・ペルッツィと彼の控えのミケランジェロ・ランプッラだけだった(モレノ・トリチェッリアントニオ・コンテはクラブには在籍していたもののこの試合には出場していない)。また、前述の通りコーラーとメラーは相手側に移籍している。ドルトムントでは、ゴールキーパーのシュテファン・クロス、ストライカーのステファヌ・シャピュイサ[3] 、ミッドフィールダーのレネ・トレショクシュテファン・ロイター、キャプテンのミヒャエル・ツォルクが4年前から残っていた。

1993年の対戦に加えて、両クラブはUEFAカップ1994-95の準決勝でも対戦している。この試合もユヴェントスが勝利したが、決勝ではパルマに敗れている[2]UEFAチャンピオンズリーグ 1995-96グループステージでも両者は顔を合わせそれぞれアウェーで勝利したが、グループ首位とになったのはユヴェントスで、彼らは最終的にトロフィーを獲得している。

その後の数年間、ユヴェントスとドルトムントは、UEFAチャンピオンズリーグ 2014-15[2]のグループステージでユヴェントスが勝利するまで両者の再戦は無かった[4]。彼らは4回(1993年と1995のUEFAカップ、1995年と2015年のチャンピオンズリーグ)顔を合わせドルトムントでヴェストファーレンシュタディオンで対戦しているが、ドイツで行われた試合でユヴェントスが敗北したのはこの1997年の決勝だけである。また、ユヴェントスは2015年のチャンピオンズリーグでも決勝に進出しバルセロナと対戦しているが、偶然にもその試合会場は同じドイツのオリンピアシュタディオン、ベルリン・オリンピアシュタディオンで、この試合も3-1で敗れている。

試合

概要

前半、カール=ハインツ・リードレがペナルティエリア内でポール・ランバートのクロスに合わせてドルトムントがリードを奪った。続いて、リードレは右からのコーナーキックにヘディングで合わせリードを2点とした。

後半、交代出場したユヴェントスのアレッサンドロ・デル・ピエロアレン・ボクシッチからのクロスにバックヒールでゴールを決め、スコアを2-1とした。交代出場した地元ドルトムント出身の20歳ラース・リッケンは、ピッチに入ってからわずか16秒後にはアンドレアス・メラーのスルーパスを受け、最初のボールタッチでゴール前20ヤード以上の地点からシュートを放ち、アンジェロ・ペルッツィをかわしたボールはドルトムントの3-1の勝利を演出した。リッケンのゴールは、UEFAチャンピオンズリーグ史上、交代出場からの得点としての最速記録だった[5]

また、ジネディーヌ・ジダンはランバートの執拗なマークに苦しみ、印象を残すことはできなかった[6][7][8][9][10]

試合はドルトムントの3-1の勝利に終わり、ドルトムントはチャンピオンズリーグ初優勝を果たした。

詳細

ドルトムント
ユヴェントス
GK 01 シュテファン・クロス
SW 06 マティアス・ザマー
CB 15 ユルゲン・コーラー
CB 16 マルティン・クレー
RWB 07 シュテファン・ロイター
LWB 17 ヨルク・ハインリヒ
CM 14 ポール・ランバート
CM 19 パウロ・ソウザ 23分
AM 10 アンドレアス・メラー 89分
CF 13 カール=ハインツ・リードレ 67分
CF 09 ステファヌ・シャピュイサ 70分
サブメンバー
GK 12 ヴォルフガンク・デ・ベール
MF 08 ミヒャエル・ツォルク 89分
MF 18 ラース・リッケン 71分  70分
MF 23 レネ・トレショク
FW 11 ハイコ・ヘルリッヒ 67分
監督
オットマー・ヒッツフェルト
GK 01 アンジェロ・ペルッツィ
RB 05 セルジオ・ポリーニ 19分 46分
CB 02 チロ・フェラーラ
CB 04 パオロ・モンテーロ
LB 13 マルク・ユリアーノ 90分
DM 14 ディディエ・デシャン
RM 07 アンジェロ・ディ・リーヴィオ
LM 18 ヴラディミル・ユーゴヴィッチ
AM 21 ジネディーヌ・ジダン
CF 15 クリスティアン・ヴィエリ 71分
CF 09 アレン・ボクシッチ 87分
サブメンバー
GK 12 ミケランジェロ・ランプッラ
DF 22 ジャンルカ・ペッソット
MF 20 アレッシオ・タッキナルディ 87分
FW 10 アレッサンドロ・デル・ピエロ 46分
FW 16 ニコラ・アモルーゾ 71分
監督
マルチェロ・リッピ


日本におけるテレビ中継

脚注

  1. ^ Champions League 1997”. Borussia Dortmund. 2025年5月5日閲覧。
  2. ^ a b c Juventus v Dortmund background”. UEFA.com (2015年1月14日). 2017年11月4日閲覧。
  3. ^ a b 20 years on: Dortmund's European champions”. UEFA.com (2017年5月28日). 2017年11月4日閲覧。
  4. ^ Tévez leads Juventus to Dortmund stroll”. UEFA.com (2015年3月18日). 2017年11月4日閲覧。
  5. ^ Milne, David (1997年5月29日). “Football: Juventus wrecked by German bite”. The Independent. https://www.nytimes.com/1994/06/12/sports/world-cup-94-scoreboard-watching-new-rules-plus-new-players-should-equal-goals.html 2020年4月1日閲覧。 
  6. ^ Murray, Scott (2011年11月25日). “The Joy of Six: British and Irish footballers abroad”. The Guardian (Guardian News and Media Limited). https://www.theguardian.com/sport/blog/2011/nov/25/joy-of-six-football-exports 2013年1月28日閲覧。 
  7. ^ “Paul Lambert – The Norwich wizard”. espnstar.com. オリジナルの2012年4月6日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120406200748/http://www.espnstar.com/rss-feed/detail/item617249/ 2011年5月4日閲覧。 
  8. ^ Gordon, Phil (2009年9月6日). “Norwich City manager Paul Lambert on his vision for the future”. Sunday Herald. http://www.heraldscotland.com/sport/english-football/norwich-city-manager-paul-lambert-on-his-vision-for-the-future-1.917708 2013年1月28日閲覧。 
  9. ^ Calvin, Michael (2010年5月1日). “Revealed: The six British Football League managers capable of being the next Roy Hodgson”. Mirror Football. オリジナルの2012年6月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120609222546/http://www.mirrorfootball.co.uk/opinion/columnists/michael-calvin/Ian-Holloway-Nigel-Pearson-Paul-Lambert-Kenny-Jacket-Keith-Hill-and-Eddie-Howe-the-British-Football-League-managers-capable-of-being-the-next-Roy-Hodgson-The-Michael-Calvin-Column-article411383.html 2013年1月28日閲覧。 
  10. ^ “PAUL LAMBERT: FROM LINWOOD RANGERS BC TO THE ENGLISH PREMIER LEAGUE”. scotzine.com. (2011年5月3日). http://www.scotzine.com/2011/05/paul-lambert-from-linwood-rangers-to-the-english-premier-league/ 2013年1月28日閲覧。 
  11. ^ 2.FInals”. uefa.com. 2021年2月14日閲覧。

外部リンク


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