バンケティング・ハウスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > バンケティング・ハウスの意味・解説 

バンケティング‐ハウス【Banqueting House】


バンケティング・ハウス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/08 03:33 UTC 版)

ホワイトホール宮殿のバンケティング・ハウス
バンケティング・ハウス前でのチャールズの処刑

バンケティング・ハウスBanqueting House)とは、テューダー、初期ステュアート王朝時代に建設されたイングランドの邸宅において、本邸からは庭園を挟んではなれた場所に建設された建物。バンクェティング・ハウスとも表記する[1]晩餐会舞踏会などの娯楽の為のみに用いられる。過剰な装飾をこらしたり、寝室厨房を設けないなどして本邸と差別化することが多かった。

ホワイトホール宮殿のバンケティング・ハウスBanqueting House at Whitehall)は歴史上最も著明なバンケティング・ハウスである。単にバンケティング・ハウスと称してこの建物を指すこともある。1619年建築家イニゴー・ジョーンズとその甥ジョン・ウェッブにより設計され1622年に完成した。当時のホワイトホール宮殿一角の西側、現在のホース・ガーズ付近に建設された。1649年にはチャールズ1世が建物前で公開処刑英語版されている。

内部には二階建て吹き抜けのホールが一室存在し、内装には上階はコリント式、下階はイオニア式を採用している。正方形を二つを並べた形状をしたホールの天井画はチャールズ1世の依頼によりピーテル・パウル・ルーベンスが描いたものである。装飾はルネッサンススタイルを取り入れたもので、ジャコビアン・イングランドにおける代表作である。

この建物はホワイトホール宮殿の大改修計画の一部として建設されたが、その後イングランド内戦へと至る政治的対立が激化していたために計画は凍結され、後に1690年代火災によって旧ホワイトホール宮殿はほぼ全焼した。バンケティング・ハウスは他の建物と離れた場所に建てられていたため焼失を免れ、今日に至っている。

1685年にイングランドの建築物としては初めてクラウンガラスを窓ガラスとして利用した。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 中村久司 『観光コースでないロンドン イギリス2000年の歴史を歩く』高文研、2014年、108頁。ISBN 978-4-87498-548-9 

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「バンケティング・ハウス」の関連用語

バンケティング・ハウスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



バンケティング・ハウスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのバンケティング・ハウス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS