うわてとは? わかりやすく解説

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うわ‐て〔うは‐〕【上手】

読み方:うわて

【一】[名]

位置方向上のほう。うえ。特に、風上川上などをいう。かみて。「風の—にまわる」⇔下手(しもて)。

相撲で四つに組んで相手差し手の上から相手のまわしを取ること。また、その手。「—を引く」⇔下手(したて)。

囲碁・将棋で、対局者のうち段位力量すぐれたほう。⇔下手(したて)。

犬追物(いぬおうもの)で、自分の馬の前に立つ射手

石帯(せきたい)の左の一端ついている革帯

【二】[名・形動

技能学問知識などが他よりすぐれていること。また、その人。「役者一枚—だ」「相手の—を行く」

人を脅かすような態度をとること。また、そのさま。高飛車(たかびしゃ)。⇔下手(したて)。

「この—な物言い変に私を圧迫した」〈志賀暗夜行路


上手

棋力の上の人、特に駒落ち場合に駒を落とす方を指す。[←→下手]

上手

読み方
上手うわて

上手と下手

(うわて から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/05 04:27 UTC 版)

上手と下手(かみてとしもて、うわてとしたて、じょうずとへた)とは、方向や技量の上下を表す用語

「かみて」と「しもて」

舞台

能舞台。左右非対称で、下手には「橋掛」がある。
舞台の楽器配置の例。一般的なピアノの場合、大屋根(反響板)を客席に向かって開くと、奏者は下手側になる。

舞台用語で上手(かみて)と下手(しもて)は、舞台(ステージ)の左右を区別する言葉である。

上手は舞台の左側(客席から見て右側)、下手は舞台の右側(客席から見て左側)である。客席からでは左右が逆になるので、これらを右と左で区別することは非常に紛らわしいが、英語では舞台から見た左右で表し、上手は stage left、下手は stage right と呼ぶ。フランス語では上手は côté cour(中庭側)、下手は côté jardin(庭園側)と呼ぶ。これはかつてのコメディ・フランセーズの上手側にルーヴル宮殿テュイルリー宮殿の中庭があり、下手側にテュイルリー庭園があったことに由来する。

上手と下手どちらがどちらかを覚える語呂合わせに「ピアニッシモ」があり、舞台でピアノを弾く側が下手である。

その他

目上の人や自分にとって上位にあたる人が座る上座の方向を上手と表す。日本で用いられる場合、の入口である玄関から遠く、床の間に最も近い席を指す場合が多い。主に、父親家長)などが座るとされる。

や河川の流れてくる方向(上流川上)やの吹いてくる方向(風上)を表すときにも用いられる。この用例では「上手(うわて)」とも。

このように「手」という言葉を用いる場合、「手」には「方向」を示すニュアンスがこめられる。また、「上」には「重要なもの」や「物事の流れてくる方向」(起点)の意味がある。

「うわて」と「したて」

上手(うわて)とは、ある物や人が、能力思考の点で別の物やよりも優れていること、あるいはある人よりも立場が上の場合のことを指す。「は僕より一枚上手だ」など。対して、下手(したて)とは、へりくだって非好戦的な態度で接することを卑下することを指し、「下手に出る」という形で用いられる。

相撲で上手(うわて)とは、互いに同じ側の廻しを取り合った状態で、相手の腕の外側から相手の廻しを引いた状態のこと。また、その相手の廻しにやった手のことをいう。上手を取って投げるのを上手投げなどと言う風にも使われる。一般には利き手で上手を取った方が有利とされているので、これを嫌って「上手を切る」ことがある。対して、相手の腕の下でまわしをつかむこと、そのつかんだ手のことを下手(したて)という。

囲碁将棋において上手(うわて)とは比較してより強い方、下手(したて)とは弱い方を指す。特にハンデキャップをつけた対局(将棋では駒落ち、囲碁では置き碁)において、を落としている側、またはを置かせている側の対局者を上手(うわて)、駒を落としていない側、または石を置いている側の対局者を下手(したて)という[1]

「じょうず」と「へた」

上手(じょうず)とは、技術動作に優れていたり習熟していること、あるいはそのような人のことを表し、しばしば褒め言葉として用いられる。また、「人を喜ばせてうまく(都合のいいように)物事を運ぶ」ような意味あいから転じて、お世辞など口先だけのことばを言って相手を喜ばせることを「お上手」(おじょうず)と言うことが多い。ある分野において特に優れた者でも失敗やつまずくことはあるという意味で、「上手の手から水が漏れる」というも存在する。対して、下手(へた)とは、あるものごとを人並みに達成できない様子で、道具などを操るときの不器用さを表現するときによく用いられる。

このように「手」という言葉を用いる場合、「手」には「技量」・「腕前」を示すニュアンスがこめられる。また、「上」には「(能力が)高い」「うまい」のような意味がある。

また上手は江戸時代の囲碁・将棋の段級位制において名人(九段)・準名人(八段)に続く地位(七段)である。

関連項目

(うわて)

脚注

  1. ^ 将棋の基礎知識”. 2022年7月13日閲覧。

うわて

出典:『Wiktionary』 (2021/11/26 18:33 UTC 版)

名詞

うわて上手

  1. (囲碁, 将棋) 指し手棋力高い方。
  2. (相撲) 組み手一つ相手差し手の上からまわしを取ること。
  3. 川の上流の方。かみて

対義語

語義1・語義2

語義3

形容動詞

うわて上手

  1. 高飛車に出ること。
  2. 学問技能などがの人より優れていること。

成句


「うわて」の例文・使い方・用例・文例

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