カメレオン戦法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 18:09 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動カメレオン戦法(カメレオンせんぽう)とは、将棋の戦法のひとつ。 次の数種類の戦法にこの名が付いている。
ひとつは、島朗『島ノート 振り飛車編』(2002年12月)に掲載されている戦法で、中飛車の項に分類されているが、カメレオン側は相手の応手を見て作戦を決めようという方針である。その駒組み戦術が、まさにカメレオンを思わせることからこの名がついている。
先手が初手より▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲6六歩△6二銀▲6七銀△5四歩と振り飛車や雁木囲い風の出だしから、図のように▲6五歩とする。これに対する応手には△4四歩・△8八角成・△8五歩・△5三銀などが示されているが、仮に8八角成は同飛として、向かい飛車に移行。このとき△4五角▲5六銀△2七角成には▲6六角で、後手は角を手放すと、角成を受けづらい陣形となっている。
- 英春流カメレオン
もうひとつはアマチュアの鈴木英春が開発した将棋の戦法。鈴木が後年新たに開発した総合戦法で、先手番では初手▲9六歩或いは▲4八銀、後手番であれば2手目はかまいたち戦法と同様に△6二銀と上がり、以下▲3六歩~▲3七銀と右銀を3七に進出させる。
脚注
関連項目
カメレオン戦法
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カメレオンという戦法は『島ノート』で紹介されているが、実はカメレオンには英春流のカメレオンもある。 △後手 なし ▲先手 なし図1 英春流カメレオン △後手 歩2 ▲先手 歩図2 英春流カメレオン 『英春流 かまいたち&カメレオン戦法』 (マイナビ将棋BOOKS、2019年)によると、これは鈴木が後年新たに開発した総合戦法であり、守りに軸を置くかまいたち戦法に対し攻めに主体を置いた戦法。先手番では初手▲9六歩或いは▲4八銀、後手番であれば2手目はかまいたち戦法と同様に△6二銀と上がり、以下▲3六歩~▲3七銀と右銀を3七に進出させる。 2018年の段階のコンピューター将棋の評価値によれば、カメレオン戦法の初手である▲9六歩は疑問手と評価されている。 △ 持ち駒 なし ▲ 持ち駒 なし図は▲3七玉まで図3 英春流カメレオン(先手の金が1枚足りない[要修正]) ここから対居飛車や対中飛車においては▲3八飛~▲4六銀から角道を開けないままの袖飛車に組み、特に対居飛車では場合によっては居玉のまま素早く動いて3筋を抑え込む展開となる。四間飛車や三間飛車に対しては▲6八銀~▲5七銀と左の銀も進出させ、嬉野流(鳥刺し)と同じ形に進行する。 また、図3のように、序盤で棒銀と見せかけて出ていった右銀が、実は玉が右に移動することで、守備駒に変身する。居飛車なのか振り飛車なのかよくわからず右玉といっていいのかもわからない。そんな変幻自在の変わり身を見せる技の英春流が「カメレオン戦法」である。
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