大野流向かい飛車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 06:37 UTC 版)
大野源一が採用した先手の戦法。後手を角交換へと誘導し、馬を作らせることを特徴とする。角交換されないときは5筋位取り中飛車に合流する。
※この「大野流向かい飛車」の解説は、「向かい飛車」の解説の一部です。
「大野流向かい飛車」を含む「向かい飛車」の記事については、「向かい飛車」の概要を参照ください。
大野流向かい飛車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 10:23 UTC 版)
△佐藤 持ち駒 角 ▲羽生 持ち駒 角第6-d図 △2二飛まで羽生vs.佐藤戦1 △佐藤 持ち駒 角 ▲羽生 持ち駒 歩第6-e図 △4二銀まで羽生vs.佐藤戦2 △佐藤 持ち駒 角桂歩4 ▲羽生 持ち駒 銀桂第6-f図 △7五桂まで羽生vs.佐藤戦3 大野源一九段が得意としていた戦法で、相手に角交換から馬を造らせて指す。すると、攻め駒飛角銀桂香のうちの角が既に戦線離脱となってしまうので、少なくとも相手からの急戦速攻はなくなることになる。このため、居飛車側は馬をつくった得の利を得るため、居飛車穴熊にすることが多い。 初手からの指し手は▲7六歩で、△3四歩に ▲5六歩とする。すると後手居飛車側は必然的に△8八角成として△5七角~2四角成を狙ってくる。△8八角成に振り飛車側は▲同飛と取り、以下△5七角▲6八銀△2四角成となるが、振り飛車は▲5七銀型~▲4六銀型の振り飛車に移行する。 初手からの指し手▲7六歩に△8四歩の際にも ▲5六歩とする。△3四歩ならば振り飛車側から▲2二角成△同銀▲8八飛でも、端歩をついて様子をみるのでも構わない。また▲7六歩に△8四歩▲5六歩△8五歩▲7七角△3四歩でも以下▲5五歩ではなく▲8八飛とすれば、大野流に移行できるが、角交換しないまた相手が角道を開けてこない場合は、別の戦法になる。 佐藤康光は類似の手法を2005年7月の王位戦で羽生善治相手に後手番で、一手損角換わりの要領で△8八角成と振り飛車側から角を換え、▲同銀に△2二飛という向かい飛車を敢行している(第6-d図)。このときは先手▲2六歩型での角交換なので、▲5三角からの馬作りが利かないことになっている。以下▲7七角のとき△1二飛とし、▲2五歩に△2二銀として、この後飛車先を切らして、飛車先逆襲を見せてから、2二の銀を3三から4二に繰り出し(第6-e図)中央での戦いになったが、結果は後手が巧みに先手の攻めをはじき、74手で快勝(第6-f図)している。
※この「大野流向かい飛車」の解説は、「角交換振り飛車」の解説の一部です。
「大野流向かい飛車」を含む「角交換振り飛車」の記事については、「角交換振り飛車」の概要を参照ください。
- 大野流向かい飛車のページへのリンク